このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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2004年6月7日(月)から11日(日)まで。鹿児島市内で開催された研修に参加した。当然ですけど遊びに行ったわけではない。曝気強度であるとか、BOD容積負荷などなど、畜産の汚水処理について一通り頭の中に押し詰めた。
鹿児島まで来て何もせずに帰るわけには行かない。何か無いかなと色々と悪あがきを始めようとしたところ、
Aptiva野郎さん
(以下あぷさん)より連絡がある。
島津の殿様の国に住むノンゴロ達の聖地、名山堀の“
小料理屋 鷹
”にてノンカタのお誘いだ。これは行かねばならない。聞けばのれんも新しくなったと言うし、何よりあの料理が、店を含めた界隈の空気がたまらない。研修初日にもかかわらず、7日の晩にお願いをさせていただいたのであった。
もう、鴨池の研修会場で汚水処理の基礎を聞きながら落ち着かない。だんだん日が西に傾いてきたぞ。お?もうすぐ本日の研修終了時刻の17:00だ。やったー!!と鹿児島市交通局バスに乗り込んで、いづろの停留所で降りたのだった。
約束の時間まで少し時間があったので、行き交う交通局の市電を狙ってみた。あまり速度が出ていないので流し撮りが非常に難しい。思うようにファインダーに収まってくれない。上は何とか(とは言っても全く納得できていないが)見ることができる塩梅でシャッターを押した画像である。20分ほど待ったが、焼酎広告を付けた車輌はこの「島美人」の広告をまとった9505号だけであった。 カメラ屋から路地裏へと入ったが、本当に雰囲気が良い空間である。毎度ながらため息が出た。
蛍光灯がぼんやりと光る寿司屋の前、野良猫の声がどこそこから聞こえてくる。“鷹”のある界隈からは、どこかの店からの談笑。
白波、小鹿・・・。焼酎メーカーの販促看板が賑やかだ。複数の銘柄が共存し合っている光景は、さすが鹿児島。
新しくなった“鷹”ののれん。焼酎の銘柄が本坊の“おはら”から鹿屋の“小鹿”へと変わったという。「贈・有志一同」と文字が入っているが、店が愛されている証拠である。その真新しいのれんをくぐって、お店の中へと入ったのだった。
のれんは新しくなったけれども、店内は私が知っているまま。あぷさんのお母さんのご様子も特に変わられた様子はない。厨房で黙々と調理をされている奥の座敷席ではあぷさんがビールを飲まれながらお待ちかねであった。
早速挨拶を済ませ、席に着く。まずはビール。卓上に並べられた牛のたたきや刺身をいただいた。シンプルながら本当にウマーなのであった。
鯖の味噌煮、鯛のおみそ汁など数々の料理が出てくる。キビナゴの刺身や、あぷさんがご厚意で用意してくださった明太子が酒に合うのである。ビールをやっつけ、焼酎へと移行。呑まれてしまった焼酎もノンべぇ有志が原料栽培から関わった焼酎“
Be Kagoshima
”である。この焼酎も非常に甘いのであるが、そのふくよかさは絶品である。
焼酎をちびちび飲みながら、たわいのない話ばっかりしていた。酒を飲みながらの話というのは、どうでも良い、たいした内容のない話に限る。どんどん会話の内容が変わっていき、またもとの話に戻ったりする。酔いに任せて勝手なことばかり言っていたので、何を話したかなんて覚えていなかったりするのだが、とても楽しいひとときを過ごさせていただいたのであった。 
鷹に貯められた焼酎群をバックにあぷさん。この画像のままの温かい雰囲気の人だ。
それにしても皆さん、色々な焼酎を持ち込まれているのですね。基本はさつま焼酎なのであるが、宮崎は大堂津の昌子様の“ひとり歩き”があったりする。ん?奈良の清酒粕を使った“山鶴”なる焼酎があるぞ。「何年前からあるかな・・・。」と笑っておられたが、本当に誰も飲まなかったのであろう。ほとんど減っていない。「たぶんこのにおいがいけんとやろかい。」とおっしゃるのでふたを取ってかがせてもらったが、かすかな清酒粕のにおいはするものの、粕取り焼酎としてはかなり優しすぎる。原材料名を見ると『米、米こうじ、清酒粕、米糠』とある。これらを一切合切放り込んだもろみを蒸留した物と推測。おっと。粕取り焼酎の範疇から少し足をはみ出している。香りをかがせてもらった。
goida:「かなり軽い方っすよ。」
あぷさん:「えっ?これで軽いの?」
そうこうしているうちに、すき焼きが運ばれてきた。これも甘く、美味い。うーん、ここら辺で私の胃袋と肝臓は許容量限界です。たっぷりの料理を御馳走になり、酔いが非常に心地よくなってきた。グラスに残っていた“Be Kagoshima”を飲み干したところで、この会はおひらきとなってしまったのだった。
2時間ほど居座っただろうか。「これ、持っていって。」と“Be Kagoshima”の飲みかけの瓶を渡してくれた。女将さんにお礼を言い、こそっと“山鶴”を荷物に押し込む<強奪(爆)。それから、あぷさんはバス停へ向かって、私は鹿児島市役所に迎えを呼びつけるために歩いた。市役所前にしゃがんで、迎えが着くまでのしばらくの間、ぼーっと通りを行き来する車、市電を眺めていた。タクシー、真っ赤な“海童”の広告をまとった南国交通のバス・・・。毎度思うのだが、鹿児島市街の雰囲気は明るい。
最後になりましたけれど、あぷさん、本当にありがとうございました。常に大きな変化を続ける鹿児島市の中にあって、“鷹”の存在は貴重だと思います。私にとってもホッと落ち着ける大好きな場所です。
皆さんも、鹿児島に足をのばした際には、天文館の香水系も良いですが、こちらもかなりお勧めです。
(04.06.13)
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