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リレー小説「999」
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歌は心の友? お名前:スネル 投稿日:11月03日(金)21時46分05秒「鉄郎、パーティーにご招待されるんだから、行く前にきちんと身なり を整えなきゃね。そう、レドリルもね。」と言ってメーテルはホームを 歩き出した。 「身なりって言ったってさぁ〜」鉄郎とレドリルはお互いの自分の服装を みて嘆いていた。 「別に、このままの格好でいいのよ。でも、お風呂に入んなさい。」 「フ、フロ?」 「パーティーまでには時間があります。ホテルで身支度をなさい。ふふふ」 「メーテルにはかなわないやぁ」レドリルが言うと、鉄郎も苦笑いして 3人はホテルへ向かった。 部屋に入るなり、トランクを置いたメーテルは少年二人にたずねた。 「時に、お二人さん、歌のレパートリーはあるの?」 「ええっ?だって下手でも歌えばいいとハーロックが・・」と鉄郎。 「オレは、ドリフのズンドコ節」でも歌おうかなぁと思ってたけど」とレドリル。 メーテルはやっぱり・・と言う顔をして二人に言った。 「国王は歌を歌えば死刑にしないと言っているだけよ。パーティーを 盛り上げるような歌を歌わないと、懲役・重労働がまっているわ。 旅を続けたければ、適当に歌ってはダメよ」 「そ、そんなぁ・・」チャンチキオケサしか知らない鉄郎は困ってしまった。 「それに・・」メーテルが付け加えた。「ここは車掌さんの出身地よ。車掌さん に恥をかかすわけにはいかないわ。ここの国王はとっても移り気な人なの」 「じゃ、国王のお気に入りの歌を歌えってことか?」 「そうなるわ。でも国王はさっきも言ったけどころころ気分が変わるのヨ」 メーテルは、トランクから2冊の同じ本を取り出した。 前の停車駅で購入したものだった。 鉄郎が言った「メーテル、それなんだい?」 「お風呂に入りながら特訓ね。覚悟なさい。」 その本は、ビッグエコー社発行のカラオケのコード表、宇宙共通版だった。 |
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(無題) お名前:
ふう。
投稿日:11月05日(日)09時42分06秒「あ〜あ・・・うまくいかないものね・・・・・」 ここは、ジェフ・李・ライノゼロ星宮殿バルコニー。 一人たたずみため息をつく女の子がいた。 彼女の名はエリカ・李・ライノゼロ。国王の娘だ。 「・・・・でも、希望がないわけではないわ。今日こそいるかもしれない。 今日も気が抜けないわ・・・・・!」 納得したように強くうなずき、彼女は中へ入っていった。 |
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ん? お名前:七央 投稿日:11月05日(日)09時49分35秒まずいことになった。パーティーが始まった。しかし 鉄郎とレドリル、まだ何を歌うか決めてないのだ。 他のゲスト達は、もう歌い始めている。・・・・どうしよう! 「じゃあ、次は誰に歌ってもらおうかのぅ。」 「では、わたしが。」スクッと立ちあがったのは・・ハーロックだった! |
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!! お名前:ふう。 投稿日:11月05日(日)23時04分03秒ハーロックが歌ったのは『オペラ座の怪人』の ザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイトだった。 この曲は、オペラ座の怪人=ファントムが、愛するクリスティーヌに 捧げる愛しくも切ないけれど美しいものだ。 みんなハーロック・・・・いや、ファントムの歌声に聞き惚れていた。 長いハミングが続き、曲が終わった。われんばかりの拍手が王宮を 包んだ。「すばらしい!」国王も涙を流して喜んでいる。 「・・・・・・やっと見つけたわ・・・・・・・」 国王の隣で、目をキラキラさせてこう呟いた女性がいた。 彼女の名は、そうエリカ・李・ライノゼロ。 「お父様、やっと見つけたわ!私の結婚相手!」 「何?なんじゃと?!本当か!で、誰なんじゃ!?」 「ザ・ミュージック・オブザ・ナイトを歌った・・・・ ハーロック!彼よ!」 ・・・・そうなのだ。実は、パーティーを盛り上げるために ゲスト全員に歌をうたわせるなんていうのは、タテマエ。 真の目的はそう、娘の結婚相手探しだったのだ! 「皆の者!静粛に!これで、パーティーは打ち切りにする。 これからは、娘エリカの結婚祝賀パーティーに切り替える! そう、エリカとミスターハーロックの結婚発表じゃ〜^O^!!」 「な・・・なにぃぃぃー!!」鉄郎とレドリルが同時に叫んだ。 これにはメーテルもビックリしている。 でも、一番ビックリしているのはハーロック本人だ。 「国王!なんで、ハーロックに聞きもしないで結婚を決めて しまうんだ!?王女様も、ハーロックの歌を 聞いただけで・・・そんな・・・・!」鉄郎の質問に 「こんなにかわいくて、頭もよくて、気立てがよくて、すてきなエリカ の結婚相手になりたくない男なんているわけないじゃろ?」 「歌をきけば、その人のすべてがわかるのよ!」 と、ケロリと答えるお2人さん。 一体、どっからそんな自信が・・・・・ 「・・・・エリカ姫」 ハーロックが落ち着いた声で、姫を呼んだ。 そして。「話しがある。2人っきりでしたい。」と言って 静かに全員の視界から消えた。 |
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ハーロックの最大の敵は お名前:スネル 投稿日:11月07日(火)02時17分32秒若く美しいエリカ姫と雄雄しいハーロックが宮殿の パーティールームをでると主役がしばし居なくなった結婚式の 披露宴会場のように、間延びした雰囲気があたりを包んだ。 その空気をまずさえぎったのがメーテルだった。 「ふふふ・・」っとメーテルが意味ありげに微笑んだ。 彼女はワイングラスを傾けながらつぶやいた。 グラスには、深く赤い芳醇なワインが注がれている。 「ハーロックにもどうやら宇宙で一番手ごわい強敵が現れてよ・・鉄郎」 鉄郎はメーテルの問いかけに少々困ってしまった。 男と女の事・・・・。ハーロックはあくまでも鉄郎のなかで絶対的な 尊敬の存在だったからだ。でも、分かるような、分かりたくないような 気持ちで、何を言ったらよいか分からず、思わず手元のビーフをほうばった。 鉄郎のその気持ちを察してか、鉄郎の前に座っている車掌が「ささっ もっとお食になったらいかがです?」と声をかけた。 鉄郎は、ビーフを口にしながら横に座って静かにグラスを傾けている メーテルをちらり・・と見やった。 独特の光沢を放つ黒のビロードのドレス姿が美しい・・・・。 『僕にとってメーテルとはなんなんだろう・・・』 二人の影が古城のテラスにあった。 湖畔から沸き立つ甘い夜風が心地よい。城の眼下にある湖は 妖精の住む湖と昔から言われている。水面は、ほんのわずかに 黄昏の色だけ残し、徐々に深い色へと変化していくのだった。 エリカ姫は夜風に美しい髪をなびかせ、湖をじっと見つめている。 彼女は言葉を待った・・・・。背中に男の視線を感じながら。 そして、とうとう! |
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まさにオペラ座の・・・ お名前:
しおりーぬ
投稿日:11月07日(火)22時18分30秒ハーロックは静かな声で言った。 「すまない、姫、あの歌は俺が歌ったんじゃない」 「ええ!?」驚いて振り返る姫。 「アルカディア号とこの拡声器を繋いで、俺のかわりにある男に 歌ってもらったのさ」ハーロックの手には、確かに小さな器械が のっている。エリカ姫は青ざめた顔で、「そ、それではあの歌を 歌ったのは誰なのです?あの歌は・・・」 ハーロックは微笑を浮かべて、「わかっている。あの歌には忘れられ ない思い出があるのでしょう?」 エリカ姫はうなづいて、「あれは、私がまだ幼い頃でした。熱が出て オペラ座に行けなくなった私の為に、ある貧しい下男があの歌を歌って くれたのです。私は彼を愛しましたが、彼の顔が醜いという理由で 引き離されてしまいました。彼はオペラ歌手になって必ず帰って来ると 言い残し、この星を旅立ったのです。それで私は父にカラオケ・パーティを 開いてもらい、ミュージック・オブ・ザ・ナイトを歌った男と結婚すると・・・」 ハーロックは機器のボタンをいじりながら、 「その下男は残念なことにオペラ歌手にはなれなかった。今は俺達の アルカディア号の乗組員だ。でもどうしても姫の事をあきらめきれず、 俺に相談してきた。それでこんな細工をしたって訳だ」 エリカ姫は手を握り合わせて、「お願い、彼に会わせて!!」 「オペラ歌手にはなれなかった男だが、それでもいいのかい」 「かまいません。私、彼と一緒に行かなかったことを後悔して いたんです。今度こそ一緒に、この星から旅立つわ!」 ハーロックの目が笑っている。 「よし、それならば手助けしよう」 その頃パーティ会場では、車掌さんがキンキラの衣装でステージに 立っていた。「しゃ、車掌さん、何するの?」と鉄郎。 車掌さんの目には異様な興奮があった。そして、音楽スタート! ノリノリで歌いだした曲、何とそれはエルヴィス・プレスリーの 「監獄ロック」だった。 すいません、ごめんなさい、次の方よろしくお願いします。(笑) |
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車掌の意外な・・・ お名前:
szkh
投稿日:11月08日(水)00時15分52秒場内は異様な熱気で包まれた。 車掌さんの歌唱力といったら日頃の鬱憤を晴らすかのような激しさであった。 その歌声に鉄郎達はただただ圧倒されるばかりであった。 この激しい歌声の裏に隠された青春の日々がある事も知らずに・・・ 「監獄ロック」だけで終わるかと思ったら大間違いで、 プレスリーの他にも、ビートルズやローリングストーンズといったレパートリーまで 引っ張り出してきた。20世紀後半の、古き良き時代の名曲達である。 (以外と車掌さんもはじける時にははじけるんだなぁ・・・) 鉄郎がそんな事を考えていたその時だった。 相当酒が入っていたせいか、何曲と歌った疲れからか、 盛り上がりがピークに達した時には車掌さんの体も少々ふらついていた。 そのおかげで、聴衆を煽ろうとしてステージの先端まで出た時に踏み外してしまい、 ステージ下に落っこちてしまった。 車掌さんは気を失ってしまった。 そこへ真っ先に駆け付けたのは鉄郎であった。 が、その時に車掌の意外な真実を、間近で見る事になろうとは、 駆け足で車掌さんの元へ向かう鉄郎は知る由も無かった!! |
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再会 お名前:ふう。 投稿日:11月08日(水)18時46分58秒男の名は、タニグチ・タダアキ。 不運にも、その素質があるのにオペラ歌手になれなかった。 「・・・・・エリカ姫・・・・!」 「タダアキ!!」 まるで映画のワンシーンを見ているようだった。 これぞ運命の再会。2人は力いっぱい相手を抱きしめた。 「エリカ姫・・・貴方をずっとこの手で抱きしめたいと思っていた・・!」 「ずっと・・・この時が来るのを待ってた・・」 ハーロックの胸の中にある感情が湧き起こった。その感情の名は、『羨ましさ』。 彼は、今までこのテの感情を味わったことなんてなかった。 でも、今は確かに感じている。 ・・・・・一度だけでもいい。愛する人に会いたい・・・・・ |
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あ。 お名前:
ふう。
投稿日:11月08日(水)19時04分32秒鉄郎は、ぶっ倒れた車掌さんの所へ駆け寄った。 「しっかりして!車掌さん!」鉄郎は、車掌さんの抱き起こした。 チャリーン・・・何か音がした・・・・ 見ると、金色のロケット・ペンダントだった。おとしたショックで フタが壊れ、中が見えてしまった。ロケットの中には、 一人の女性の写真があった。その人は・・・・・エリカ姫だった! (・・・・車掌さんが、どうしてエリカ姫の写真を・・!?まさか・・・) 鉄郎は、男と女の複雑さに、戸惑いと切なさを感じた。 |
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レドリルがやって来る、ヤァ!ヤァ!ヤァ! お名前:
あちゃみ
投稿日:11月08日(水)22時56分04秒そのころレドリルは、もみくちゃにされながら、いつのまにかステージ の上に立たされていた。 「999に乗ってきたおひと、異国の歌でも聴かせてくだされ…」 会場の人たちの視線が熱い!ここはひとつ列車の中で鍛えてきた曲を 披露してみようか! 調子に乗ったレドリルは、おぼえたての「魔笛」を歌い始めた。 会場を埋め尽くす人たちは、レドリルの歌のあまりの音程の狂いに 最初とまどいを感じ、水を打ったように静かになってしまった…が、 しかし、上流階級に属するとおぼしき貴婦人がそっとつぶやいた 「これは、ラップという音楽ですわ」 「おおぉ!これが、ラップですか!」 (くそ?、これでも一生懸命歌っているのにぃ)などというレドリルの ココロの叫びは誰にも届かない。 会場は、初めて聴くラップという音楽(ホントは違うけど)に深く感動 し、そのうねりは会場全体を熱く盛り上がらせた! その頃、アルカディア号はタニグチ・タダアキをむかえるために、 パーティー会場へ向かってステルスモードで街の上を低空飛行していた。 アルカディア号の中では宇宙海賊たちが、口々にタダアキのうわさ話を 繰り広げていた。 「あいつ、うまくやっただろうか?」 「でもよぉ、相手は御姫さんだぜ、身分が違いすぎらぁ」 「いやいや、愛さえあれば身分の差なんて関係ないぜ!」 「どっちに賭ける?」 「上手く行くほうに2000クレジット!」 「じゃ俺は、だめなほうに3000クレジットだ!」 という具合にこちらも、大いに盛り上がっているようだ。 「それにしても会場ではずいぶん変わった歌が流れているなぁ」 レドリルの歌だ! 「あぁ、あれはラップだぜ!」(…かわいそうなレドリル) 街なかでは、みんな眠る時間だ。あるアパートの窓から夜空を見上げて いた子供が叫んだ。 「見ておかあさん、空をおっきなお船が飛んでいるよ!」 「馬鹿なこといってないでおやすみ」 「でも、ホントだよ。」 「今日はただでさえ王様のパーティーで、うるさいったらありゃしない のに、これ以上お母さんを困らせないでおくれよ」 会場では、レドリルの熱唱がつづいていた。 「パーティーではオモシロイ曲を歌うんだね」 「あれは、ラップだね。」 …(泣)がんばれレドリル!っていうか、もうちょっと練習した方がいいぞ! |
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! お名前:
ふう。
投稿日:11月09日(木)23時31分44秒車掌、鉄郎、メーテル、レドリルは、ハーロックから事の一部始終 を聞いた。「へぇ?!そんな事があったのかぁ?・・・」 鉄郎はハーロックの花婿姿を見たいような、見たくないような気持ち だったので、少し複雑そうだったりもする!?(笑) 複雑そうだったのは、むしろ車掌さんだった。理由はくわしくは知らない。 でも・・・・。鉄郎は、虚空を見つめてそう思った。 しかし・・・・ これについては、意外な事に早く真相が掴めるということを、まだ 誰も予想してはいなかった・・・・あの、ロケット・ペンダントのことも・・。 コンコン。ハーロックの私室のドアを叩く音がした。 タニグチだった。ハーロックにお礼を言いに来たのだ。 「いや、こちらも例を言わなければならない。ありがとう。 君のおかげで戦闘機器の更新ができたのだから。」 「まさか、こんな所で自分の技術がお役に立てるなんてビックリです。」 タニグチは、幼き日のエリカ姫と引き裂かれた後、 軍事化学研究所に配属した。そこで、彼は「電子マスター」と呼ばれる ものを単独で開発した。「電子マスター」とは、今でいう電子妖精みたい なものである。(エタファンで登場) この開発のおかげで、 軍艦などの多目的活動のため、宇宙空間を移動する艦と艦との コミュニケーションがさらに円滑になった。他にも戦闘時における 艦の破損状態、救助活動の細かい作業手順、発射されたミサイルの反作用 威力や、さらに艦内での乗組員によるトラブル処理などという 艦長が対処しきれない細かい所まで艦が自ら対応できるようになった。 (まだ実用化はされてない。) この「電子マスター」の詳しいプログラムは、タニグチしか知らない。 悪用される危険性が高く、それを恐れたためだ。 この画期的な発明は、宇宙の科学者たちを多いに興奮させた。 毎日インタビューの嵐。タニグチはノイローゼになってしまった。 ノイローゼの原因の中に 「エリカ姫に会いたい・・・・。」というその思いも入っていた。 そこに、ハーロックが登場したのだ。 タニグチは、まだ知らない。魔の手がもうすぐ後ろに伸びているということを。 エリカ姫を誘拐して、「電子マスタープログラム」を要求しよう と企んでいるヤツがいることを・・・・・・。 その者の企みどうり、エリカ姫は、誘拐されてしまう。 次の方・・・・毎回毎回ご苦労かけます・・・がんばってくださいッス! |
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エリカを誘拐した犯人からの脅迫文 お名前:
七央
投稿日:11月12日(日)23時46分58秒ジェフ・李・ライノゼロ星国王へ。 エリカは今、我々の手の中にある。 タニグチ氏の「電子マスター」プログラムをこちらに 渡してくれるなら、そのままお返ししよう。 しかしだからといって、要求に応じなかった場合 エリカに危害を加える・・・・といったような事はない。 生きて返そう。おみやげを持たせてね・・・・。 「絶望」という名のおみやげを・・・・・・・ 場所は、後程知らせる。 いっておくが、取引の後、 我々を追跡してはいけない。その場合エリカの命はない。 我々を甘くみてはいけない・・・・ |
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なんですと!? お名前:
ふう。
投稿日:11月13日(月)00時02分53秒鉄「なんてことになったんだ・・・・・!」 ここは王宮の一室。エリカ姫誘拐の一報を聞いた鉄郎達は、 ここに集められた。 レドリル「一体どうすれば・・・・」 メーテル「もうすぐハーロックとタニグチ氏がここに倒着するわ。なにか 作戦があるみたいよ。」 車掌「・・・・・・・・・・・・・。」 その時、ガチャリとドアが開き、その2人が入ってきた。 タニグチ「・・・・君は・・・・!」車掌を見たタニグチは、突然狼狽した。 車掌「・・お久しぶりです・・・名前をハーロックさんから聞いた時 あなたじゃないかと思っていましたよ・・・・。」 タニグチ「・・・・・・。」 車掌「いいんですよ。どうか気にしないで下さい。自分で決めた道ですから・・ 後悔なんてしていません。ましてあなたを恨んでなんかいません・・・」 タニグチは、そうか・・・・と目を閉じた。 重苦しい空気を打破するように、ハーロックが作戦内容を説明するよう タニグチを促した。 |
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タニグチの作戦内容。 お名前:
ふう。
投稿日:11月13日(月)00時44分04秒「一言でいうと、犯人達がエリカ姫を監禁している場所を割り出し、 そこのコンピューターシステムに『電子マスター』をコンピューターウィルス として侵食させる。つまり、犯人達のコンピューターをこちらの味方に してしまうというわけだ。」 電子マスターについてまだ何も知らなかった鉄郎達に一通り説明した後、 タニグチは、重いため息をついた。 「実は、電子マスターの起動に、最後に一つだけ足りないものがあるんだ。 それは・・・人間の思考回路なんだ。」 ・・・・・・つまり、こういう訳だ。そもそも、電子マスターは、人間が よりよい活動ができるために開発されたものだ。反対にいえば、「人間」という ものの考え方や行動パターンを把握していないとダメ(役立たず)なのだ。 だから、そのために「人間の思考回路」が必要なのである。 人間が何か行動を起こす時に脳から分泌させる微量の電波や特殊物質の種類 を細かくキャッチして、それをコンピューターにとりこませる・・・・ それによって、コンピューターは次どう指示を出せばいいかを 瞬時に判断する・・・・ これがを促すのが電子マスターなのだ。 「だから、誰か一人思考回路を貸してもらわなくてはいけない!一時的に 意識が飛ぶだけで他に体に危険はない。・・本当は自分がやりたいの だが・・・ウィルスとして侵食する作業がのこっているし・・・」 「私がやります!」車掌さんが、立ちあがった。 「電子マスター」の説明が分かりにくかったかも・・・! とにかく、人間の思考回路(トラブル時にどう対処するか) が、コンピューターが指示を出す時のマニュアルと なるワケなんです・・・・。それを促すのが「電子マスター」 なんです。 ちなみに、電子マスターの思考回路になって もらっている人(↑車掌さん)は、とり込んでいる コンピューターの制御範囲内なら自由に動きまわれます。 ホログラム(電子画像)となって、うごいたり、ワープしたり、 姿を消したり、お話もできます。 |
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