このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
第一回釣り問題研究会
6月25日(土) 東京海洋大学において、第一回「釣り問題研究会」が行われました。
この研究会は、「魔魚狩り」の著者で、特定外来生物諮問委員でもあった、水口憲哉先生(東京海洋大学名誉教授)と
その門下生により発足した
「釣人から発信する釣りの問題点の研究の場」
で、
「釣りの明るい未来への道筋」
を築いていこうというものです。
会場には、滋賀県釣り団体協議会会長 加藤誠司さん 水産庁釣人専門官 桜井政和さん
フィッシングライター谷剛さん FB’s福原毅さん オジーズ柏瀬さん レイクチャンプのよしさんなど
外来生物法のエキスパートも多数参加しておられました。
今回は第一回ということで、昨年、東京海洋大学を定年退職された水口先生の「最終講義」として
今後扱っていくテーマの説明がされ、多くの門下生も聞き入っておりました。
●社会現象としての釣り問題
●釣り場環境の変遷と釣り
●釣魚資源の減少と増加
●自然への関わり方と多様性と釣り
●社会、経済情勢の変化と釣り
●釣りをめぐる制度上の問題
●東京湾の釣りの歴史と現状
といったテーマを今後月1回程度のペースで開催されるようです。
筆者も可能な限り参加したいと思っております。
しかし、読者の中には、外来生物法も一段落して、今までどうりバス釣りができるのに、なんの問題があるの?
と思われる方もいらっしゃるでしょう。
今回の外来生物法やSOLAS条約など、水辺の環境を規制する法律が次々と作られてきました。
国が作る法律は様々な観点から検討され、妥当性のある法律が作られなければなりません。
その水辺に関する法律作りの枠に、釣人は入れてもらえないのが現状です。
つまり、釣りは個人的なお遊びと位置づけされ、社会的な発言力がないわけです。
たとえば、今回の水口先生の講義の中で、
「魚の増減の実態を把握するのは極めて困難で、その原因はあらゆる条件が関係しているので特定することはできない」
ということです。
バスが食べているから在来種が減っていると言われますが、どの程度科学的な調査が行われたのか、はなはだ疑問です。
以前、この「裏磐梯アングラーズプレス」の中で取り上げた、指定外来生物オオヒキガエル(
指定候補根拠の嘘 参照
)を
食べて数を減らしているといわれるイリオモテヤマネコの被害調査などやっていないに等しいもので、
陸上の動物でさえこれですから、ましてや水中の生物の増減や、その原因を「バス」にするのはやっぱり納得がいきません。
釣人がいくら訴えても結局バスは指定されてしまいましたね。
釣人の社会的地位の向上
釣りを個人的なお遊びから、社会へフィードバックされる価値あるレジャー産業へ
なんか壮大な話になってますが、普通こういう話になると「プロスポーツ化して、社会的認知度を上げよう!」なんてことになるのですが
バスフィッシングの場合、それは既にやっていて、経済的にはある程度成果を挙げたのでしょうが、社会的認知度はどうでしょう?
(つい昨夜のことですが、私の友人がおもしろい事言ってました。
「バスはアウトローな魚であってほしい気もするんだよなぁ」
正直、筆者もその意見がなんとなくわかるような気がします。
柄の悪いサングラスかけて、派手なボートかっ飛ばして、迷彩のレインウェア着て、
バスフィッシングは現代のロックミュージックなのかもしれません。
社会へのアンチテーゼがかっこいいとされる文化は、いつの時代にも存在します。
ウーム!バスアングラーの意識改革ってムズカシソー!)
話が大きく逸れましたが、これから先、永劫釣りを楽しむためには、釣人も背負わなければいけないものが多々ありそうです。
第二回「釣り問題研究会」が7月某日に開催されます。
出来るだけ参加して、出来るだけわかりやすく解説していく所存です!
もう一つだけ、水口先生の講義の中で、興味深い話があったので、御紹介しましょう。
バスの駆除を実施している宮城県伊豆沼は、水質ワースト2だそうです。
(ワースト1は千葉県手賀沼 もはやバスも棲めなくなってます)
前述のとおり、在来種が減る原因は様々で、特定は困難。
バスが原因であると特定して駆除して、結局どうなったか?しっかり見守っていきましょう!
谷さん よしさんも熱心に聞き入っておりました。
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