このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

筑前之國 正調粕取焼酎 復活之兆
三潴や城島といった名醸地を抱えているだけあって、古くからの粕取り焼酎一大産地であった福岡県

昭和50年の福岡県酒造組合名簿によれば20近い焼酎専業蔵が存在している。清酒と比較すると下の下の酒としか見られなくても、「身近な酒」として庶民の味方であり続けた。

この20あまりの蔵にさらに蒸留免許を持つ兼業蔵もあったから、かなりの量の粕取り焼酎が農作業、林業、炭坑、工業の労働者、土木・・・・、とにかく労働の疲れを取る酒として働くひとびとの胃袋へ吸い込まれた。そして“さなぶり”と言われる田植えの季節、熱暑の時に暑気払いとして飲む砂糖入りの盆焼酎。季節を彩る道具でもあった。

だからね、福岡の焼酎といえば今の減圧麦焼酎などではなく、当然ながら、絶対的に、何が何でも“粕取り焼酎”なのです。

生活や嗜好の変化によって今では数えるには片手で十分となってしまった福岡の正調粕取り焼酎。一部吟醸粕を使った粕取り焼酎が脚光を浴びているけれども、粕取り焼酎と言えば籾殻を使ったあの“くせぇ焼酎”なのですよ。

近頃では、おとなり佐賀県は唐津市の 鳴滝酒造 さんが文化の継承のために蒸留を再開された。そのような動きを筑前に住んで粕取り焼酎を追いかけた人間の一人としてはうらやましく思っていたのです。

と、そんなところにとある方から
緊急伝が伝えられた。どうも「粕取り焼酎産地として正調粕取りを見直す」とする動きがあるらしいのだ。遂に福岡県も本腰を挙げてくれたのか!!と思ったわけですね。これは非常に意義があると思うのです。本当に嬉しい、とにかく嬉しい。牛さん、けんじさん。分かりますよね?この気持ち。

スローライフという考え方が見直されつつある今だからこそ、うって出る意味があると思います。筑前の地の酒として、大手を振って歩き出して欲しい物です。実現、是非ともキボン!!勝手ながら応援させていただきます(爆)。

福岡産の粕取り焼酎がお手軽、普通に飲める世の中になることを期待しております。
>Index
(04.07.14)

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください