このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

武者返し
35°
(資)寿福酒造場 熊本市人吉市

(2005.08.29)
当サイトの記念すべき球磨焼酎進出のはじめの一歩である。

“蔵元”寿福酒造場にお伺いしたのは2週間ほど前の8月21日。その日は熊本と人吉を結んでいたSL快速“人吉号”から蒸気機関車58654号が引退する日であった。当日はその撮影のために肥薩線沿線に立った私であったが、偶然にも“ 酒のこばやし ”の
こばやしさん 石原けんじ大佐先生 とご一緒して寿福酒造場を見学させていただいたのだ。正直な感想を言うとあまり広いとは言えない作業場であったが、清潔で、何もかもが輝いて見えた。どこかしっとりとしていて、作業場然としていなかったのも印象的だ。白熱球のスポットライトによるのもなのか、あちこちに活けられた何かしらの花のせいだろうか・・・。独特の“蔵の空気”であった。

蔵の応接ソファーにて興味深いお話しをたくさん聞かせて戴いた( こちら を参照下さいね)が、私などは初めてお会いした“女性杜氏”
寿福絹子さんのパワーに圧倒されてしまったのだった。印象に残っているのは寿福さんの話し方。話されている最中、聞き手の目をまっすぐ見つめるわけですね。それも全員の顔を交互に。「おおおお・・・・。」と感動いたしましたよ。

引き手数多のため在庫も少ないにもかかわらず分けて戴いたこの焼酎であるが、この蔵の神経に細やかさを感じずにはいられない所がまだあった。実際に手に取った人にしか分からないちょっとした『喜び』の部分である。
なんと、真っ赤な堤袋に『常圧蒸留ひとすじの蔵元 (資)寿福酒造場』と金の印刷が入っているのですね。

ゴージャス、重厚ながらとてもいやらしくない主張。これを見つけて思わず掲げちゃいました。
このように繊細さがあちこちに感じられる寿福さんの焼酎なのであるが、香りそして味わいも(パンチはあるがそれ以上に)口に含んだ時の感触が柔らかい。包み込むような甘さが口の中で持続するのもこの焼酎が見せる艶であろうか。

アルコール耐性が低い癖して生や直燗で飲んでいるが、心の底から美味いと思える焼酎である。
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