このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
10分程の休憩の後、名残惜しそうにオアシス中州を出発する。 私は、出発直前に水から守るためにデジカメをパッキングした。 パッキングといっても、透明のゴミ袋で包むという簡易的な処置である。 剥き出しの地層とゴロ石の河原。 両岸が対称的でなかなか面白い。 蛇行するたびに、川は様相を変える。 カーブの内側には土砂が堆積し、外側の崖は常に削られ続ける。 そんなことが長年続き、このような風景が生まれたのであろう。 滑らかな崖からは、チョロチョロと水が流れ出しており、小滝を成している。 ひょいひょいと登る源造。 このような地形をスラブというのだろうか? どうなのだろうか? とりあえず忍法壁走りみたいなことが出来て、楽しい。 カメラパッキングのため、写真が見にくくなっております。 砂防ダムが現れる。 小さい砂防ダムなので、簡単に正面突破できる。 砂防ダム、倒木、巨岩、小滝…沢登りには多くの障害が存在するが、砂防ダムは最も厄介なものの一つだ。 人工物なので、登るにしても手をかける箇所がないので、迂回しなければならないことがしばしばである。 一番面倒くさいのはやはり倒木である。 砂防ダムをジャンプで乗り越え、ゴロ石の河原を進む。 簡単そうに見える河原であるが、石が大きいうえ、踏むと動くため非常に歩きづらい。 それでも滝と釜の連続地帯などよりは、ずっと平和である。 そんなこともあってか、私はパッキングカメラをポケットに入れていた。 そして、ポケットにカメラがないことに気付いた。 落としたのである。 幸いにもカメラはすぐに見つかったが、川に落としたら大変なことになっていた。 カメラはリュックの中に入れておくことにした。 写真は現在位置を確認しているの図。 この川を登っていけば着くので、迷うことはないだろうが、ペース配分のためにもこういったことは重要である。 磁石と地形図をもとに、現在位置を特定するモミアゲ。 彼の読図能力には恐れ入った。 先程よりも少し大きな砂防ダムが現れる。 その奥にチラリと見えている断崖が目に入った瞬間、私は鼓動が大きくなるのを感じた。 あれこそ社台台地の大断崖だ。 これから我々はあんな断崖に囲まれた深い谷に足を踏み入れるのである。 川も渓流の様相を呈してきており、頻繁な渡渉を余儀なくさせられる。 水量がそれ程多いわけではないので、渡渉は困難なわけではない。 ちなみに先程の砂防ダムが最後の人工物。 ここから先は社台川の核心部とも言うべきエリアだ。 奇妙な地形が現れる。 まるで駅のプラットホームのような…。 川の浸食作用によって出来たものだろうが、何故このように直線的に削れたのだろうか。 写真は、テーブルを挟んで食事しているつもりのモミアゲとジョナサン。 その後、綺麗な滑(なめ)も現れる。 川底が一枚岩で出来ており、非常に滑りやすい。 そんな時に絶大な効果を発揮するのが、沢足袋のフェルト底である。 フェルト無しの源造とジョナサンが「滑る滑る」と喚いているのを横目に、私とモミアゲはツイストツイスト。 すげぇぇ、全然滑らない。 開けた場所で、現在位置確認を兼ねて休憩する。 何しろインクラとは比べ物にならないくらいの距離である。 休息を挟まないと、たちまちヘトヘトになってしまう。 地形図を見ると、この辺りから、急に谷が狭くなっていることが分かる。 いよいよ核心部である。 うぉぁぉあああ!!!! 右岸にやたら人工的な崖が現れる。 通称カーテン岩、社台川のシンボルの一つとして、一部の愛好家に知られている。 凄い直線的な切り口。 まるで石材屋さんが切り取ったような…。 印象的な場所に来ると、このようなふざけた記念写真を撮りたくなる。 これはそんな一枚。 カーテン岩がほんの少ししか見えていない…。 カーテン岩を過ぎてから、社台川は急激に様相を変える。 巨大な岩、透き通った水。 遂に、核心部である!! |
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