このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
柳田酒造(名) 宮崎県都城市
(2004.08.29)
都城市の“
柳田酒造
といえば、イオン交換濾過の麦焼酎“
駒
”で良く知られている蔵である。創業は1902年(明治35年)。詳しい蔵元の『変遷』については、同社のHPを参照願いたい。しかしである。さすが元は島津氏の勢力圏。麦焼酎がラインナップの主流となる昭和56年以前はしっかりと芋焼酎の製造を行っていた。“
玉の光
”、“
千本桜
”、“
秋の月
”がそうである。蔵の周辺には、都城盆地から鹿児島県曽於郡へと広がる広大な畑作地帯があり、ここで産する甘藷を製品原料に使用していたのだろう。近年では、主力製品となった“
駒
”シリーズの充実、長期貯蔵の高濃度麦焼酎“
いにしえの恋
”を発売。ユーザー開拓の熱心なことが伝わってくる。そうやって平成14年には創業100年を数えのだった。
ちなみに、古い“
千本桜
”という銘柄。ソメイヨシノの他、ヤマザクラなど2600本を数える北諸県郡随一の桜の名所「母智丘公園」に因んだ物だという。
都城市は、宮崎県下第3の都市である。近年、郊外に大型のショッピングセンターが相次いで建ち、なんだか県都宮崎市もびっくりのに賑わいである。一方、市の中心部の商店街を歩いてみるとシャッターが降りている店が目立つ。アーケードも真っ昼間だというのに薄暗い。今、宮崎市でもイオン系列の大型ショッピングセンター計画が持ち上がっているが、このような様子を見ていると「宮崎市中心部もこうなってしまうの?」と少々、不安を感じてしまう。
先日の“
みょうが屋
”での席で話題に上った焼酎である。当日はこの焼酎を造る“
柳田酒造
”の若き5代目、
柳田正氏ご夫妻
が参加されお話しをさせていただいて、そのお人柄に「めっちゃいい人やぁ〜。」となってしまった
(奥様も美人であったしぃ・・・)
。しかも、皆が「美味しかった。」などと言う物だから、その週末には、「
どんげこつがあっても、都城にいかなければならないんだぁぁぁぁぁ・・・。
」という理由をでっち上げて“
さいしょ酒店
”さんで購入してきてしまった。
“さいしょ酒店”さんでは一発で目に飛び込む。さすが、赤いラベル。そもそも赤という色。色の波長でいくと視神経にとってもっとも刺激的な色であるらしい。マタドールの持つ赤マントに突進する“
角どっかぁぁぁん
”の雄牛の如く、瓶が並べてあった棚へまっしぐら。4合瓶を“
ぐわっ
”とつかんだのであった。実はこの“
赤鹿毛
”。この4合瓶に加えて1升瓶も存在する。じゃあ1升瓶を買えば良かったじゃないか・・・とご指摘される方もおられようが、財布の中身と相談しての結果なのだから仕方が無いじゃないか
(しょんぼり)
。
蒸留は中間圧力で行い、常圧と減圧のそれぞれの特性を生かした焼酎。また、柳田正氏のデビュー作の焼酎でもある。裏ラベルには原材料から酵母、はたまた精麦の度合いまで細かい情報が入っていた。封を切って「おっ!?」と思うのが甘く上品な香りである。風味も常圧の麦焼酎のように厚ぼったい風味(とはいっても私はこれが大好きなのですけど)は無い。常圧の風味を直径10cmとするば、赤鹿毛のそれはだいたい4〜5.5cmくらい(なんのこっちゃ)。減圧の麦焼酎にありがちなとげとげした感じもなく、長く口の中に残る甘さにもうメロメロ三昧なのでした。
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