帰り道、④の新道の橋を渡っているとき、下を覗き込んで私は声を上げそうになった。

あれは橋脚では…。それも善白鉄道の…。ちょうど長商野球部グラウンドの裏だ。急げ(別に急ぐ必要はない)!!
かなりの高低差があるため、ぐるっと大回りしてグラウンドに辿りついた私。グラウンドでは練習試合が行われており、多くの生徒が応援に来ていた。場違いな私はOBのフリをしながら、脇を通り過ぎ、橋脚が見えるポイントまでやってきた。

急流の中にニョキッと立つ2本の橋脚。そして周りの長閑な風景。あの橋さえ架かっていれば、当時の景色とあまり変わらないのではないだろうか。この橋の奥に茂菅駅があったはずである。
うーん、最後に良い物を見た。これなら終われそうだ。長かった今日の探索。満足した私は市街地に向けて、再び漕ぎ出した。
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