このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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4月から宮崎での勤務を命じられ、やっと荷物の荷ほどきを終えつつ、開通したばかりのnet環境の波を乗り回していた時であった。
そういえばそろそろだ・・・と熊本県は人吉市にある麗しの
繊月酒造
さんのHPを覗いてみたのだが、ちょうどあのイベントの告知があった直後。毎年楽しみにしているイベント“繊月まつり”であったので、その日はあらゆる予定をキャンセルする姿勢で臨んでいたのです。
そのような思いが天に通じたのか、5月17日には日向市細島港にMDシステムで重要な役割を有するイージス艦“こんごう”が入港、さらに5月31日(・・・今日ぢゃんか!?)には実家が遊びに来る・・・と、“繊月まつり”が開催する5月24日を避けるように予定が埋まっていくのですね。
もうびっくりですよ。
というわけで、待ちに待った当日は夏日を思わせるピーカン。久々に市房の山々を越えるルートを家族で西進したのであった。 この“繊月まつり”なのであるが、前年も紹介したとおり「繊月酒造が年に1回開催する、地域への利益還元蔵元開放」なイベントである。
当日は提供される軽食類がほぼ全て100円、同社の焼酎も代表銘柄はもちろんのこと、普段は飲む機会の少ないであろう地域銘柄、そして同社の貴重な古酒群を楽しむことが出来る。
終日に渡り、芸能やら同社のCMキャラクターである“俳優”大和田伸也さんのトークショー・・・と何かしらの催し物が続くのであるが、その収益は全て地域の社会福祉協議会に寄付されてきた。昨年は同年、国宝指定されたばかりの阿蘇青井神社への寄付となったと聞く。
そういった飲食というのも魅力ではあるのだが、私達家族が毎年通っている理由は非常にアットホームなイベントである事。
県外からのバスツアーも仕立てられるなど、人吉・球磨地域を代表する初夏のイベントとなっているのだが、地元の人も域外の人もコップ片手に皆笑顔があふれている。そういう雰囲気が好きなのである。
そうこうしているうちに、蔵元の門前にある公衆浴場“堤温泉”の前に立った。ご存じの通り、こちらの温泉も蔵が経営している。まつり当日は「日頃のご愛顧に感謝!!」と無料開放されている。
到着が午後2時頃となってしまったので、ちょっと混雑も落ち着いていた。
でも、画像の通り、皆さん笑顔である。
・・・ともかく腹が減っていたので、仮設テントに家族分のスペースを確保し、食券1200円分を握りしめて売り場へと走ったのだった。
で、買ってきたのはこんな感じ。
猪鹿鍋。
今年は鍋の底の方だったのか、鹿肉がごろごろ・・・と入っていました。
ゆず胡椒のアクセントが良いあんべぇ。
焼き鳥6本300円セット×2パック。
胸身と豚バラ、鶏皮ばかりだったのですが、こればかりは到着が遅くなったので仕方がない。手羽もあったようでして・・・。
この他、おにぎり、焼きそばも買ってますよ。
もうすぐ焼き上がり・・・な鮎の塩焼き一尾300円の図。
やっと念願叶って食べましたが、淡泊な身にうっとり・・・ですよ。
なお、竹の筒で燗された“たかんぽ焼酎”が見えますが、この時点ではまだ素面です。
場内が騒がしくなってきたな・・・と思っておりましたら、トークイベントを終えたばかりの大和田伸也さんでした。一気に残っていた焼きそばを平らげ、カメラを取ります。
年末年始の特番(←ダウンタウンのヤツだった)の印象が強くてですね・・・。最近はバラエティで拝見する機会が多く、そのバイタリティに脱帽であったりします。
少々悪いかな・・・と思ったりもしましたが、記念撮影の頭越しにカシャッと。
そうこうしている間も我が長男はご飯を食べている。ちょっと時間がかかりすぎな気もするが、ま、撮影する人間にはありがたい・・・か。
まだ一つのことに集中できない下の子を抱えて向かった先は古酒試飲コーナー(爆)。今のうちである。
ここでは樽貯蔵のもの、そして35年物の古酒を味わうことが出来る。昨年も書いたが、特に35年古酒はこれのために1年がんばってきたのだ・・・と思ってしまう魔力を秘めた味わいの深さである。
家族サービスってなことを考えれば、帰路の運転もあるので飲むわけにはいかないのだが、こればっかりは譲れない。運転なんて母ちゃんに任せればいいのだ・・・(ゴメンw)。
さて、古酒試飲コーナーを出てきたところで、“堤純子様”とお会いすることが出来ました。
毎年なのですが、一番ごった返している時間帯に会場におりますので、忙しそうにされているところに声をかけるのも・・・と陰でこそこそお姿を拝見しているだけだったのですね。
今年はだいぶん落ち着いてきた時間・・・ということもありまして、ゆっくりお話することができました。うぅむ・・・。やはりお美しい。当日はかなり日差しが厳しかったのであるが、その様な暑さなどぶっ飛んでしまうような清涼感を覚えた時間でした。
(・・・不覚にも、またもカメラを構え損ねていました。)
純子様からお伺いしたのですが、会場には
牛さん
も見えられているとの事。早速電話をかけて見ると、ちょっと会場を離れているとのこと。「すぐに戻るから・・・。」と予定を切り上げてくださった。
福岡時代に大恩を賜ったのであるが、私が宮崎に移ってからという物の機会が無くて久しくお会いしていなかったのだ。直接お会いしてお話しするのも私が3年前に大学の友人の結婚式で福岡に行った時以来か。「わても今年で50よ。」と仰っていたが、粕取り焼酎探査にご一緒させていただいたのは8年前になるのか。よくよく考えたら自分も今年は32才である。その頃の記憶はまだまだ鮮烈であるが、時間が経つのは本当に早い。
近頃、新しいプロジェクトを立ち上げたそうで、酒だけに限らず、食の宝庫九州の地の食材を掘り下げていく予定だという。牛さんの傍らにこれまた美人さんがいらっしゃったが、その壮大なプロジェクトで牛さんとタッグを組むのがこのお方。MoMoKo嬢であった。聞けば、食育インストラクターの資格もお持ちということで、私よりも年齢はずっとお若いのであるが、なんとも落ち着かれていまして。・・・三十路に突入してもふらふら・・・としている自分がちょっと恥ずかしくなってきましたです。
近頃、これまで地域に埋もれていたいろいろな物が“地域資源”として脚光を浴びる時代です。そういったものは地域の目玉として機能するだけでなく、ご当地B級グルメの隆盛の通り、物によっては一気に全国区の人気を獲得する可能性を秘めています。牛さんとMoMoKo嬢の“
Soul Foods in 九州
”の今後の展開が楽しみでなりません。 
その後、ぼちぼち帰宅時間も近づいてきた事もあり、会場の隅々まで探検してみることに・・・。
ステージが構えてある作業スペースを覗いてみましたが、地元のご婦人の方々が踊られている片隅に、しそリキュール“恋しそう”の試飲コーナーを見つける。
昨年はお土産に購入して帰ったのだが、これがかなりいける。見た目も美しいし、うちの母ちゃんもすいすい・・・とその1本はあっという間に無くなってしまったほどなのだ。もうアルコールが入っているので怖い物は無いあたくしですよ。ちびちびいただきながら、踊りに手拍子を売っておりました。
そして、工場2階にある販売スペースへ。
毎年の事ですが、好物の黒麹仕込みの
アレ
を買って帰るのですよ。安いし、美味いし・・・の非常にコストパフォーマンスの優れる焼酎なのですが、棚を物色しておりまして気になったのが左の画像だったりしますw。
黒麹の“峰の露”の40度でして、価格は2,740円也。
母ちゃんに買って買って・・・とアピールを行ったわけですが、徒労に終わったのは言うまでもありません・・・。
じゃ、横の“峰の露”の35度でも・・・と言いかけましたが、結果はどう転んでも一緒でしょうから、おとなしく25度の黒麹を買うこととします。 (09.05.31)
なお、今年度の収益は同社のサイトによれば地元の阿蘇青井神社に寄付するという。地元の宝の為に普段の補修、維持に使用して欲しいとのことなのでしょう。
さて・・・。総括なのですが、やっぱりこのイベントは心の底から楽しめます。蔵と土地の絆の深さを強く感じるわけですが、上述の如く一番の魅力はアットホームな事なのです。軽食類の値段設定も何もかもひっくるめてこのイベントの目線はあくまで地元への感謝なのです。だから、会場の空気にあったかくなってしまう。
今年は肥薩線に蒸気機関車牽引の列車も復活した。時期が合えばそういった観光と絡めつつ、このイベントに顔を出されてみてはどうだろうか。
私なんかで非常に申し訳ないのだが、この会で得られる経験の濃さは保証いたします。
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