Requiem 4 マンダレー行きのバスで、2
「ガイドなんていなくても旅はできるだろう。」
そう思われる方もいるだろう。
しかし私はのっぽと出会い、ガイドを雇ったことにより、一人で旅する場合の 200 %超の満足を得ることができた。
まず誰も知らない所へ行くことができたこと。
通訳を介するとはいえ滞在先で相応のコミュニケーションをとれたこと。
仮にこのガイドを探すことができず、「思いつき行動人間」と「鉄壁守り人間」の私たち二人だけでは旅をつづけることはムリだったと思う。
 | また、彼がただ英語が出来るガイドでも私達は飽きてしまったと思う。
彼は常に双方の話しを聞き、それぞれのカルチャーを尊重しつつ、 自分の国のモラルや常識を説きながら一緒に旅を続けてくれたおかげで私達は時に罵り合うような大喧嘩をしながらも助け合うことができた。
その後このガイドは猛勉強の上、国家資格を取得して、マンダレーを中心にツアーガイドとして活躍している。
私とのっぽそしてガイド、それぞれ国籍、境遇すべて違うが、
「来るもの拒まず去るもの追わず」
相手に望むこと、期待すること一切ない。 |
私たちは独立した一人の人間として旅をした。
すべての責任は選択した本人にある。
よってその後彼らを思い出すこともないし、どこでどうしているのかもわからない。
正直彼らが何をしてようとかまわない。
キレイ事を言ってみればどこかで生きていればそれでいい。
written by ザジゴン |