このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
クメール遺跡群巡礼Ⅰ アンコール・トム ( バイヨン → バプーオン → ピミアナカス → 象のテラス ) → プリア・カン → タ・プローム → アンコール・ワット 2011年2月
シェムリアップ周辺に散在するクメール遺跡群は、 定番の小回りコース($10)と大回りコース($12)で、2日間で一通り見て回れます。 しかし私は、自分の厳選した遺跡だけを1日($12)で回りました。※1$=82円
清々しい朝でした。ゲストハウスの朝食を食べていざ出発!
【アンコール・トム】
アンコール・トムとは「大きな町」という意味。 城壁と堀で隔離されたその空間は、周囲約12㎞という広大なもので、 中央には宗教施設のバイヨン、そこから北には王宮の施設が点在しています。 写真は南大門、108の神々に胴体を支えられたナーガ(蛇神)が出迎えてくれます。
【バイヨン】
古代インドの世界観で中心にそびえる須弥山〔シュミセン〕を象徴化しているそうです。 有名な観世音菩薩の四面塔は全部で54塔、どこに居ても視線を感じます。
【バプーオン】
かつては高さが50m位あったと言われる寺院。修復中で登れませんでした。 200mに及ぶ空中参道が見物!
【ピミアナカス】
伝説によれば、中央塔は金箔に覆われた黄金の塔だったそうです。 ここは頂上まで登りました。
【象のテラス】
王族が閲兵などを行った幅350mの壮大なテラスです。 右は象がハスの花をからめ取ってる彫刻。
左は象のレリーフ、右はガルーダ(鳥神)のレリーフ。
これが使用したパスです。 パスには1日券(20$)・3日券(40$)・7日券(60$)の3種類があります。
【プリア・カン】
アンコール・トムの北にある、 1191年創建の大規模寺院です。
美しいデバター(女人像)と壁の装飾が残っています。
この辺りは、比較的屋根の形状が残っています。
しかし、殆どはこのように半壊状態です。
木の力で押し潰されている所も。
リンガ 生殖器の象徴 儀式で流す聖水は北に流れ出るようになっている。 (左の3つの穴が空いたリンガ台は珍しい形態) 経蔵〔キョウゾウ〕 つまり図書館で、これがプリア・カン必見の建造物。 数あるクメール遺跡群の中でも、2階建ての石造建造物は唯一これだけだそうです。
ところで、ここでは頼んでもないのに勝手にガイドがついて来ました。 始めはうっとうしくて無視していたのですが、瓦礫の上を進む道無きコースを先導してくれたり、 説明はもちろん、記念写真も撮ってくれたり、結果的には大変役に立ちました。 最後に値段を聞くと、君に任せるよ!と言うので、2$払って別れました。
プリア・カン正面の食堂で缶ジュース休憩 1$ 写真では伝わりませんが、気温が35℃程あるのです。 湿度が低いので日本の夏よりマシですが、リックを背負って遺跡を回るのは疲れます。 何より汗が止まらなくて、Tシャツはベタベタ、タオルが手放せません。
【タ・プローム】 アンコール・トムの東にある、 1186年創建の大規模寺院です。
ここの見物は、遺跡を飲み込むスポアンという巨大な樹木です。 人物と比較するとその巨大さが分かると思います。樹齢は300〜400年だそうです。
左は、スポアンを別の植物が毛細血管のように包み込んでいます。 右のスポアンは、まるで遺跡を押し潰す巨大ダコのようです。 どうしてもスポアンに目を奪われてしまいますが、美しいデバターもたくさんあります。
お立ち台で記念写真 タ・プロームでは多くの国の人々と写真を撮り合いました。 楽しくもあり、語学力の低さが残念でもありました。
トゥクトゥクは、こうして遺跡の出口で待機していてくれます。
暑さのせいか、なかなかお腹が空かなかったのですが、遅れながらも軽い昼食を取りました。 春巻き(4$)とアンコールビール(1.5$)、観光地のレストラン価格は市内の2倍くらいです。 それにしても、この春巻きが凄く美味しかったです。
【アンコール・ワット】 クメール遺跡の代名詞アンコール・ワット 400mに及ぶ整備された参道、その先に君臨する中央祠堂〔シドウ〕の堂々たる雄姿、さすがです。 記念写真
一番外側の第一回廊は、有名な『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』などのレリーフギャラリーです。 一周760mもあるので、あまり深入りせず、チラ見しながら進みます。
(左) 第一回廊と第二回廊の間にある十字回廊には、色彩が残っています。 (右) 沐浴の池
第二回廊から望む一番内側の第三回廊と中央祠堂 バイヨン同様に須弥山〔シュミセン〕を象徴化してるのでしょう。 残念ながら修復中のため立ち入り禁止、急勾配の階段を手を使ってよじ登りたかったです。
今日観光したプリア・カンやタ・プロームに比べて、アンコール・ワットは全てがワンランク上です。 湖のような巨大な堀・長大な石造りの参道・回廊の壮大なレリーフ・高くそびえる中央祠堂・・・ しかし私は、プリア・カンやタ・プロームの滅びゆく遺跡の美しさに完全に心を奪われ、 最も修復保全の進んだアンコール・ワットの整えられた魅力には感動できませんでした。
多くの人と違う意見かもしれませんが、私はプリア・カンやタ・プロームで、 役目を終えた建造物に物哀しさを感じ、それが自然に帰ってゆく姿に悠久の時の流れを感じました。 形が崩れてしまっているために幻想的で、それが故に神秘的でもあったのですが、 残念ながらアンコール・ワットは、私を幻想的な世界へは連れてってくれませんでした。
ゲストハウスに戻って、シャワーを浴びると生き返ります。 ゴロゴロしたりウトウトしてから、夜の街を歩きました。
ヌーンナイトマーケットという所で、フットマッサージ1$という看板を見つけました。 あまりに安いので聞くと、10分につき1$ということだったので、暇つぶしに10分やってもらいました。
野菜のフライドライス(1$)とココナッツジュース(0.75$)です。 フライドライスは安くて美味しくて最高でしたが、ココナッツジュースがぬるいんです。失敗でした。
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