このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





東急田園都市線は日本最混雑断面に





■6扉×3両の衝撃


6ドア車、 1編成 3両に
田園都市線朝の急行系


 田園都市線は……2005(平成17年)年 2月から……混雑が特に集中する急行系の 5号車と 8号車について、 6ドアでラッシュ時には座席を格納できる車両を導入した。……

 …… 5号車、 8号車に次いで混雑している 4号車にも 6ドア・座席格納車両を組み込んで遅延抑制の効果をさらに高めるとともに、座席の格納による利用客の混雑感の緩和を図ることになった。

  6ドア・座席格納車両を 3両組み込むのは渋谷駅に 7時31分〜 8時40分に到着する急行 3本、準急12本の合わせて15本。……

 田園都市線は東京メトロ半蔵門線、東武鉄道伊勢崎線・日光線と相互直通運転を実施しており、田園都市線内を東京メトロや東武の車両も運転しているが、 6ドア・座席格納車両を組み込んで朝のラッシュ時に都心方向に急行や準急として運転している列車は全て東急の車両となっている。



交通新聞平成21(2009)年 4月 1日付記事より



 東急田園都市線に関しては過去に二編の記事( 6扉車導入朝ラッシュ時急行運転とりやめ )を提供しているが、よもや 6扉車が編成に 3両も導入される記事まで提供することになるとは想像もしていなかった。

 激しいラッシュに対応する 6扉車は、混雑緩和の緊急避難的な対応措置である。例えば、首都圏のJRでは京浜東北線に10両編成中 1両、山手線に11両編成中 2両の 6扉車が連結されているが、前者はE233系への置換により解消されつつあり、後者も将来の置換時には 4扉車のみの編成に戻るといわれている。現時点で既に湘南新宿ラインのサービスが提供されており、また近い将来には東北縦貫線が開業することにより、京浜東北線及び山手線の混雑緩和が図られるからだという。

 将来に渡って 6扉車が残りそうなのは、埼京線の10両編成中 2両であろうか。階段位置の偏りがある以上混雑の平準化は難しそうだし、山手線のE233系編成がいずれ流れてくると考えれば、今後四半世紀は10両編成中 2両の 6扉車が残る可能性が高い。

 さて、東急田園都市線である。埼京線をも上回る、10両編成中 3両の 6扉車連結とは、なんとも凄まじい混雑といわざるをえない。相互直通運転を行っているため東急編成のみの連結とはいえ、ラッシュ時の15列車に連結といえば相当な比率になる。同線沿線の地域イメージは首都圏において最も高く、今日でも不動産価格が高止まりしているといわれている。その一方で同線のサービスレベルが高いかといえば、実は必ずしもそうではない。沿線地域のステータスからすれば、グリーン車のようなサービスがあってもいいはずなのに、差別化されたサービスが提供されていないのは、やはり混雑のせいと考えるべきなのだろうか。

 10両編成中に 6扉車が 3両も連結されるとは、沿線地域の人気を象徴する事象であるが、根本的な混雑緩和を図れない苦しさをも象徴している。念のためにいえば、田園都市線が大井町を起点としていた時代から考えれば、現在のサービスレベルは大幅に向上しているはずである。それでも混雑緩和が追いつかないほど、利用者が増えているわけだ。

 東急田園都市線には直接に競合する路線がなく、バイパス路線がつくられる予定もない。大井町線の増強を続けるかたわらでの 6扉車増結だから、事態は相当に深刻である。同線はもはや、日本で最も混雑する鉄道、と呼んでさしつかえないであろう。





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