このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

今回の宿は創業80年という歴史を数える“ いよとみ荘 ”でございます。

思えば初めて湯布院の旅館というものに泊まるぞ。まぁ、今まで先立つものがなかったり、準備にもたもたしていたためでもあるのだが・・・。いざ予約をしようと電話をかけてみると「申し訳ございません。満室となっております・・・。」そのようなお言葉を散々頂戴してきたのですね。だから今回は1月前から気合いを入れて予約をしたのだった。

この心意気が仕事に生かせれば・・・なんてことは考えません。

湯布院に到着した時に“いよとみ荘”へ駐車の許しを求めたのであるが、チェックイン前にもかかわらず快く応じてくださった。当たり前のサービスなのかもしれないが、それがうれしかった。

宿は由布院駅から久大線沿いに南由布側にしばらく歩いた に建っている。近くには大分川がゆったりと流れており、私たち家族は赤く色づいたソメイヨシノが続くこの川沿いの道を歩いて金鱗湖へと向かったのだ。由布市湯布院町のメインストリートである由布見通りからは近いのだが、旅館周辺はひっそりとしていた。道路からフロントへは木がたくさん植えられており、その中をスズメの群れが遊んでいる。そのような雰囲気の宿である。

チェックインをすませ、管内の案内をしていただく。大きく窓を取ってあるためか明るい階段を登って、2階へ。廊下には地元大分の写真家石松健男氏による蛇越峠から見た黎明の湯布院盆地の写真が飾られていた。

通された部屋のこたつに足をつっこみ、熱いお茶を飲む。窓の外に見えるお隣の屋根にはやはりスズメの群れが遊んでいた。
そのままぼけーっとテレビを見ていたのであるが、いつの間にか夕食の時間となっていたようだ。

妻からつつかれて、長男を抱いて階下に降りる。

バーカウンターも併設された食堂へのドアを開けて、窓側の座敷に着いた。
とにかく目につくものすべてを触りたがる長男を抑えつつ、用意されていたいくつかの皿を食べる。はっきり言ってうまい。しかも量が多いのである。
上の画像はメインとなる旅館名物の“地鶏鍋”であるが、これも出汁がうまい。そして“しめ”のおじやなど食べる余裕などないくらいのボリュームなのだ。

そして“じゃらん”のコースに含まれていた“
関アジ”でございます。

これがねぇ・・・、この1週間前に職場の旅行で泊まったホテルで食べたものが別物と思えるくらいにコリコリで脂がのっていたのだ。
そしてこっちが謝りたくなってしまった“豊後牛のロース”及び地鶏。柔らかいぞぉ、甘いぞぉ。

お酒も福岡の“繁升”が選べるようだったが、すみません。もうおなかいっぱいです。

というわけで、満足満足な夕食でした。ん?長男もおじやを食べてご機嫌のようです。
夕食をすませ、後は風呂に入って早めに寝ることとした。

ここの温泉の源泉は約90度だそうで、ここから大小の檜風呂と露天風呂の3つの浴場へとどぼどぼどぼ・・・とお湯が分配される。しかも宿泊者の貸し切り状態であるので、ゆっくりゆったりとくつろぐことが可能。

ちょうど私が風呂に入ろうとした時には露天風呂に誰も入っていなかったので、当然満喫しましたがな。素っ裸で熱すぎるお湯を埋め、体をお湯に沈める頃にはすっかり体が冷めてしまった。

もくもくと闇夜に湯気が上がる様を見ながら、暫しぼーっとしていた。このまま冷え込めば、明日の朝は霧の湯布院となりそうだった。朝霧。もうしばらく見ていないような気がする。

その晩は以外と早く寝付いてしまったようだ。散策とうまい飯、そして温泉。当たり前か・・・。
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