このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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近畿日本鉄道サ2750形付随車

 近畿日本鉄道サ2750形付随車です。近鉄大阪線ではモ1470形登場後は一般車は、4扉車が主として製造されてきましたが、中距離や閑散地においてはサービス上あまり適切とはいえないため、3扉クロスシート車を製造することになり、その際、ラッシュ時にはロング、閑散時や中長距離、閑散地ではクロスで使用できないかという提案があり、座席を摺動して回転させることにより、クロス、ロングに共用できるシートが開発され、これをデュアルシートと名付け、モ1460系以来久々に新たに設計した3扉車モ2600系で採用することになりました。本形式はMTユニットで運転され、M車とT車の間は棒連結器で結ばれています。モ2600系の付随車で、車体は車体長20000mm、車体幅2730mmの標準寸法で、乗降扉は3扉、各扉間にそれぞれ10組、連結面側に2組のデュアルシートが取り付けられ、連結面側には便所洗面所が取り付けられています。制御車の運転台直後はロングシートとなっています。ロングシート部には久々に戸袋窓が取り付けられました。側窓は750mm幅の2連窓の間に1連窓が設置され、いずれもバランサ付きです。室内はシートピッチ975mmのデュアルシートで、朝夕のラッシュ時にはロングシートとし、閑散時はクロスシートで使用されます。回転は全自動で、乗務員が行い、乗客による回転や、角度変換はできません。このため、終点では、乗客の全員降車を確認後、乗務員が座席を回転または角度変換し、作業終了後乗車するように取り決められました。制御車は付随制御車のク2700形、付随車の2750形が製造されました。その後現場から増結車として2連が要望されたため、先頭車同士でユニットを組み、それぞれモ2680形、ク2780形として登場、6連時の増結や、単独でローカル運用にも活用されています。大阪線では主として区間急行や準急、名張以東の普通に使用されていますが、乗客の増加に伴い朝ラッシュ時の上り、夕ラッシュ時の下りの快速急行にも使用されるようになりました。名古屋線では全線に渡り、特急以外の全列車に使用されています。図面上段は付随制御車のク2700形、下段はサ2750形付随車です。
 実車ではこの車輌のプロトタイプはありません。近鉄での3扉新性能車はモ1460形が最後となりました。

近鉄サ2750形PDF図面 A4 1/120

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