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奈良電気鉄道クハボ800形3等付随制御車です。奈良電奈良〜京都間の特急新設に伴い製造された新造車で、車体長18000mm、車体幅2700mmの中型車体で正面貫通路貫通幌付で、腰板中部から上は2700mm、台枠部分の最大幅を2600mmとする裾絞りの車体で、側面はいわゆるバス窓のスタイルは中小私鉄車両の標準的なものでした。カルダン駆動のデハボ1200形と組む最先端車両で、車内は全室シートピッチ1600mmの固定クロスシートで、乗降扉は1100mmですがデハボ1200形と違い、奈良電伝統の片運転台車で連結面には製造当初から便所洗面所が設置されています。本形式は常時デハボ1200形と組んで奈良〜京都間特急に充当されました。近鉄合併後はク580系となり、一般車ながら引き続き無料特急に使用されましたが、京都線の特急も有料化することとなりましたが、乗客の見込みがたたないため、車両は新造せず、本系を改造して使用することとなり、主として室内装置をまず、ユニットクーラーを設置するため天井の強化を行い、側窓の1枚化、固定窓化、そして車端シートはそのままで、扉間をシートピッチ920mmの転換クロスシートとして特急仕様に改造しました。京都線特急は思いの外好評で、後に京都線用特急を新造することになり、本形式は室内設備はそのまま一般車両に格下げされ、志摩線に転籍の後観光路線の主力として最後まで活躍しました。図面上段は有料特急改造後のク580、下段は新造時のクハボ800形姿です。
実車ではデハボ1200系の付随制御車は製造されず、奈良電特急時にはクハボ600と組み、近鉄編入後有料化特急改造時はデハボ1350系を付随制御車化したク580系と編成が組まれました。
奈良電クハボ800形PDF図面 A4 1/120
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