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伊勢電気鉄道デハニ231型3等手荷物電動制御車
伊勢電気鉄道デハニ231形3等手荷物電動制御車です。ホームページを見てくださる方からのご要望があり、伊勢電デハニ231型を作成しました。伊勢電デハニ231型は伊勢電が1930年桑名−大臣群前開通時にクハ471形とともに主力車として製造され、1935年には特急用として活躍しました。車体形状は車体長17000mm、車体幅2700mmで、正面貫通路貫通幌付きの両運転台車で、正面は緩いカーブを描き、運転台とも全室で、その後方に手荷物室続いて客室となっており、客室内は戸袋部を除き、シートピッチ970mmの転換クロスシートとなっており、戸袋部およびクロスシートは省線の2等客車並の豪華な車内となっています。客室端部の運転台は半室で、妻面のシートは前面展望が望めるようになっています。走行機器は台車は日車D-16、主電動機はTDK-528-C吊け式、制御機器TDK ES-517-A電動カム軸式自動加速制御器を搭載し 、当時の高性能中型電車の標準となっています。桑名ー大神宮前間の特急はモハニ+クハ+モハ+クハ+モハの5両編成で、大阪へ向かう参急を意識し、シートピッチも一段と広い優等車でした。関西急行電鉄が桑名〜名古屋間を開通させ、名古屋〜大神宮前間全通時の特急運転に際しては、モニ6231形は全車手荷物室を撤去、モ6231形に改造、客室が拡充されました。名古屋線標準軌化に際して電装品を車体新造のモ6441形に譲り、ク5241形となりましたが、4両は南大阪線に転じ、旧型車の電装品を利用し再度電装されモ5820形となり、吉野特急用に整備され、残りの車両は狭軌で残る養老線、伊賀線に転籍し、終焉まで使用されました。モ5820形はモ16000形の投入に伴い、特急運用から外され、養老線に転じ終焉まで使用されました。図面上段は、改造後のモ6231形、下段は製造当時のデハニ231形です。
実車は車体形状は、車体形状は車体長17060mm、車体幅2640mmで、正面貫通路貫通幌付きで、正面はフラットで、両運転台とも全室で、その後方に手荷物室続いて客室となっており、客室内は戸袋部を除き、シートピッチ970mmの転換クロスシートとなっており、戸袋部および連結面側端はロングシートで、クロスシートは省線の2等客車並の豪華な車内となっています。桑名ー大神宮前間全通児には特急運転が開始され、デハニ231形と同系のクハ471形が使用されました。当時伊勢電には名古屋伸延の計画があったものの、伊勢電が経営危機に陥り、参急に吸収合併され、名古屋伸延は参急傘下の関西急行電鉄によって成し遂げられました。1940年には関急電は参急と合併関西急行鉄道となり、デハニ231形はモニ6231形となりました。後に関急が近畿日本鉄道と名称変更後も形式は継続されました。関急により名古屋伸延後も、同系のクハ471形とともに、名古屋直通急行用として全線で使用されました。戦後、名阪有料特急が制定されたとき、本形式は手荷物室があるため特急運用から外され、便所の設備があるク6471形が名古屋線特急用として整備され、モ6301系と組んで特急運用に供されました。モハニ6231形は主電動機の能力に余裕があることから、電装品を20m級の車体を持つモ6441形に供出し付随制御車化され、クニ5241形、クニ6241形、クニ6281形となりました。南大阪線に優等車両を運行するに際してクニ5241形4両が、モ5820形に改造され特急用に整備され、「かもしか」号吉野特急用として活躍し、モ16000形の製造とともに、特急運用から引退し養老線に転じ、余生を送りました。
伊勢電デハニ231形PDF図面 A4 1/120
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