このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
明石酒造(株) 宮崎県えびの市
(2008.04.13)
明石酒造
の“
明月
”は私が好きな銘柄の一つだ。すっきりとほっこりと甘い焼酎で、20度よりは25度の方がより好みである。“明月”の特徴は米焼酎をブレンドしている事なのだが、それが飲み飽きしない風味に現れていると思う。
えびの地区は宮崎県内でも珍しい25度の焼酎を常飲する地域。私自身、西諸地区には現時点では住んだ事が無く現地の焼酎事情に疎いのであるが、東側に隣接する小林市に来るときっぱり20度の焼酎を人々が飲むようになるらしいから、これは非常に興味深い。加久藤の山向こうに広がっている球磨盆地の影響を受けているのだろうか。はたまた、市の経済の中心地である京町地区を抜ければ、すぐに鹿児島県湧水町である。そのような地理的条件にえびの市はあるため、時折市内では球磨焼酎の焼酎看板を見かけたりもする。そのような中で生活の酒として市民の圧倒的な支持を得ているのがこの芋焼酎なのだ。
蔵の商品紹介をご覧になって頂きたいが、明石酒造には原料にこだわった銘柄もある。この“めいげつ酣々”だ。使用する甘藷は契約栽培のコガネセンガン、米は社員自らが栽培、管理を行ったヒノヒカリという品種である。レギュラーの“明月”と同じく米焼酎をブレンドしているのだが、こちらの方がずっと上品な味わい。
さて、宮崎の稲作についてよく知られるのが、県央から県南の沿海部で栽培される超早場米。昨年度は出穂後の天候不良や台風襲来によって記録的な“不作”の年となってしまったのだが、皆さんご存知の“コシヒカリ”が栽培されている。3月下旬には今年の作付けも順調に開始し、「日本一早い田植え風景」といった感じで、ニュース等で紹介されたのをご覧になったかも知れませんね。一方、その他の地域は普通水稲地帯。あまり稲作に詳しくないため適当な事はかけないのだが、このエリアでは主として上記の“ヒノヒカリ”が栽培されている。
蔵のあるえびの市もこの“ヒノヒカリ”を栽培するエリアに含まれるのだが、水が清らかであること、九州第二の河川である川内川によって土壌が肥沃であること、そして標高の高さがもたらす昼夜の気温差がによって県内でも米所と認識されている。
良い米のあるところに良い酒があるとは昔から言われる事だが、この銘柄もそれを地でいっているのである。
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