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　近畿日本鉄道サ３２００形付随車です。近鉄では、急行用として戦前のモ２２００形、２２２７形を使用してきましたが、いずれも経年で老朽化してきたため、新製車を製造することになり、すでに製造されていた、大阪線一般用ク１５６０形、特急用モ２２５０形と同系列で、名古屋線急行用ク６５６１形を参考に、新型急行用車両を製造しました。車体形状は、車体長２００００ｍｍ、車体幅２７００ｍｍで、外観は他車と同様のノーシルノーヘッダーの張り上げ屋根のスマートな車体の２扉車で、車内は扉間にシートピッチ９５０ｍｍの転換クロスシートが２０組、車端側はロングシートとなっています。モ２３５０形との連結面側には便所洗面所が設置されています。本形式は設計上は在来車と混結可能で、製造後すぐに阪伊急行用としてデビューしましたが、結局在来車との混結は実際には実施されず、本形式のみで運用されました。その後増備も行われ、２２００形、２２２７形と完全に交代しました。１９５９年に名古屋線標準軌化後は、名古屋線にも進出、名古屋線急行用としても活躍しました。また一般用としては他社に先駆けて１９６０年にモ２２５０系と同様の集中式冷房装置を搭載し乗客サービスに努めました。冷房機はサ３２００形に搭載され、モ２３５０形にはダクトを通して冷風が送られるようになっていました。その後急行用として長く活躍を続けたモ２３５０形も、新たに登場した新性能車に比べ、陳腐化、老朽化は避けられず、次第に急行用から引退、一部は３扉化され、普通列車に使用されましたが、その後廃車されました。一部の車両は３扉化されること無く狭軌化の上付随制御車化され、養老線に転じ、同線の体質改善に貢献しましたが、ここでも新性能車に活躍の場を奪われ、廃車されました。図面上段は冷房化改造後の姿、下段は新製時の姿です。
　本形式の実車はありません。かつて名古屋線のク６５６１形を見て、大阪線にもこんな急行用車両があれば良いと思っていたことを思い出して図面化してみました。

近鉄サ3200形PDF図面 A4 1/120

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