このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
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![]() 群馬県渋川市(旧赤城村)棚下 旧鳥山隧道群 レポートメニューへもどる そんな気はないのに・・。 会社の人々とひするま(日出島)キャンプ場に泊まった翌朝のこと。河原を散歩していると対岸に奇妙な景色を見つけた。利根川の削った岩壁の中程に、窓がある。良く見るとその中には照明やカーブミラー、ガードレールまで。 クルマ組と分かれた後、一人対岸へ訪れた。 | |||||
2007年9月16日・10月13日訪問 | |||||
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![]() 鳥山隧道と不動隧道、2本のトンネルの中間で県道は沢を跨いでおり、窓の正体はロックシェッドだった。車だったらまず素通りしてしまうだろう。なんせトンネルの幅が狭い上に屈曲しており、脇見をするような余裕は無い。交通量も道幅の割には多い。 北側へ抜けると不動の滝へ訪れるための駐車場があった。その脇に山へ入っていく道があるものの、入口には鳥居があり車両が入ってはいけない雰囲気。この時は駐車場でUターンをして帰路についた。 | |||||
帰宅してからもトンネルが気になり、調べてみると2つのトンネルとも昭和20年代の竣工である事が分かった。更に、Uターンした鳥居の先には、もう一つの鳥山隧道があると言う。こちらは明治時代、現在の県道ができる以前のルートだったようだ。 素堀の明治隧道+通行可能。前回は後一歩の所で見逃してしまった。早速、友人を誘い、互いの予定が合う1ヶ月後に現地を再訪した。 概要 ![]() ![]() 駐車場奥のトンネルは帰りに調べる事として、不動の滝へ向けて坂道を登る。 | |||||
急坂の舗装路を登り切ると、棚下不動のある平場に到着。正面には不動の滝へと続く階段があるが、旧道は右手へ曲がる。ここまでは車も入れる作り。しかし、「鳥山隧道」の看板に従って進むと、一気に登山道の様相となる。それでも新しい木橋が掛かっており、先程の看板も含め観光用という位置づけのようだ。 ![]() ![]() 私が設計技師だったら、ここにトンネルなど不要と判断してしまう。そんな小尾根に何故かこのトンネルは存在している。出口の先は大きめの枯れ沢となっており、道跡は見当たらない。ここまでは事前に知っていた。さて、橋か巻き道か。 下は茂みの中で沢の深さを表現しようとした写真。さっぱり深さが分かりませんが、深さ5m・幅10mくらいです。対岸に向けて太い木が倒れていますが、これを橋の代わりにしようとは思えない程度、谷底との高低差はあります。 ![]() ![]() 対岸の斜面をよじ登っていると、右下(トンネル出口の対岸)に平場が見えた。「登りすぎたか」と思った時、上にも平場を発見。???そのまま登って尾根へ着くと林道クラスの道があった。登って来た斜面を見下ろせば、九十九折れのような踏み跡がここまで続いている。 林道らしき道は尾根の先端で行き止まりとなっており、やむなく尾根を越える踏み跡へ進路を取った。 ![]() 尾根の手前に戻ると、友人は一段下に立っていた。「上のルートは危険で道とは思えない」旨を告げ、下段の踏み跡へと進んでみる。こちらは土の斜面を横断しており、幾らか安全だが人や荷車の通った道とは思えない。やがて、竹が大量に倒れて滑り台のような斜面となり、道らしくないと判断して尾根手前に戻った。 迷うような地形ではないので、この辺りが道だったはずだ。可能性を一つずつ当たる事として、再び林道風の道を上方へ辿る。しかし、最初の枯れ沢の上流部でこの道は唐突に消えていた。砂防ダムも無く、目的は不明。 戻る途中に友人が「もう一つトンネルがあったような気がする」と言い出した。 何故そんな重大発見を黙っていた!聞くと、最初のトンネルにそっくりで同じものだと思ったと言う。 「でも、ガスコンロやブルーシートは無かったから別のものだと思う」 ![]() 林道風の道を少し下ると、確かにトンネルがあった。二号隧道(名称不明)発見。枯れ沢から這い上がる時、右手に見えていた平場がその坑口だった。対岸を見ると、正面に旧鳥山隧道(1号)が口を開けている。残念ながら二つの穴を直線で結ぶ橋の痕跡は無かった。 きっと30分で探索終了。と予想していただけに、2号発見で是が非でも完全踏破をしたくなってきた。. | |||||
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2号隧道は落ち葉の堆積量が多い以外、確かに1号そっくり。内壁も同様に脆そう。出口は先程の岩壁手前。その高度のまま続くのは・・・竹の滑り台への道だった。やはり通らねばならないのか。ここで一休み。 出口から20mほどは何故か道幅が広い。県道の落石防護ネットの上部支点がここに取られており、どうやらその工事で人の手が入ったようだ。 「行ってみよう」 友人の一言で竹の滑り台へと挑戦開始。意外にも見た目ほど密集しておらず、どうと言う事は無かった。見ただけで判断していたら何も得られないとの教訓になった。 大きな斜面を渡り切り、道(踏み跡)はやや下る。この辺りは、道にある竹が斜めに切られている。転ぶと刺さるような罠のような切り株。 ![]() 3つ目の尾根が近付き、見逃さないように斜面を注視しながら進む。この道は尾根=トンネルのはずだ。程なくして先行した友人が「飯ごうあった!」と叫ぶのが聞こえた。はて?落とし物か。黙っていたらまた叫ぶ、「3号あった」。尾根を回り込み友人に追いつくと、最も寂れた雰囲気の3号隧道がそこにあった。 ![]() | |||||
ルート概要 | |||||
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おまけ1 県道の不動隧道北側坑口脇には別の道跡があり、その一部には石垣風の構造物も。 ![]() ![]() | |||||
おまけ2 駐車場脇の棚下用水横坑。奥はコンクリートで塞がれ、パイプが出ている。 明かりに見えたのは、壁を伝う水に外の光が反射したものだった。 ![]() ![]() ![]() | |||||
おまけ3 不動の滝と用途不明の穴。不動の滝は裏に回れるのですが、頭上が崩れそうで気になります。穴は、滝修行または昔の水路関連か。 途中に水路工事の慰霊碑がありましたが、犠牲者名は女性(2名)でした。土地の人自ら、水を引くために工事をしたのでしょうか。川が蛇行している土地では、流路をショートカットするような水路が良く掘られますが、旧鳥山隧道も含め、この辺りでは穴掘りに慣れた人が多かったのでは?とそんな気がしました。 ![]() ![]() ![]() | |||||
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