船浮集落いろいろ
船浮は、人口約40名程度の小さな集落です。
見所、名所などはあまりない、静かなところです。
最近は大手の観光会社が大型船で船浮集落に乗り付け、ガイドが案内をして集落と浜を見て帰って行きます。イダの浜も、大手ホテルがシュノーケルのお客さんを連れて来ていますが、大きな船が砂浜に着けている姿を見ると、悲しい気持ちでいっぱいになってしまいます。ツアーなどで訪れるより、じっくり滞在してこの静けさを味わっていただきたいものです。
船浮には小中学校もありますが、生徒数が少なく、存続の危機に立たされています。学校の消滅は、集落の消滅につながって行きます。何としてでも、船浮集落を守っていくため、いろいろな事を考えていかなければなりません。
観光、真珠の養殖などが主な産業ですが、近年、真珠の需要も減少の一途をたどりつつあるようです。真珠は、金や銀と違い、自然環境や天候や母貝の置かれる環境によって出来が大きく違ってきます。でも、ゆっくりと時間と手間をかけて、何層にも巻かれてゆく真珠層には、他の宝石に無い美しさがあります。昔は冠婚葬祭というイメージが強かった真珠ですが、今はカジュアルな可愛らしい感じの商品も増えています。船浮来島の記念に買い求めてはいかがでしょうか?
観光、といっても大きな目玉がある訳ではありませんが、船浮集落独特の、ゆったりした時間と何処にも負けない景色を楽しんで頂けるのではないかと思っています。
船浮、といえば、東郷平八郎とらっきょうが有名なお話です。日本海海戦直前に八重山諸島を視察に訪れた東郷平八郎が船浮に上陸し、集落内を散策したそうです。そして、帰りにふらりと立ち寄ったお家でらっきょうとお茶の接待を受けたそうですが、後に礼状が届き、その軍人さんが連合艦隊司令長官東郷平八郎だということがわかったそうです。(らっきょうは我がかまどま荘でも作っています。春先、できたばかりのらっきょうをお食事にお出しすることもありますので、春にお泊まりのお客様はリクエストしてみてください)
奥西表~船浮集落からイダの浜へ
唯一、声を大にして「名所です」と言えるのはイダの浜。
静かな美しい海が、船浮の大切な宝物なのです。