このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

インクラプロジェクト


全国の公募によって1990年に選定された日本の滝100選というものがある。
北海道にはその100のうち、6つの滝が存在する。
オシンコシンの滝、羽衣の滝、賀老の滝、流星・銀河の滝、アシリベツの滝・・・。
そして今回訪れたインクラの滝である。

6つの滝の中でも、インクラの滝は到達難度が飛び抜けて高い。
林道をひたすら走った後、駐車場から道なき道を30分歩かねばならない。
天気や日時に恵まれず、今まで訪れることができなかったが、
6月の初旬、ようやく夢適い、インクラの滝に挑むことができた。
これから書くのは、その全記録である。


 
① スタート地点へ







インクラの滝があるのは胆振支庁の白老町
寮友の源造とY本と共に、国道36号線で白老町入りしたのは昼ごろ。
国道沿いに看板を見つけ、右折し、インクラの滝への林道に入った。






しばらく進むと案内標識。
地図で見る限り、林道が入り組んでおり、迷う可能性があったので、案内は非常にうれしい。

高速道路をくぐると舗装路も終わり、砂利道が始まる。
未舗装と言っても、産廃処理場が途中にあるので、路面はフラットで走りやすい。





産廃処理場を過ぎると道は若干狭くなる。
離合が難しいが、源造の愛車(スカイライン)でも問題なく走れる。

危険を冒さずとも滝が見られる展望台があり、訪れる人が多いので、意外と交通量はある。
ただ、展望台からは滝が遥か遠くに、しかもチラリとしか見えないので、非常に微妙らしい。





ようやく駐車場に着き、各自準備を整える。
沢を歩くこともあるので、源造とY本は長靴、私はスポーツサンダルを用意。
また山中を通るので、クマ避け鈴をリュックサックに装着した。
明らかに素人装備だが、そこは若さでカヴァーするしかないだろう。





滝までは2km。
この道は以前落石のため、立入禁止とされていたが、大丈夫なのだろうか。
そして、スポーツサンダルでは大丈夫だろうか。

様々な不安を残しつつ、出発!!!!



② 沢を遡れ








道はのっけから急な階段で別々(ベツベツ)川まで下る。
先頭を行くのは私。
この時点では運動靴を履き、サンダルは手に持っている。

鈴をシャンシャン鳴らしながら、一歩一歩下ってゆく。






別々川沿いの新緑の中を行く。
もう緑が随分茂り、踏み跡が確認しにくいが、この川を遡れば滝に着くことは分かっているので、気は楽だ。

意気揚々と歩く一行。
川を石伝いに渡り、なるべく広い河原を選びながら上流へと進む。





靴を履いてここまで着た私だが、遂に靴を脱ぐときが来たようだ。
河原がどんどん痩せ細り、平場を求めるためには向こう岸に渡らねばならない。
しかし、川の中には足場とするような石もない。
私は靴と靴下を脱ぎ、スポーツサンダルに履き替え、ジャージのたくし上げた。
そして冷たい水の中に足を沈めた。









これがインクラの滝・・・ではなく砂防ダム。
コンクリート塊を乗り越えて流れ落ち、飛沫を上げる川。
滝を前にして、マイナスイオンを浴びて元気になる。








堰を迂回して乗り越える。
このコンクリート塊が、最後に見る人工物ということになる。







先ほどの河原歩きから一転、熊笹生い茂る藪地帯へと突入する。
ムッとする湿気で一気に蒸し暑くなってくる。

私は靴を片手に、サンダルで山道を歩く。
それほど険しい道でもないので、サンダルでも問題なく進める。





写真のような足場の悪い、スリリングな箇所も存在する。
まあ、慎重に進めば大丈夫だろう。

この別々川は段丘を谷を鋭く刻んで流れている。
インクラの滝は、その段丘から落下している。
つまり、細く深い谷の終点に滝が鎮座しているということだ。
滝に近づくにつれ、両側の断崖が迫ってきて、威圧感がある。





ぬわッ!!道が消えた!!
この狭い谷に、10mはあろうかという巨岩がゴロゴロと転がっており、我々の行く手を塞いでいる。
両岸に確かな足場は無い(実際には少し高い所に道があったらしい)。
これは岩を渡っていけってことですかな?





渡渉しようと、ルートを見定める私(写真中央の右)。
適度な間隔で岩が水面から顔を出しており、また意外と岩の表面が滑りにくかったので、難なく渡っていける。
このくらいの難易度の沢登りなら、楽しみながら進める。

進んでは立ち止まり、進んでは立ち止まりながら少しずつ上流を目指す。





渡渉の場面もあれば、こんな場面もある。
所狭しとゴッツイ岩が並んでいるので、時には岩を這い上がらないと前に進めない。
これもそれ程大変ではないため、非常に余裕をもって楽しめる。
またルート取りがとても楽しい!!





現れた大崩壊地帯。
恐らく、インクラの滝が立入禁止になった、主たる原因がここであろう。

遠くに目をやると、断崖がどんどん狭まっているのが分かる。
滝は近い!!
こんな所で止まってられるか!!

崩壊地を横目に見ながら、ソロソロと進む。







すると木々の向こうから・・・



















見えた————!!!!



次回!!インクラの滝、遂に現る。
インクラを見る!!撮る!!浴びる!?
次へ

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