このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



<7-2・館林綾の最期>


「ふん。残るはお前たち二人だ…。」

そう言うと州浜は走り出し、綾と波原の首を掴み

綾を放り投げ波原のボディにパンチを撃ち込んだ。

「ぐぅぅ…待て…待ってくれ、州浜社長、私はあの女に…脅されていただけなんだ…」

そう波原は腹を抑えながら弁明した。

「ふん…ということは自分の意志ではないと?」

と州浜は波原の首を放した。

「その通り…私はあなたに逆らうつもりなど、これっぽっちもなかったんだ、だから…」

そう言うと波原はバイオトルーパーの変身を解き州浜の前へひざまつく。

「…残念だが波原所長、俺は貴様を許すつもりはない…。」

そう言うと再び州浜は波原の首を掴んだ。

「ひっ!…」

波原は苦しみながらもオルフェノク−カメレオンオルフェノクへと変化し

州浜の腕を振りほどくと姿を消した。

「なるほどカモフラージュ能力か…」と辺りを見回す。

「だが…」

州浜は景色の一部が浮き上がり移動したのを見逃さなかった。

手にした剣をふりかざすとそこから出た炎の衝撃波が波原を直撃し、赤い炎が包み込んだ。

「た、助けてくれ…」

波原の体から青い炎があがり崩れ去った。

「はーっ!」

綾が手にしたハンマーを州浜に振りかざす。

州浜はそれを剣でさばき、スキを見つけ鋭い突きを繰り出した。

それを受け綾の体が吹き飛ぶ。

地面に叩きつけられる綾、だがしかしすぐさま立ち上がると変身を解除し

オーキッドマンティスオルフェノクへと変化した。

手にした2本の鎌を州浜めがけて放つ。

州浜はそれをジャンプでよけると綾に斬り込んだ。

綾は戻ってきた鎌を手にするとそれで斬撃を防いだ。

州浜の着地を狙い今度は綾が斬りこむ。

だが州浜はそれを剣でさばくと綾の体を斬り上げた。

「くっ!」

苦しそうに後方へと下がる綾。

州浜がそこへ攻撃しようと一歩進んだとき、綾の姿が消えた。

「ふん…」

また辺りを見回す州浜。

すると鋭い斬撃が州浜を襲った。

「くっ!波原のものとは違うようだな?」

とうめく州浜。

「彼なんかと一緒にされたら困りますね…」

と綾の声が聞こえたかと思うとまた斬撃が州浜を襲う。

「…ならば…」

州浜はそうつぶやくと両手を広げた。

無数の炎が州浜の周囲に現れ、彼を取り囲んだ。

そして−

「ふん!」

州浜は何もない空間に剣を突き出した。

「ふっぐっ!」

その剣に貫かれた綾の姿が現れた。

「何故…?」

綾が苦しそうにつぶやいた。

「ふん、炎のゆらめきがお前の居場所を教えてくれたのだ。」

そう言うとさらに剣を突き出した。

州浜は周囲に放った炎の大きなゆらめきを目で追い綾の場所を見つけだしたのだった。

「…こんなはずでは…」

そうつぶやくと綾の全身から青い炎があがり灰となって崩れ去った。


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