このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

春日橋梁群


鵡川は占冠村に源流を持ち、むかわ町(旧穂別町、鵡川町)を流れて、
太平洋に注ぐ、全長135kmの一級河川である。

その河口付近に架かっているのが、道道米原田浦線の春日橋。
古めかしく、細い橋が雄大な鵡川を跨いでいる。
そしてその橋の隣には真新しく、巨大な橋が…。


 






今回の舞台は日高地方のむかわ町。
苫小牧の南東に位置するシシャモが有名な町だ。

問題の橋は鵡川市街地から少し内陸に入ったところにある。
主要道道鵡川穂別線から左折し、一般道道米原田浦線に入る。
するとすぐに道道は2006年3月に完成した新春日大橋を渡る。









その前に一旦河川敷へ。
日高地方を代表する河川、鵡川。









看板を裏から見ると、かなり情けないことになっている。





む川、否、鵡川をダイナミックに跨ぐ新春日大橋。
幅広な2車線に立派な歩道付き。
緩やかに山なりになっている、近代的な形状の橋である。

ちなみに右にチラリと見えるのが旧橋である。








新道からUターンし、1車線幅の旧道に入る。
左側の立派な土盛りが新道。
私の背後に旧橋が控えている。








これが旧春日橋である。
ご覧の通り、バリケードで塞がれている。






これが2005年の12月に撮影された、現役時代の春日橋(写真提供: zwiebel )である。
彼の愛車と比べても、かなり狭いことがよく分かるだろう。
なお、この橋はこの3ヶ月後の2006年3月に役目を終えている。

さて、役目を終え、解体を待つばかりの橋に、今踏み出す。





簡易的なバリケードを跨ぐと、もうそこは俺だけの橋。
古く狭い路面が対岸へと私を導いてくれる。

橋が車を通さなくなってから3ヶ月。
私は何日ぶりの通行者なのであろうか。
目立つところにあるので、案外渡る人いるかも。





10m程渡って振り返る。

地図を見れば分かるが、この橋は右の写真に写る、ごく僅かな民家のためだけにある。
こう言ってしまうと、住民の方に申し訳ないが、これだけのために立派な新橋は必要であったのだろうか。
新橋の方から聞こえてくる車の通過音も非常に少ない。








何分かに一度、隣から聴こえてくるエンジンの音。

新橋からの喧騒を聞くと、なお一層、この橋への独占欲が湧いてくる。






ぃやっほう!!!!


いや・・・失礼。
ついついテンションが上がってしまった。





対岸、すなわち鵡川市街地側が近づいてきた。

旧橋になったからこそ、できた散歩という感じがするが、多分違う。
現役時もできた、きっと・・・。

隣の〝音〟の少なさを聴くと、そう考えてしまうのだよ。





そして渡りきり、新旧ツーショット。
やはり時代の差は歴然だ。

新橋はアーチ橋にすることで、より橋脚を少なくすることを可能にしているのだろう。
この辺りは水害多発地帯である。
流木などが引っかかる橋脚は、出来るだけ減らしたいのだろう。







現役時代の同じ場所。

やはりこの長さでこの狭さはドライバーにとってプレッシャーとなったのであろうか。
見通しが良いから、橋の上で鉢合わせという事態にはならないとは思うが。








威風堂々たる新橋、新春日大橋。

しかし、私はいつも「無駄だなあ」と思ってしまうのも事実である。





そして春日橋。
新橋を走っていると、特に意識しなければ、気づかぬまま通り過ぎてしまう橋。
しかし、私は好きである。

新橋を歩いて車まで戻ろうと思ったが、旧橋を戻ることにした。
この選択がさらなる発見に繋がるとは誰が予想しただろう!!!!





さらなる発見。
旧橋から上流を見た写真であるが、お気づきであろうか。

第三の橋ですよ、奥さん!!!!

写真中央とその右辺りに、二つ朽ちた橋脚が立っているのが見えるだろう。







河原にも一つ。
この橋脚の正体は何か。

これは旧旧橋ではなく、廃止された国鉄富内線(鵡川〜日高町)のものであると思われる。





最後に新橋、旧橋、富内線の廃橋脚のスリーショット。

富内線ちょっと分かりにくいかな・・・。

このスリーショットも、春日橋解体によって間もなく見られなくなるのだろう。



BACK
TOP

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください