このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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近畿日本鉄道モ2260形電動制御車

近畿日本鉄道モ2260形電動制御車です。近鉄は1958年にビスタカー(第一次車)10000系を登場させましたが、これと同時に阪伊、名伊特急用として大阪線に登場させたのがモ2260形、名古屋線が6431形です。形態はほぼ同系ですが、少し遅れて登場したモ2260形は当時の南大阪線の新製通勤車モ6800形の流れをくむスタイルとなっています。車体長は20000mm、車体幅は2700mmで、正面貫通路貫通幌付きで、正面窓はHゴム固定、シールドビーム2灯の前照灯等モ6800系と同様のデザインとなっています。側窓はバランサー付きの高さ980mmの大型2連ユニット窓で、ヨーロッパ調のスマートなデザイン、室内は全席シートピッチ920mmの回転クロスシートです。乗降扉は車端部に取り付けられ幅1000mmの片開きで、戸袋は固定窓で、連結面は切妻となりました。車端部連結面は、モ2260形には車阪準備室と公衆電話が取り付けられ、ク3130形には便所洗面所が設置されています。天井部には新造時から国鉄151系で採用されたユニットクーラーが取り付けられましたが、クーラー着せは151系と違い1台ごとに独立しています。走行機器は出力125KwのWN駆動カルダンで、KD−26空気バネ付き台車です。MT1ユニットで、正面は2250系との併結を考慮して小型密着自動連結器を取り付けましたが、特急として2250系との併結運転は行われておりません。ユニット間は棒連結器で固定されています。4連と2連の6両編成が2本製造されました。4連の中間車はMTともに片側に中間運転台が設置され、回送時には2連運転が可能でした。登場時は6連でしたが、ビスタカー(第二次車)の登場により、乙特急線用となり、6連の需要が減り、4連で使用されました。特急としての活躍は短く、11400系エースカー登場後は、特急から格下げ、車内はそのまま、2200系、2250系と併結され、急行の座席指定車として2連で組み込まれ長く使用されました。格下げの際、中間車は簡易運転台側の一部を切り取り、新たに運転台を設け、2連で運行できるように改造されました。2200系、2250系の引退に伴い、急行用としてモ2270系が新製されることとなり、2260系は新性能車に併結するために、旧性能車との強調運転機器を撤去し、連結器を電気連結器付き密着連結器に変更、乗降扉を特急車並の750mm折戸に改造、旧戸袋部は800mmのバランサ付き下降窓を取り付け、扉部仕切りの設置、側面2カ所に行先方向幕の設置、中間車はMTともに新しい運転台を作成して交換、主電動機を155kwに交換、等の工事を行い、快速急行の座席指定車に充当されました。この時期に名古屋線6431系も走行部の新性能化とともに、2260系と同様の改造を行い、共通運用するようになり、大阪口へも乗り入れるようになりました。定期運用から引退後はしばらく団体専用車として使用され、再び2260系、6431系単独の編成にもどりましたが、老朽化により、18200系、18400系、15200系が団体専用車に改造されるに伴い、電装品を920形、1100形、1200形に譲り廃車となりました。図面上段は更新後の姿、下段は新造時の姿です。
実車では、大阪線では新性能車の11400系に移行したのでこのタイプの製造はありませんが、車体形状では名古屋線のモ6431形が製造されましたが、6431形は走行機器は釣掛式の旧性能車でした。

近鉄モ2260形PDF図面 A4 1/120

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