このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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(05.10.10)
10月7日から8日にかけて、JA都城家畜市場で第53回宮崎県畜産共進会(種畜の部)が開催された。その様子については後日、レポートしたいと思うが、今回の県共は裏方の一人として参加できました(つもり)ですので、
前回のレポート
とはちょっと違った雰囲気の内容になりますよ。というわけでお楽しみにね(そういえば、
県共バージョン
の焼酎は今年はなかったなぁ)。
というわけで、この項では7日の夜に今年で設立(というか北諸地域のJAが合併)30周年という節目の年を迎えた
JA都城
が主宰で行われた“憩いの夕べ”にスポットを当てたいと思う。
市場内に設けられたはね上げ式の荷室を持つ大型トラックをステージに演歌ショーやらカラオケなどで参加者に大いに盛り上がってもらおうという企画である。(県内の各地域それぞれで用意した)料理をつまみながら余興を楽しむのである。
開演予定時間の大分前にはござが敷かれて既に準備万端であり、その中で焼酎の瓶が林立している。それぞれの地区に割り当てられた場所は“立て看板”で知ることができるので、どこでどのような銘柄が飲まれているかという生の情報を知るには良い機会ではないだろうか。
・・・では、観察に行ってみようか!!
まずはホスト地区の北諸県地区であるが、やはり
霧島酒造
のお膝元。場内を見る限り1升瓶はなかったが参加者それぞれの席がキチンと用意してあって、弁当と一緒にペットの“霧島スナック”がずらりと並べられていた。
この“霧島”であるが、白黒関係なく県内(一部を除く)で愛飲されている。その状況を反映してか、児湯地区、東臼杵地区、西諸県地区、宮崎地区と必ずと言っていいほど1升瓶が置かれている。
とはいっても
雲海酒造
も負けてはいられず、西臼杵地区や宮崎地区といった工場を構える地区に置いては“日向木挽”が健闘していた。特筆できる点と言えば黒麹仕込みの浸透ぶりで、西臼杵郡をはじめいくつかの地区でパックを見つけることができる。確かにうまいしなぁ・・・。一方、常圧蒸留と減圧蒸留の原酒同士をブレンドした軽快さが受けて最近めきめきと販路を拡大しつつある
神楽酒造
の“天孫降臨”も西諸県のスペースで発見したりと頑張っていた。
このような中で異質の空気を放っていた地区があった。 
そう。それは南那珂地区である。
ござの上には何本も南那珂産の焼酎が無造作に置かれている。
銘柄を見るだけでその場所がどの市町か判断することができ、日南市及び南郷町では“爽 飫肥杉”、串間市では“松露”に“ひむか 寿”となんというかすごいのだ!!
南那珂地区といえば昔から郡産の焼酎を愛飲するエリアとしてノンべぇどもには良く知られている。この地区の代表的な銘柄としては上記3銘柄に加えて
京屋酒造
の減圧蒸留の芋焼酎“スーパーライトかんろ”や
松の露酒造
の“松の露”などがある。
日南市、南郷町では“爽 飫肥杉”がよく飲まれている(北郷町については知らない。だが日南市近郊と言うこともあって状況は同じではないだろうか)ようであるし、その他の蔵元についても蔵のある集落を中心に熱い支持を受けているようだ。だが、峠を越えて串間市にはいると自体は一変する。協業化により3つの蔵元が残るだけという地域性もあるが、串間市では“松露”と“ひむか 寿”という2大銘柄のしのぎあいという構図がある。確かに協業組合に加わった蔵のあった地域では主として“ひむか 寿”が飲まれているという実態もあるが、それぞれの銘柄の持つ性格は180度異なるものである。つまりは前者はごつごつとした男性的な味わいで風味に溢れる。後者はスッキリとした飲み口で非常に飲みきりが良いといった具合だ。市民が自分の味覚にあった焼酎を選んでいる状況というのがそこにあるのですね。
1つの銘柄が圧倒的なシェアを誇る・・・とういことを再確認してしまった今回の調査なのであるが、南那珂のような郡産酒を大切にする地域性というのは見ていて誇らしいです。その焼酎の味で育ってきた(いる)と言うことが地域の銘柄が飲み継がれていくことの最重要事項だと私は考えます。南那珂の人たちは郡産酒を意識して飲んでいるケースというのは多くはないと思います。あ、港で上がる新鮮な魚介類との相性というのも大きいかもしれませんね。
・・・そういえば、都農町から出品された牛のそばである物を発見してしまったのだよ。それは甲類焼酎。川南町と都農町の境から北は甲類焼酎の文化圏であることを何かで見たことがあるけれど、飲んでいる人は飲んでいるのだねぇ・・・。
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