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近畿日本鉄道モ650形電動制御車です。敗戦後の混乱から立ち直り復興の兆しが見え始めた時期、鉄道各社はそれまでの規格型を脱しこぞって自社対応の新車を製造し始めました。モ650形もそのようなグループの一つで、奈良線用の小型車ですが、奈良線で初めて張上屋根が採用されました。車体長14800mm、車体幅2700mmで、室内はシートピッチ850mmの全席転換クロスシートの両運転台車です。第一次車は戦前から製造されているモ600形と同寸のまま張上屋根としましたが、窓高が小さく、腰板も高めのため、幾分鈍重に見えます。第2次車は窓高を820mmから900mmとし、腰板高も床上848mmを800mmとする等、大阪線モ2227系に準じた設計となっています。600V車として製造されましたが、奈良線の昇圧に伴い、比較的車齢の新しい本形式は昇圧の上支線区で使用されましたが、支線区への大型車の投入に伴い、廃止されました。図面上段左側は第一次車、右側は第2次車の姿です。
実車は、モ650形の形式はありませんが、モ646以降が張上屋根で登場しました。車体長14800mm、車体幅2450mmの奈良線標準狭幅小型車で奈良線の主力として長く活躍しましたが、900形、8000形の投入に伴い、支線区に回り、昇圧に際しては一部が昇圧工事を行い、引き続き支線区で運用されました。
m650p.pdf へのリンク
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