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(有)渡邊酒造場 宮崎県宮崎郡田野町

(2004.03.04)
'04
田野町と清武町の境にある自動車学校に通っていた。路上教習には宮崎市に出ることが多かったが、時折田野を抜けて高岡−北郷線へと足をのばすこともあった。そのようなときも、渡邊酒造場の煉瓦煙突は相変わらず静かに立っていた。教習者の中で教官と話した事って何だっただろうか。あまり良く覚えていない。一度、FM宮崎で“パフィー de ルンバ”が流れていて、「これ好かんっちゃがね。」と教官が話すのを聞きながら、「好きやけどねぇ・・・。」とハンドルを握っていたことがあったが。

この季節。蔵のある田野町は本当に寒い。海縁の宮崎市から田野へ上がると、体の芯から冷えてくる。だから、大根櫓を鰐塚おろしが吹き抜け、おいしい寒干し大根が出来上がるのですね。ちなみに寒干し大根といえば田野のような大きな櫓を組む光景が有名であるけれど、宮崎市などの平野部では畑で細く切り簾にぶっかけるようにして干す“切り干し”という形態もあります。最近はなかなかお邪魔することが出来ないけれど、そんな寒さでも田野には人を引きつけて止まない魔物が住んでいるのです。

それにしても「満を持して!」なのである。2月の中頃になってやっと開封できたのであった。既にあちこちのサイトで「うまいうまいうまいうまい・・・。」という声が・・・。2月に入ってすぐ引き取ってきたのであるが、“ 都の泉 ”を開けたばかりである。ここで別の瓶を開封しようとすると、痛い視線が突き刺さる・・・。そんなときに限って仕事が忙しくなったりするから、「あぁ、飲みたい。でも飲めない・・・。」という悪循環に陥ってしまうのである。(さらに渡邊幸一朗専務から、「早く飲んだ方がいいよ。」とアドヴァイスが・・・。)どうすればいい?どうすればいいの?

やっと“都の泉”の5合瓶をやっつけ、“無濾過 芋 旭・萬年”を開封したときは非常に感慨深かった。年に1回の楽しみである。お馴染みの“萬年”の香りが立つ。この項をアップした今となっては店頭在庫もほとんど皆無であるだろうが、リスペクトして止まない“ 九州焼酎探検隊 ”の『 萬年歳時記 』を読みながら、非常に甘い風味を楽しむのも一興であろう。自然の力を借りて行う芋の“植え付け”から“収穫”・・・。蔵においての微生物との会話である“仕込み”の工程。四季が移ろいでいく魅力を感じながらの焼酎である。まずいわけがない。持ち帰った仕事を片づけながら飲んでいたら、そのまま朝になっていた。ホットカーペットがつけっぱなしであったので、怒られてしまったじゃないか・・・。

もう、好きなように飲んでください。
無濾過・芋 旭 萬年

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