このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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(2003.02.18)
国道220号線は宮崎市を始点に、宮崎県南地方、大隅半島をぐるっと回って鹿児島県国分市を結んでいる。総延長は185.6km。宮崎市からは青く輝く太平洋沿いを走り、鹿屋から垂水へと抜けると進行方向左手に桜島が迫ってくる。そのような美しい車窓を楽しめる道路なのである。
宮崎県内をみてみると、かつての宮崎観光の象徴“こどもの国”と“青島”、宮崎大学生ならば少なくとも一回は行く“鵜戸神宮”などなど観光スポットも点在している。
実は焼酎蔵も幾つかありまして、店頭ではそれぞれの土地で愛飲する銘柄を見ることができる。
先週末に宮崎へ行く機会があったため、220号線を走りながら「どんな銘柄が並んでいるかなぁ。」とコンビニを覗いて回ったのであった。
出発は宮崎大学である。
ここから10分も走れば読売巨人軍のキャンプ地である“宮崎県総合運動公園”だ。松井秀喜のMLB挑戦の影響甚だしく、週末だというのに駐車場もガラガラであった。ここから宮崎市内海まで走る。2店ほどコンビニはあるが酒類の取り扱いが無いためだ。
堀切峠のフェニックス並木を抜け、トンネルを抜けると内海の漁港。そこから少し走って道路が直線になると左手にローソンが見えてくる。内海店(店名は適当です)である。
ここで見つけることが出来たのは、
・1升瓶:「霧島」、「爽・飫肥杉(以下飫肥杉)」
・5合瓶:「白&黒霧島」、「いいちこ」
・パック:「白&黒霧島」、「日向木挽」、「松の露」、
「飫肥杉」、「松露」、「白波」、「黒伊佐錦」、
「宝星(甲類)」
・ペット:「飫肥杉」、「日向木挽」、「霧島」、
「宝星(甲類)」
であった(赤字:宮崎県南銘柄)。パックの種類が多い事が特徴であろうか。清酒も豊富である。シャッターを切っていると「飫肥杉」の5合パックをおっちゃんが持っていった。
しばらく車を走らせよう。
太平洋沿いのこの区間は大雨による災害が多く、平成11年には折生迫などで道路崩れたり土砂に埋まったりと長いこと通行止めとなった。現在は復旧しているが、それでも積算雨量が170mmに達した場合もしくは落石等の危険がある場合に区間32kmで通行規制が敷かれる。
そんな問題のある区間でも良く整備されており、車のスピードも乗ってくる。エビ天おにぎりで有名な“ニコニコショップ”を過ぎると、日南市風田のセブンイレブンだ。
ここでは、ご覧の通りで「白&黒霧島」、「松の露」、「飫肥杉」に集約されている。
このうち「松の露」は地元日南市飫肥の銘柄。さすがお膝元と言った感じである。
実は「松の露」。宮大生の間では隠れた人気銘柄でして、アルバイトをしていたコンビニでは霧島より出る日があった。味的には一般的に認識される“おとなしい宮崎の焼酎”と言った感じである。
ここから日南市の中心部へ。
『カープのキャンプ地 日南市』なんていう看板を見ながらT字路にぶちあたる。正面にあるのがローソンの油津店。
日南市油津は古くからの港町で、飫肥杉の積出港として、また鮪漁業の基地としてかつては千金のにぎわいを見せた町である。地区内には赤煉瓦の建物が残り、堀川(=運河)には石造りのアーチ橋がかかっている。
この地区で古くから焼酎を作っていたのが「かんろ」の京屋酒造である。というわけでローソンにはしっかりと減圧バージョンの「スーパーライトかんろ」が並んでいました。
国際港油津を眼下に見ながら更に南下する。程なく日南市大堂津に入るだろう。ここには「八重桜」の古澤酒造と「日南娘」の宮田商店があるが、南郷町との境目になる橋の手前にあるローソンに入る。
このローソン。以前は「八重桜(20度)」の1升瓶が並んでいたのだが、棚からは消えていた・・・。なんだかへこむ・・・。
替わりに隣町の「飫肥杉」が大きな顔をしていた。
橋を渡って南郷町へ。漁港町を抜け、山を駆け上がる。すると左にセブンイレブンが見えてくる。「本土最南端のセブンイレブン」がウリの店だ。本当かどうかは知らないが、220号線にはこれより先セブンイレブンは無い。
地元らしく「飫肥杉」中心の棚である。その一番下の段には1升瓶を3本くくったものが置いてあった。
コンビニでこんな光景を見ることができるなんて何だか感慨深い。
鵜戸神宮の分社、南郷町の榎原神宮の下を抜け串間市へとラストスパートだ。この榎原神宮の少し先に「飫肥杉」の井上酒造がある。苔むすといった風情で薄暗いイメージだが、門前のかめ壺で解ると思う。
串間市の中心部には酒を扱うコンビニは無い。途中、県立福島高校近くのスーパーなどあるが、コンビニ観察が今回の目的である。串間駅を抜け、鹿児島県境に近い今町付近へと向かう。
この付近、ボーリング場があったりと近年開けつつある地域であり、回転寿司屋の向かい、進行方向右手にあるエブリワンに入る。
地元串間産のことぶき芋を使った寿海酒造の「ひむか寿」、そして松露酒造の「松露」があるじゃないか!
前者はおとなしい味わい。後者は地元民をして「臭い」と言われる昔ながらの味。
最近では“ひむか寿”の方がよく飲まれるようである。
以上数件を回ったが、日南・串間というのは地元銘柄を大切にしている頑固な地域ということが解る。
“霧島一辺倒”と言われる宮崎県下にあって、地元メーカーのレギュラー品が胸を張って棚に並んでいるというのは何ともすがすがしいものと思いませんか?
実は、福岡に帰る途中に田野町のファミリーマートにも寄ってみた。以前「
旭 萬年(20度)
」を購入した店だ。
同じ渡邊さんの銘柄「雨太鼓」は無くなっていたが、5合瓶と1升瓶が並んでいる。「うーん、嬉しいじゃないか・・・。」と棚に手を伸ばそうとすると、ドスの利いた声で「何しよーと?」と彼女の邪魔が入った(泣)。
ちなみに1升瓶の3本くくりもありました。
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