このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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GS報告書

コンサート開演

先ほどの出来事とマネージャーさんの言葉を何度も反芻しながら(笑)
開演を待っていると、ブザーが鳴り、緞帳にスポットライトが当たりました。
袖から堺さんが登場。割れんばかりの拍手。

「みなさんにお知らせしなければならないことがあります。」
神妙な面持ちで堺さんがゆっくりと会場内を見渡します。
「本日、井上順は・・・・・・・・・・・・」
息を呑む会場。
「来ております。」
どっと沸く会場。「何を想像されたんですか!?」ととぼける堺さん。
それからどんどん会場を暖めて盛り上がったところで井上さん登場!

軽やかに満面の笑顔で歌い上げる井上さん。
曲が終わって、次の曲に移る時、堺さんが「井上順“いきいきコンサート”
名残惜しいですが最後の曲になりました。」
と紹介。よろめく井上さん。
そして『慕情』と紹介され、スモークで雰囲気も出て井上さんが静かに
歌い始めようとしたその時
堺さんが木槌で鐘をカーン!!と叩いた瞬間、ものすごい勢いで井上さんが
ズっこけ、スモークの中に消えてゆきました。
そして、いつの間にか堺さんがマイクを持って歌い始めました。

曲が終わって、堺さんが想い出話を始めます。井上さんと初めて会った時のこと。
それは43年前、スパイダースに井上さんがやってくる所から始まります。
そしてここから、井上さんと堺さんとの『スパイダースオーディション漫才』
が繰り広げられ会場内は爆笑の渦。
目上の人への挨拶はちゃんとしなきゃだめだという堺さんに、次々と無礼な
振る舞いをする井上さん(笑)
そして、歌は歌えるのかという堺さんにプラターズの「Only You」が歌えると
張り切って歌いだす井上さん。ところがYou〜のところをオクターブを下げて
歌い、堺さんに思い切りつっこまれ、「じゃあプラターズで」「またかよ」
ということで「煙が目にしみる」を歌いだすと、今度は下げるところを上げて
・・・というボケをして堺さんにつっこまれます。

漫才が終わると(笑)次はそれぞれの歩みをたどる、ということで互いのソロでの
ヒット曲を歌います。
堺さんは「街の灯り」そして、かくし芸大会での持ちネタを次々披露。ただし
普通に披露するのではなく、自分のたどってきた道、ということで「MY WAY」
を歌いながらという演出の中で華麗に技を決めていきました。
井上さんは「お世話になりました」を、お客さんと一緒に歌いながら
会場に降りて握手をしていきました。
そして、長年やっているというタップをするのですが、タップ用の靴に履き替える
時、堺さんがその靴を持ってきて井上さんに履かせると、井上さんはそっと
堺さんにチップを渡すというさりげない芝居も。
始めは穏やかなタップが、徐々に激しくなり、ターンも入れて最後にタン!と
足を揃えた瞬間、会場内から大きな声援と拍手が。
こぼれる笑顔から汗がはじけ、乱れる息を整えるために水を飲もうとペットボトル
の蓋を開け、口をつけよう・・・とした時、ワザと手をそらして水を床にドボドボと
こぼしました。
その後、少し残った水を口に入れて、そばに置いてあった雑巾を持って
「この後始末も自分でしなくちゃいけないんです・・・」
と息をきらしながら哀愁ただよう口調で床をふきました。

休むことなく、ただ歌うにはまだ息が整っていないのでそれまでの間
想い出話を始めました。生い立ちやスパイダースに入るきっかけについて
など・・・・・

堺さんがある曲を歌い始める時、静かに語りだしました。
「星の数ほどいる芸人の中には全く売れないまま消えていく人もたくさんいる。
これは、とあるアメリカの芸人の歌です。」
と言って歌いだしました。
曲名は分からなかったのですが、とある酒場に来るボロボロの身なりをした
しょぼくれた男。大きなスーツケースにはあやつり人形が入っている。
男は芸を見せるから酒を飲ましてくれと言う。一生懸命笑わせようと滑稽な
姿で踊るが客の冷たい視線を浴びるだけ。
相棒の犬も死んでしまった。孤独な男は本当に一人ぼっちになってしまった・・・
そういう内容の歌でした。そして、その男の役を井上さんが演じる横で
堺さんがじっくり歌い上げるのです。
井上さんの演技を生で見るのなんて初めてでしたが、寂しい男の姿を
実に見事に演じてらっしゃいました。

「そろそろ、お別れの時間がやってまいりました」
そういう言葉が来るにはまだまだ早いと思っていたのに、もう終り!?
という感じでした。
「でも私たちが引っ込んだ後にこう手拍子をして、“アンコールっ”って
言ってもらえれば・・・・・」
とせがむ堺さんに井上さんが「こっちからお願いしてどうするの」と
つっこみ、“一応最後の歌”を歌って二人は舞台から消えていきました。

会場内は勿論大拍手。そして“アンコールっ”を言う・・・までもなく
すぐに二人は現れました。
そして、アンコール1曲目は「あの時君は若かった」
会場内のテンションが上がるのが分かりました(笑)Me Too(爆)
歌い終わって
「本当にあの時は若かったよな〜」と言う堺さん。
「でも何かが足りない気がしない?」と言う井上さん。
二人が何だろう?と首をかしげるその頭上から降りてきたものは!!??

赤いミリタリーのジャケット!

会場内が一気にヒートアップ!これは当時のジャケットだと説明する
二人。(さよなら日劇の時のではないかと思う・・・のですが・・・井上さんに
尋ねるのを忘れてしまいました/悔)

それを颯爽と着る二人。
そして「夕陽が泣いている」「バン・バン」や「なんとなくなんとなく」
を歌って、最後に人生前向きに生きよう、という感じの
オリジナルの歌詞をつけた「ボラーレ」を歌ってコンサートは終了しました。

あっという間の2時間でした。次々と会場を去るお客さんの波に逆らい
廊下にぽつんと佇む私。そう、ラストミッションが今から始まるのです。

また続く(汗)

コンサートその前に
ラストミッション

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