このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

信濃川遡行ツーリング



愛車、『フロンティア』と共に本州に降り立った天空開発。
これから長い旅が始まる。
まずは長い長い新潟県だ。


地図を開く(別ウィンドウ)
 
③ 新潟→長岡


早朝の新潟港。
いそいそとチャリを組み立てる私を尻目に、ほとんどの客は迎えの車やタクシーで去っていく。
何処へ向かふのだらふか・・・・・・なんてくだらぬ詩はさておいて出発だ。
まあ、新潟駅でも拝んでいくか。
国道113号線を中心街方面へ走る。


新潟駅である。
中心地は橋を越え、信濃川の北側の地区のようだ。
駅前は栄えてはいるものの、県庁所在地としては奥行きが物足りない。

さて、ここからは国道8号線で三条・長岡方面に向かう。
しかし、新潟市内の8号線は自動車専用のバイパスとなっており、自転車は進入できない。
仕方がないので、ワケワカラン道と県道2号線を通って、8号線へと出ることにした。


県道2号線の橋の上から眺めた信濃川。
この辺りまでは船舶が入ってこられるそうだ。
これからはこいつと共に南下である。

8号線はさすがメインルートだけあって、車の流れが非常に悪かった。
渋滞は関係ないチャリでもこう車が多いと気が散るのは事実である。
しかも朝からこの暑さ。
今日は31度まで上がるそうだ。
早くも額やこめかみから汗がこぼれ始める。


いかにも越後平野らしい風景。
ここは元白根市、平成の大合併で新潟市に編入された。
現在の新潟市は周辺市町村を吸収しまくって、かなり巨大である。
とにかく素晴らしい景色なので畦道で朝食を摂ることにした。


サークルKで買ったおにぎり達。
北海道にはサークルKがないので、つい寄ってしまったのだ。
何、お前の朝食なんて知らねーよだって?
そりゃそうだ。

炭水化物を摂取した私は再度出発した。
しっかし、新潟市のでかいことでかいこと。
中心街から25キロ走れど、まだ標識には新潟市の文字。
この区間は暑さと新潟市のでかさ、あと強い向かい風に苦しんだ。


三条ぉぉぉぉぉぉ!!

何三条市入っただけでこんなに喜んでんだ?俺。
とにかく新潟市は長かった。
しめて30キロ。
新潟市内だけで全行程の6分の1が終了してしまったではないか。

ここでメールが一件届いていることに気付いた。
帰省して、今は新潟市にいる先輩からである。
これから車で長岡に向かう。10時くらいには着くはず。
実は帰省中の先輩と待ち合わせをしていたのだ。
現在の時刻はちょうど8時半。
長岡までの距離は約40キロ。
き・・・厳しい。
私は速度を上げた。
果たして間に合うのだろうか。





はぁはぁ…。
長岡市・・・・・・・・・・。
時刻は10時1分
間に合ったかのように見えるが、中心地はここから10キロ以上離れている。
間に合わなかったのか・・・。
と思いきや、先輩から電話。
渋滞のためちょっと遅れるらしい・・・・・・。
ひとまず安心。
ならばちょっと先に進むか。



 
④ 長岡→十日町

長岡からは国道17号線に入る。
この国道は長岡から南下、三国峠を越えて群馬県へと続いている。
私は小千谷市までの数キロだけお世話になる。


国道沿いにはこんな看板が・・・・・・。
そういえばこの辺りは中越地震で大きな被害を受けた地域であった。
山古志村への道が今もまだ閉ざされていることを知り、改めて被害の深刻さを痛感した。


上越新幹線と国道が交差する手前になかなか目立つドライブインがあった。
ちょうど腹も減ってきたし、ここで先輩を待つことにした。

ここで待っている旨を伝え、冷やし中華を食べながら待つ(旨い!!)。
食べ終わり、勘定を済ませた頃に見慣れた車が・・・・。
先輩だ。
私は店から出ると、先輩と色々と話した。
寮で誰が何したか、新潟はどうか、暑いとか本当に色々なことを話した。
10分ほどであったが、テンションが高い先輩からエネルギーを貰った。
貰ったのはエネルギーだけではない。
差し入れとしてペプシコーラ(2リットル)とバナナ一房もいただいた。
ごっつぁんです。

パワーアップした天空開発は17号線を快走する。
先輩が小千谷から先は坂がきつくなると言っていたが、今は目の前の道を走ることに専念した。
走っている時よりも、止まっているときの方が暑くて辛かった。
信号待ちの度にリュックからコーラを出し、がぶ飲みした。
これだけ飲んでいるのに、ぼうこうにBIG WAVEが来なかった。
水分は皆、皮膚から滲み出てしまっているのだろう。
さらにバナナをかじりながら小千谷を目指した。


小千谷市の国道分岐に到着。
左右に横切るのが国道17号線。
私は奥へと伸びる国道117号線へと進む。

117号線に入ると、急に道が悪くなり、ペースも落ちた。
道も徐々に上りに差し掛かっている。
そんな中、私は見た。


長野!!
長野の表示がついに現れたぁぁぁ!!
俄然やる気が湧いてくる。
イックゾォォォォ!!



地震の爪跡。
小千谷市を抜け、川口町に入った辺りである。
こんなに抉れちゃっていたのか・・・・・・。
ニュースでこういった道路は見てきたが、実際に目の当たりにしたのは初めてだ。

国道は再び小千谷市に入り、かなりの勾配となる。
十日町市との市界まではずっとこんな感じである。
ギアを軽くしてじっくり登ってゆく。


これを抜けると十日町市。
覆道の向こうには下り坂。
嬉しくなって、転げるように下った。
途中に←二子 6km ↑長野 96kmという案内があった。
距離を交換して欲しい、心からそう思った。
十日町の市街地は近い。


道の駅「クロス10十日町」着!!
チャリから降りると、冷房が効いた室内に入り、ソファーに腰を下ろした。
いや〜、冷房って偉大だ。
しかし当初一泊する予定だった十日町に、昼過ぎに着いてしまった。
さすがに今から寝床を探すのもアレなので、休憩したらもう少し進むことにした。
今はしばし休息・・・。



 
⑤ 十日町→津南

とりあえずはこの先の県境の町、津南町にあるクアハウス津南で一風呂浴びようと考えた。
ペプシコーラを飲み干してしまったので、コンビニでお茶を買って出発した。
十日町を過ぎると、青看板の行先表示が飯山と長野になる。
共に長野県である。
長野県がもうすぐそこまで来てることを実感した。


そんな私の脇を行くJR飯山線。
嗚呼、輪行してぇ。
あれに乗りさえすれば、2000円で疲れた体を長野まで運んでくれる。
誘惑を払いのけつつ、ひたすら漕ぎ続けた。
津南まで行けば、津南まで行けば、風呂で足を伸ばせるんだ!!


またも私の前に壁が・・・・・・。
ねえ、坂きつくない?
道行く車に同意を求めても、彼らはスイスイ登ってゆく。
これが5キロくらい続いたら、それこそ飯山線の駅に駆け込んでしまいそうだ

努力は報われるものだ。
厳しい登坂の先は下り坂で、その先にはクアハウス津南の赤い屋根。
私は吸い込まれるようにクアハウスの方へ下っていった。
よっしゃああ!!入浴じゃあ!!








は?
コレ、ナンテ読ムノ?
本日休館日。
ほんじつきゅうかんび。
毎週水曜日は休館日。
たくさんノボリは立ってるけど休館日。

ハァ・・・、飯山線乗りたくなってきた。


負けるな天空開発!!
さあ顔を上げてあの景色を見るんだ!!








こ・・・ここは・・・、県境ではないか!!

死にそうな顔でチャリを漕いできた彼の心に・・・・・・小さな火が灯った!!





次へ

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください