このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


 ときに悪夢のような思い出もあります。あまりふれたくないところですが…。

「公園と猫」

 私が3歳か4歳の時の出来事です。この頃からか、断片的ではありますが記憶に残っている場面があります。私の生家(阿賀北8丁目の鶴乃湯)の近くに小さな児童公園があり、私はこの公園でよく砂遊びをしていたようです。
 
 ある日の夕方、私はこの公園で捨てられた子猫を追いかけて遊んでいたのだと思います。このあたりの記憶はさだかでありませんが、覚えているのは子猫が公園のトイレの中に落ちた場面です。落ちたのか…?落としたのか…?ともあれ、これにはひどく驚き、何かとてつもなく悪い事をしたものであると怖れおののき、あわてて家に帰ったところまで覚えています。その夜、なかなか寝つかれなかったような記憶もボンヤリと残っています
。 

 その後においても、この子猫の事を忘れる事はありませんでした。何かの拍子に思い出していたようです。ところで「ねこ、踏んじゃった」という簡単なピアノ曲(?)があります。誰でもみんな、いろんな所でこの曲を耳にしてきたものと思いますが、私は何かいつも違和感を感じていました。頭の片すみのどこかで贖罪意識が働いていたのかもしれません。


 大人になったある日、何かのきっかけでピアノを教えてもらう事があり、その手始めにこの曲を練習する羽目になりました。鍵盤をたたく度に、反射的に子猫の事が頭をめぐり“なんとひどい詞を書く奴がいるものだ…”とか余計な事を考えてしまいます。“♪ねこ、ふんじゃ、♪ふんじゃ、♪ふんじゃった”と、軽快なリズムの曲である筈なのですが、今ひとつ悲しい感じになっていたのでは…という気がいたします。
 ナンマンダブ…ナンマンダブ…
  

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