このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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南海鉄道クハ2851形付随制御車

 南海鉄道クハ2851形3等付随制御車です。モハ2001形第3次車として登場したモハ2017形3等電動制御車とペアを組む付随制御車です。車体形状はモハ2017形と同じく車体長19250mm、車体幅2700mmの2扉車で、扉間に幅785mmの側窓が9個ならべられています。車体は溶接が多用され、強固な骨組みになったため、窓も上下に拡大されて軽快なデザインとなり、車内も明るくなりました。室内は扉間はシートピッチ890mmの転換クロスシート、車端部はシートピッチ1780mmの固定クロスシート、戸袋部はロングシートです。正面には天井左右に通風口が設けられ、小型のスカートもつきました。南海鉄道ではこのデザインは18m車のモハ1201型、高野専用15m車のモハ1251型にも継承されました。登場時からクハ2851形は床下に冷房装置を設置し、さらに天井に冷風ダクトを設け、冷房化されました。モハ2017形には床下機器の関係で冷房装置が搭載できないので、クハ2851形の連結面側の前照灯を一体化した送風用ダクトを設け、同じくダクトを設けたモハ2017と可動ダクトで連結し冷風を吹き込んで冷房化されました。冷房は夏期の乗客から好評を博し、同系車が増備され、南海鉄道の顔として活躍しました。戦争が激しくなり、冷房は贅沢との判断から、運転は中断されていましたが、戦後再び再稼働し特急に充当され好評を博しました。高性能車のモハ11001形の登場に伴い特急から撤退、冷房も撤去され急行及び普通車として長く活躍しましたが、昇圧に伴い、電動機出力の過大さのため、昇圧工事を施されず、全車廃車されました。
 実車はモハ2017形の同系としてクハ2851形が製造されました。冷房は未搭載で、実車では第一次形に装備されました。本形式は新造ではなく、18m級1900型電動制御車を電装解除の上クハ2850型として充当されました。

南海クハ2851形PDF図面 A4 1/120


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