このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
14時48分、遂に我々は別海町の入口に立った。 長らく鬱蒼とした森に囲まれた無人の丘陵を抜けてきて、唐突に広大な酪農地帯に出る。 そんなヤマとサトの境目に別海町のカントリーサインが立っていた。 キャラクター調に描かれているわけでもない、リアルな牛。 正に日本一の酪農の町、別海に相応しい絵柄だ。 別海到着を祝して記念撮影。 ちるどれんは草と被り、私は掲げるはずのタオルを掴み損ねてしまった。 さらには地面に置いて撮影したため、ピントが全く合っていないという失敗写真だが、良いとしよう。 さて、あまりにも広大な別海町。 ここは別海の端っこ。 我々が泊まるキャンプ場のある別海本町までは30km以上離れている。 日が暮れる前に、と我々は出発した。 スケールがデカイ…。 別海に入った瞬間に、片道2車線の高速道路のような道になる。 一部区間だけの追越車線と言っても、やり過ぎ感が漂う。 何でも冬季の地吹雪による視界不良を考慮してとのことだが…。 これが別海のスケール…別海のミルクロードのスケールというものか!! スケールがデカイ…。 ただの町道との交差も立体交差…。 やはりこれも冬季の安全な交通の確保のためということらしい。 ちなみは周りは全て牧草地である。 追越車線という4車線は度々現れる。 しかもメチャクチャ長い。 ご覧のとおり、交通量はほとんど無い。 こんな所に左折レーンが現れた。 何処へと曲がる道だ? 主要道路か? 郊外型大型ショッピングセンターか? はたまた公的な重要施設か? 牧草地へと続く道でした。 さすが別海町のミルクロード!! 基幹産業である酪農家専用の左折レーンまで設置してしまうとは…!! やはりスケールがデカイ!!!! 案内標識が現れた。 別海市街地へ向かうためにはここで、国道243号線へと乗り換えなければならない。 例によってここも立体交差である。 西春別インターチェンジ そういう名前が付けられている。 インターチェンジが近づいてくる。 我々は別海に行くのだから、一旦左に入って…。 うむ、こっちだな。 無事に分岐成功!! ここの交差点の所にあるレストハウスの駐車場で休憩したのだが、ちょうど中で高校野球の決勝戦(駒大苫小牧VS早稲田実業)を観戦していたらしく、中からおばちゃんたちの一喜一憂する声が聞こえた。 16時13分、ミルクロードに別れを告げ、国道243号線に入る。 こちらの国道は特に整備されているというわけではなく、典型的な北海道の3ケタ国道といった趣である。 ただし、地平の先まで直線が続いているのはやはり別海スケールであるが…。 よく雑誌などで、北海道の直線的な道が紹介されており、そんな道に魅力を感じる者も多い。 しかしチャリダーにとっては、ひじょ〜に苦痛である。 まあ、自転車だからこそ、こんな素敵な看板も発見できる。 夢大きく 心やさしく 町いきいきと グレードの高い田舎 べっかい 正に別海という町を形容するならば、この言葉以外見つかるまい。 これから別海に三日間滞在することになるのだが、本当にグレードが高かった。 果てなき直線の途中で、横断中の牛の列(写真では見づらいが)を見た。 牧草地から牛舎への移動だろうか。 100頭はいるだろうか、牛の横断のため、数分間国道が通行できなくなる。 「牛横断注意」の標識は道内各地で見かけるが、実際に横断している風景は初めて見た。 さすが酪農王国、別海である。 牧草地にひっそりと立つ木。 別海に行くきっかけとなったドキュメントにもこの木と似た桜が登場した。 その木はもう折れてしまったと聞くが…。 もし現存しているなら、是非見てみたいものだ。 17時30分、ようやく別海の市街地が近づいてくる。 キャンプ場は市街地の端にある。 テントを借りに管理事務所に行ったところ、今日は年に一度のキャンプ場での祭とのこと。 皆でジンギスカンやってるから食べなさいと食べなさいと食べなさいと。 うおっしゃー!!!! その夜は別海町の皆さん、そして他の旅人たちとジンギスカンを囲み、酒や牛乳を飲みながら過ごした。 ジンギスカンは60人くらいの大規模なもので、色々な人たちと楽しく話すことができた。 今まで狂っていた歯車がようやく上手く噛み合い始めた、と感じるほどラッキーで楽しい夜であった。 いやぁ、また来年も参加したい祭だなぁ。 おかげで真っ暗闇の中、テントを立てる羽目になったけど。 |
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