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- 中央・信越 本州横断の旅 -
(2000年12月29日)


木曽路を走る中央西線┃大船→名古屋→長野

ミスった!!!!!……と思った。12月も終わりのこの時期、青春18きっぷを使って夜行列車に乗る人は数知れず、われわれもムーンライトながらで名古屋、そこから信州路を旅する計画を前々から十分たててきた。そう、1ヶ月も前から綿密に計画をたててきたのである。

にも関わらず……ながらに乗車する直前に18きっぷを買おうとして、みどりの窓口が閉まっているのに気づいたが後の祭り。22時までしか営業していないことを知らなかったのである。なんてこった!!おかげで名古屋まで5000円もの余分な出費を強いられてしまった。

せっかくの旅行も最初から重大ミスを犯してしまっては気分が乗ってくるはずがなく、普段は陽気な森さん(今回の同行者)も無理に笑顔をとりつくろっているのがわかり、ますます気は重くなる。一つのミスが命取り、というわけだ。やれやれである。

そんなわれわれを乗せた超満員のながら号は、何事もなく定刻どおり名古屋に到着。ここでようやく18きっぷを手に入れ、かねてからの計画通り、何事もなかったかのように中央本線に乗り込む。

ようやく切符を手にしたのと、いい加減気が沈んでいるのにも飽きたことから、車窓の景色を楽しむ余裕も出てきた。5000円が何だ、チキショー!そんなはした金くれてやらぁ!とばかりに話も弾む。中津川から先は木曽川がよく眺められ、遠くにも雪山などが見えることから、車内で写真を撮っている人も見られた。秋には紅葉も綺麗な路線である。

終点松本で長野行きに乗り換え、姨捨(オバステ)付近のスイッチバックなどを過ぎ、昼過ぎには長野に到着した。



最近増えてる313系
▲中津川に停車中の電車


雨が降ると豪快な流れが見られるかも
▲木曽川沿いを走る


実は日本三大車窓のひとつ!
▲篠ノ井線・姨捨の車窓から

◆雪の信越本線┃長野→新潟→村上

長野駅前の蕎麦屋で昼食とし、ここから新潟方面に向かうべく信越本線の電車を待った。オールボックスシートのすいた列車は、まぶしい日差しを背に新潟との県境へと向かう。長野市内は不思議なほど雪がなく、快晴で暖かいくらいであったが、だんだんと山に入ってくるにつれて雪が目立ち始める。

黒姫や妙高高原は観光地のはずだが、鈍行列車から降りた観光客はほとんどおらず、数人の地元の人と共に新潟県に入った。途中の牟礼(むれ)駅にはホームに天狗の像が建っていたが、それも雪をかぶっていて、雪国を実感できた。(まあホントはもっとすごいんだろうけど)

新井駅付近でまたもやスイッチバック。このあたりは一面銀世界が広がっており、何もないところだなあと思っていた頃に直江津駅に到着。ここからさらに信越本線の柏崎駅に向かった。

信越本線の中では、直江津から柏崎にかけての区間が最も景色がいいのではないかと思う。有名な鯨波海岸があることでも知られるように、日本海がまさに間近に見られるからである。特に冬のこの時期は季節風によってかなりの荒波が立つので面白い。

越後線の乗換えがある柏崎に着いた頃にはすでに辺りは真っ暗。その上これから2時間かけて新潟に行くとなると、もう眠らずにはいられない。田園地帯のためか車窓には闇が広がっているのみ。退屈をもてあまし、新潟までの2時間あまりを寝るかしゃべるかですごした。

この後は特に何もないので、村上までの行程は省略する。村上に着いた頃にはすでに10時近い。ここから夜行快速のムーンライトえちごに乗車する。車内に身を落ち着かせ、暗い夜の駅を眺める。当時の僕は、その時どんなことを考えていたのだろう…。

静かな夜のとばりの中、定刻どおり列車は新宿に向けて動き出した。



さびしくたたずむ...
▲牟礼駅ホームの天狗さん




ひたすら真っ暗闇の中を進む電車
▲越後線 柏崎にて




本当に静かでした
▲夜の村上駅
 - 今回の旅の経路 -
大船→(ムーンライトながら)→名古屋→(中央本線・篠ノ井線)→長野→(信越本線)→直江津→柏崎→(越後線)→新潟→(白新線)→新発田→(羽越本線)→村上→(ムーンライトえちご)→新宿

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