このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



<3-2・謎のオルフェノク>

「これは何の真似です?」

州浜の周りを綾、波原、そして装甲車から降り立った7人の男女が取り囲んだ。

そこへ鮎沢も駆けつけた。

「綾、お前の言うとおり残り2体の人工オルフェノクも解放したぜ」

と綾に向かって鮎沢が言った。

「ご苦労様です。」

そう綾は鮎沢に微笑み、州浜の方を見た。

「これから裏切り者を始末します。」

綾が言う。

その顔は笑っていない。

「裏切り者?」

州浜が聞く。

「あなたのことですよ、州浜社長。あなたは大幹部3人を葬ったうえに
 オルフェノクの王にかわり、自分が王となると言った。これは明らかな裏切り行為です。」

「ふふ…面白い。つまりこの私を倒すというわけですか?」

州浜が笑う。

「その通り!あんたは邪魔なだけの存在なんだよ、州浜さん!」

そう横から口を挟んだのは鮎沢だった。

「俺がお前を始末してやる。」

そう言うと鮎沢は左手の時計−バイオトルーパーギアのスイッチを押した。

「変身!」

次の瞬間、バイオトルーパー・スマートレッド・サラマンダーの赤いスーツが

鮎沢の体を包み込んだ。

鮎沢はギアにセットされたミッションメモリーを抜くとベルトのバックルに差し込んだ。

ベルトの右のマウントに剣−サラマンダーブレードが現れた。

それを引き抜くと、また左手のギアのボタンを押す。

EXCEED CHARGE

ブレードにフォトンブラッドが流れ込む。

それを振りかざすと州浜に斬りつけた。

州浜は片腕でそれを受け止めた。

次の瞬間、ブレードから真っ赤な炎が発生し、州浜の体を巻き込んだ。

だが−

「ふん…これしきの炎でこの俺を倒そうとは…おろかな。」

炎に巻かれながらも平然とした顔で州浜が言う。

「何!?

その言葉に鮎沢が驚く。

州浜の顔に筋模様が浮かび、オルフェノクへと変化する。

結花のクレインオルフェノクに似た鳥型オルフェノク

−変化した瞬間に全身を取り巻いていた炎がそのオルフェノクの体に吸い込まれた。

州浜の右手が鮎沢の首をつかんだ。

「炎を統べるこの俺を炎で倒すことなど不可能…」

そう言うと州浜の右手から炎が噴きあがり、鮎沢の全身を取り巻いた。

高温の炎はあちこちでスパークを起こす。

「ぐわぁーーー」

鮎沢の全身から赤い炎があがり、次には青い炎へと変化していく。

やがて灰と化し崩れ去った。

その光景を見た波原は恐怖の表情を浮かべる。

だが綾は平然とし、「やはり簡単には勝てそうにないですね…。」と言うと左手を顔の前に構えた。

それを見て7人の男女も同じポーズをとった。

「変身」

綾の全身をバイオトルーパー・スマートパープル・クーロンのスーツが包み込む。

7人の男女−短髪を金色に染めた男はスマートイエロー・グリッフィンに

ロングヘアーの長身の女はホワイト・メデューサに

バンダナをまいた口ひげの男はディープブルー・レビヤタンに

ボブカットに紫のアイシャドーの女はブラック・バーケストに

小柄な双子の女はそれぞれスマートオレンジ・ウィルオーウィプス、シルバー・バルキリーに

スキンヘッドの長身の男はゴールド・スプリガンに変身した。

そして最後に波原も気後れしながらもバイオトルーパー・スマートグリーン・マンティコアへと

変身した。

州浜、バイオトルーパー隊ともに身構えた。


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