このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
須木村の焼酎であるが、同蔵の3年貯蔵の焼酎“
宗一郎(25度)
”を飲んで以来である。その特異とも言える銘柄名に惹かれていたのであるが、なかなか店頭で姿を見つけられないでいた。いや、正確に言えば店頭化されている店は存在するのだが、度数にかかわらず、全て1升瓶での販売であったこと。しかも瓶詰めから相当の年月が経っていると一目で分かるものばかりであったので、購入をためらったというのが本当のところである。
この研修中、宿は小林市の駅前にあるビジネスホテルであった。9月の第2週から10月中旬までの6週間にわたる長丁場である。まあ、昔は研修期間が数ヶ月に及んでいたらしいから、職場の大先輩からすれば「なんでか!?」などとツッコミが入る可能性がある。
まあ、せっかく西諸県郡まで来たのであるから、普段なかなか飲むことができないこの地域の焼酎でも買うかねぇ・・・と台風18号の接近間近の町へ出た。小林市は中心部にも関わらず真っ暗なのである。台風が接近中というのもあるだろうが、飲み屋さんの看板が煌々と照る以外は、駅前のアーケード通りはほとんどシャッターが閉まり、人影などほとんど無かった。当然ながら酒屋もなかなか見つけることができず、小林インターの方へと車を回す。その途中にあるコンビニ風の酒屋にてこの焼酎を求めたのであるが、そこのおねぇちゃんがかなりかわいかったと言うことは余談である。
すき酒造といえば、上記“
宗一郎
”の方が有名になってしまった。そしてかつてからの栗焼酎。小林市などでは割とこの“
ラブチュー
”を見つけることができるのだが、地元の方に聞くと既に過去帳入りしたかの様に話される。実際に現地“須木村”の酒屋を覗いた事はないので何とも言えないが、“明月”、“霧島”に喰われる形で残り少なくなった西諸県郡の地域の酒として残存を熱烈に希望したい。
飲んでみての感想であるが、ラベルの裏のかすれた印から瓶詰めは平成6年か8年のものと読める。ネーミング以上にこの5合瓶のラベルは焼酎らしくない“ラブチュー”の“ブ”の濁点などハートマークなのだから、すごいというか何というか・・・。瓶を揺らしてみると“おり”が揺れるのを確認できるのが特筆される点。酒屋のデッドストックではあったが、非常に期待して封を切り、生で飲んでみる。何というか素直な味わいの焼酎であった。香りは穏やか、飲み口も含んだ瞬間甘みが広がるのでわかりやすい。お湯割りで飲んでみたが、角が取れてすっきりと飲める。思ったより余韻が続かないのは何年も酒屋店頭に置いてあった為であろう。
こりゃ飲めるなぁ・・・という焼酎である。この20度の他、25度の存在を確認したが、どうやら一時期、限定品という扱いで“原酒”も販売していたようだ。機会があればこれも購入してみたい。
20°
すき酒造(株) 宮崎県西諸県郡須木村
(2004.09.11)
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