このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
一日ドライブを楽しんだ私、天空開発とzwiebel( HP )は、すっかり日が暮れた道道を、札幌に向かってひた走っていた。 車は、むかわ町穂別(旧穂別町)に差し掛かっていた。 「あっ!!」 zwiebelが道路脇にある何かに気づいて、停車させたのは旧穂別町内の某所であった。 道道74号穂別鵡川線沿いのそこは、人っ子一人見当たらない田園地帯。 左手には欝蒼とした山林、右手には黒く淀んだ鵡川の流れ。 交通量も少なく、聞こえる音と言えば、風の音と、遠くの農家の犬の鳴き声くらいである。 彼は何を見たのだというのだろうか。 橋・・・!? ただの橋ではないか。 位置から判断して、恐らく農作業か林業のための橋だろうか。 しかし、zwiebelの驚き方は尋常なものではなかった。 まるでこの世のものではない物でも見たような…。 道道から砂利道を駆け下りて、橋の正面に寄ってみる。 車止めが設置されている。 造りも随分と簡素なようだから、きっと歩行者用だろう。 それを除けば、何の変哲もない橋だ。 釈然としないまま、短い橋を渡ってみる。 橋の上から見た川の流れ。 帰宅後、地図で調べたところ、カツケン沢川という名前だということが判明。 背後の山林に源流を持ち、チョロチョロと流れ、大河鵡川に注ぐ、よくある小河川である。 道道を走っていると、存在にすら気付かない川だ。 渡り切って、振り返ってみる。 特に変わったところは見受けられない。 zwiebelが何か、幻でも見たのであろう。 そう考え、我々は橋に背を向け、道道の方へ歩き出した。 しかし、やはり気になってもう一度振り返って橋を見てみた。 その瞬間、私はその場で凍りついた!!!! ぎゃあぁぁぁぁ!!!! か…かっ…河原に橋を置いただけっ!? 橋桁も無ければ、河原との隙間すら無いと言うのか!? 何と個性的な橋だろう。 四万十川には、増水時に水没することを前提に造られた沈下橋というものがあるが、この橋は沈むどころか、いとも簡単に流されるのではないだろうか。 実際は、カツケン沢川がそんなに暴れるということも考えられないので、これで良いのかもしれないが…。 本来、橋というものは、川があり、人間がそれをどうにか越えようと造られるものだ。 ところがこの橋の場合、橋が傍若無人にも川のど真ん中にデンと居座り、川の流れの方が何とか橋の下を潜ろうと試行錯誤しているように思える。 ![]() zwiebelの驚愕の理由は分かったが、ここでまた一つ新たな謎が生まれた。 右の図を見て欲しい。 この橋と、その周辺の環境の位置関係を表した簡略図である。 この図から導き出される謎、すなわちこの橋の存在意義である。 橋の穂別側は砂利道を通じて道道と繋がっている。 ところが鵡川側はどこにも繋がっていないのである。 橋を渡ったところで、林道や畦道は勿論、獣道すら無いのだ。 引き返すか、道なき山林へと分け入っていくくらいしか選択肢はないのだ。 この存在意義希薄な橋の正体は、未だ掴めていない。 この橋について何か知っている方がいれば、連絡していただきたい。 |
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