このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

宮崎県は九州どころか国内を代表する畜産県であります。平成16年2月1日付けの畜産統計によると、肉用牛(3位)、乳牛(6位)、豚(2位)、ブロイラー(2位)ともに飼養規模などをみると全国でも上位に来るわけですね。県と JA宮崎経済連 が推進するブランドとして、宮崎牛(宮崎県内で肥育された黒毛和牛のうち、枝肉等級がA−4以上のもの)、ハマユウポーク(系統種豚を用い、きちんと決まった飼育プログラムに沿って肥育された豚のうち、枝肉等級が中物以上の物)、宮崎地頭鳥(じとっこ、日本在来鶏を基に作出された品種で、やはり飼育プログラムに沿って生産される)などなど、みなさん一度は耳にされたこともあるかもしれません。

宮崎県生産の黒毛和牛(=黒毛和種)の実力はすごい。和牛の代名詞といえば、松坂牛。通常の和牛肥育よりも長期間飼養される松阪牛の肥育素牛の多くが宮崎県産の雌子牛だったりするのです。まさに「
世界に翔く宮崎牛」でありますね(まあ、そうでなくても安平を筆頭に和牛繁殖牛の導入ということについては宮崎の子牛は引き手数多)。

そのようなお土地柄を反映いたしまして、宮崎の地酒にも“
「牛」な顔を持つ焼酎”が存在します。ただし、そのような銘柄がちゃんと立ち上げられているわけではなくて(志布志にや豊後には牛から名前をとった銘柄があったと思いますが)、ラベル替えの品。一つは 雲海酒造 の“日向木挽”のラベル替えで、その名も“宮崎牛”。大相撲の表彰式で優勝力士に1頭分の“ 宮崎牛 ”牛肉+牛の像(モデルは“糸秀”号でしょうか?)が乗っかったトロフィーが授与されますが、その牛の像をモチーフにしたラベルが貼られています。これはJA宮崎経済連直営の“ 焼き肉レストランAPAS ”でお目にかかった方も多いでしょう。

宮崎県の畜産業界では2年に1回の間隔で『宮崎県畜産品評会(=県共)』が開催されます。この焼酎が販売された第52回( 平成15年 )県共は串間市にある南那珂畜連での開催でした。その際に会場で販売されていた“「牛」な顔を持つ焼酎”なんですね。

さてさて、これが“ブツ”な訳ですが、ラベルとなっているのは地元南那珂郡生産の“
福晴美”号。ロース芯面積、脂肪交雑などの検定結果も良好で、今後の宮崎県内の黒毛和牛の改良への貢献が期待される種雄牛の1頭でですね。メインの精液供給は南那珂なのでしょうが、私の職場の管内の市場でも時たま子牛が出場しているのを見るようになりました。シールが5合瓶に貼られているだけなのですが、もともとの銘柄は 寿海さん の“ ひむか寿 ”。県事業団(外郭ですが・・・)も宣伝は忘れていません。血統情報や検定結果といった和牛農家にとって重要な情報もばっちり載っています。

今年の秋には第53回県共が開催。場所はJA都城家畜市場。県内の和牛生産地域ナンバー1を決める戦いは既に始まっています。う〜ん・・・。今度の県共焼酎はやはり“霧島”なのでしょうか。
「牛」な顔を持つ焼酎
今回紹介するのはこの「宮崎牛」顔の“日向木挽”とはまた別の焼酎。
(05.07.05)
>Index

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください