このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

「BasSymposium」





4月24日(日)東京田町で行われた、「BasSymposium」に参加してきました。
このシンポジウムはWBSの村川勇介さんが立ち上げた「日本のバスフィッシングを考える会」が主催したイベントで、
「魔魚狩り」の著者 東京海洋大学 水口憲哉教授の講演と
加藤 誠司さん(ジャッカル代表)横山 鉄夫さん(WBS会長)本山 博之さん(プロアングラー)
福原 毅さん(FB's代表)柏瀬  巌さん(プロショップオジーズ代表)谷 剛さん(フィッシングジャーナリスト)
といった、「特定外来生物被害防止法」にもっとも詳しく、またもっとも動いてくれた方々の
パネルディスカッションが行われました。
300人収容の会場に、約400人が集まり、立ち見が出たほど盛況でした。

第一部は「今、バスアングラーは未来へ向け何を知るべきか?」と題した、水口教授の講演。
「魔魚狩り」でも書かれていた通り、
「バスは濡れ衣を着せられている。この法律は、片寄った一部の学者の都合のいいように作られたもので、
環境の実態にそぐわない。バスを悪者にして、事実を覆い隠している。」

というもので、歪んだ環境と社会の関係に、釣人が巻き込まれていることが良くわかった。
詳しくは「魔魚狩り」をお読みいただきたい。



水口教授が最も訴えていたのは、
「この法律は、ザル法で、結局施行されてもほとんど何も変らない。
むしろ、国はバス釣りとリリースを規制できなくなったわけで、
バスアングラーは事実を把握し、誤解を払拭するべきだ!」

バスアングラーの中には、今後バスフィッシングは違法行為になると思っている人も少なくない。
国は、バスフィッシングとキャッチ&リリースをはっきり認めたのだ。
むしろ、環境省(大臣を除く)は釣人の協力を欲している。
もはや、バスアングラーと対峙している相手ではないのだ。




第二部は「バスの日本移入80周年を迎えて、バスアングラーの今後の活動」と題されたパネルディスカッション。



プロショップオジーズ代表 柏瀬さんが口火を切った。
「以前、群馬県の水産課に、県としてバスの扱いをどう考えているか問い合わせをした。
行政としては中立の立場だが、バスに対する苦情は上がってくるが、
バスを擁護する意見はまったく聞かれない と言われた。
それ以来、意見交換会などを行い、県の担当者も話を聞いてくれるようになった。」

釣人が声を上げていかないと、行政は苦情しか聞くことができない。
釣人がまとまってテーブルに着くことが出来なければ、大事な釣り場が失われてしまうのですね。

続いてFBs福原さん
「柏瀬さんの話と重なるが、長野県の小山田池を釣り禁止にしようとの意見が上がった時、
池の管理組合の方と話し合いを持ち、誤解や偏見を解くことが出来た。
また、マナーブックを作り、ゴミ拾いなどを行うことにより地縁ができ、
小山田池は釣り禁止にはならなかった。
地元の人たちとの交流が無いまま、悪い関係が出来てしまっていたが、
話し合う事で解決できるケースは沢山ある。
理解しあう関係作りが必要です。」


加藤プロからも同じような意見が聞かれた。
「琵琶湖のリリース禁止の時が正にそうだったが、とにかく会話不足、行政とのつながりが無かった。
そしてバックグラウンドが無かった。
釣り関係の団体は、釣具屋の集まりで、釣人の意見や数は届かないまま。
Bass Fan Netでやっと5万人の釣人が集まったが、まだまだまとまりは無い。」


司会のフィッシングジャーナリスト谷さんも
「手軽に出来るレジャーだからこそ、釣人の意識が浅かったことは否めない。
プロと呼ばれる人たちも魚釣りのことをよく知らずにやってきてますから。」

と、チクリと苦言を述べておりました。



WBS横山会長も
「53PickUpを通して、地域貢献を行い、バスフィッシングへの誤解を解き、有益性を訴えている。」

そして、我らが本山プロ!
「日本全国を走り回り、請願・陳情を地域の住民に出していただいた。
バスフィッシングによる湖面利用は、町おこし、村おこしに成り得ることを訴え、
理解していただける地域はまだまだある。釣人からのアプローチが大切。」





つまり、国がバスフィッシングを認めたわけだから、
もはや我々が対しなければならないのは、(ここで言う"対"は、決して敵対ではない)
国や環境省ではなく、釣り場のある地域と釣人の意識なのです。
釣りを愛し、釣り場を愛すれば、言われなくたってゴミは拾うし、
釣り場周辺の住民にも良く思ってほしいよね!


最後にスペシャルゲストとして、衆議院議員 松野頼久さんが紹介された。
御本人も幼少の頃からバスフィッシングに熱中していたらしく、
環境省に意義を申し立て、小泉総理に対し、この法律が釣り禁止リリース禁止では無いことを明言させた
つよ〜い味方らしい。(アナーキーな筆者は存じ上げませんでした)
ぜひ、今後ともがんばっていただきたいです。




今回のシンポジウムには、数々のプロアングラーや、吉田幸二さん、水産庁釣人専門官 桜井政和氏、
反バスフィッシング論者 秋月岩魚氏も来場されていて、敵味方とも感心の高いシンポとなりました。
また、琵琶湖からは「バッシングかわら版」の服部宏次さんもサンダル突っかけて新幹線で来場!



筆者は、図々しく打ち上げにも参加させていただき、FBsの福原さんやWBSの方々にも
貴重なお話を聞くことが出来ました。ありがとうございます。

今回、このシンポを企画された、「日本のバスフィッシングを考える会」代表 村川勇介さん
本当にお疲れ様でした。
今まで、こういったシンポジウムは業界が主催してきた。
ゆえに、反バスフィッシング論者からは、「金儲けがしたいだけだろ!」と言われてきたのだ。
今回は一般の釣人が主催して行われたわけで、記念すべきシンポであり、
釣人の意識改革を啓発する意味のあるイベントであったと思います。
今後もがんばってください!




4月24日

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