このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
|
この夏、九州各地の焼酎蔵より“夏焼酎”という名前でいくつかの新しい銘柄が発売になっています。日本酒の世界では『夏酒』があって、飲んべぇの心を掴んでいるぢゃないか・・・と、焼酎の提供の仕方に新風を吹き込む試みだとお聞きしておりますが、宮崎の焼酎蔵元の意識は高い。別に宮崎県外の焼酎蔵の意識が低いなんて思ってはいないけれども、県内を代表する若い蔵元がこの取り組みにチャレンジしている。
そのうちの一つが先日紹介させていただいた“
夏の赤鹿毛
”であり、(まだ購入していなくて・・・だったりするのだが)“夏のまんねん”である。コンセプトは宮崎焼酎のアイデンティティである20度。夏に一時の清涼感を提供すべく、各蔵がそれぞれの工夫をもって製品化に取り組んでいる。ラベル一つにしても、これまでの焼酎には見られなかったデザインになっているのだが、夏。この焼酎が飲まれるシーンを思い浮かべて、原料の選定や仕込みといった一工夫を持たせている。
小玉醸造さんの焼酎で20度というのはなかなか見あたらない気がするのだが、とにかく目が行くのはラベルのビッグウェーブな図案と『黄金まさり』という聞き慣れない単語。さて、その黄金まさりなのだが、ラベルにも説明があるとおり甘藷の“新品種”である。調べてみると、今年の4月に品種登録の出願がなされたばかり。宮崎県内のいくつかの焼酎蔵元で醸造試験が行われているはずですので、この商品が“はしり”ということになる。 小玉醸造(名) 宮崎県日南市
(2012.08.13)
黄金まさり・・・、正式にはカタカナで“コガネマサリ”とのことだが、この品種はコガネセンガンの後継となることが期待されているという。デンプン系の品種から作出されたため、デンプンの歩留まりも良く、醸造時のアルコール収得も高い結果が得られている。コガネセンガンの外観的な特徴としては芋の表面にできる“条溝”とよばれる溝があるのだが、芋の取り扱い等について欠点に上げられたりするのである。だが、この新しい品種はその条溝が少なかったり・・・といった性質がある。
醸した焼酎の風味もこの甘藷の特性が表れるようで、芳香があって、風味も丸い。スッキリとしたキレのある味わいの焼酎に仕上がる様だ。生で飲んだときには華やかさや甘みを感じる一方でドライに覚えます。蔵元が推奨する様にロックや水割りの方がこの商品を味わうにはベスト。かんしょの味わいと上品な香りがすーっと消えていく感じを楽しむ事ができまする。また、ガンガンと香りや味わいを主張することがないように思えましたが、“平成宮崎酵母”を使用していることも関係があるのでしょうか。
実はこの焼酎。新品種を使用した・・・ということで、あまり数が出回っておりません。情報を掴んだのが遅かったこともあり、購入は半ば諦めていたのですが、特約店に無理を申し上げて1本だけ分けていただきました。感謝してもしきれません。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
|