 |  | |
| 出港までの間、「あぶくま」の艦橋の上のレーダーを眺めた。真ん中の大きな網状のレーダーは対空レーダー。その上の棒状の横にクルクル回るレーダーは水上レーダーとパンフレットに書いてある。左下の白くて丸いのもおそらくレーダーであろう。よくこういうレーダーは、国土交通省の役所の上などにあるから、マイクウェーブ波を利用したレーダーではなかろうか。 | 午後一時頃、出港しました。写真の真ん中あたりに見えるのは、七尾南湾の出口（小口瀬戸）の1ｋｍほど手前にあるLPGの基地です。現在は、タンクは２基しかありませんが、この隣りに現在国家備蓄基地として、タンクが6基建設中です。このLPGの国家備蓄基地としての造られる基地は七尾が初めてとのこと。 | |
 |  | |
| 午後1時半過ぎくらいに、富山湾沖に出た。このころには、空も霞んではいたが、日差しが強くなり相当暖かくなってきた。ただし、暑くてどうしようもない状態でなく、風も相当にあり、気持ちいいくらいの調度いい天候となった。 展示訓練予定海域には、昨日見た掃海艇らしき船が先にきており、どうも予定海域の警備にあたっていたようだ。物見高いヨットや漁船も出ており、訓練の邪魔となるから、それらを取り締まるためであろう。 またさらに少し進むと、写真に写っているように、遠くに富山港や伏木港から出てきたらしい自衛隊の艦艇が多数見えてきた。各々の艦艇は次第に近づいていった。 | 最初に接近してきたのは、この艦であった。この写真は、縮小してあるので識別し難いが、元の写真をアップで見ると、172という艦艇Noが識別できるので、今回の展示訓練の旗艦である「しまかぜ」であることがわかります。もうすでに、お互いの艦艇の敬礼行動に入っているのだろう。 ちなみに 主要要目は下記の通りです。 ◇基準排水量 4650ｔ ◇最大速力 30ｋｔ ◇全長 150ｍ ◇乗員 約260名 ◇主要兵装 CIWS（高性能20ｍｍ機関砲）×2 54口径5インチ単装速射砲×2 SSM装置一式、 アスロック装置一式 3連装短魚雷発射管×2 | |
 | 旗艦の護衛艦「しまかぜ」の次に見えてきたのは、日本に確か３隻か４隻しかいない、アメリカと日本以外の国では、配備されていないといわれるイージス艦（護衛艦）「ちょうかい」が見えてきた。これは番号の176を識別するまでもなく、形ですぐにわかった。３年ほど前にも、やはりこの「あぶくま」の体験航海で富山湾沖に出たとき、いちど見たことがある。 「ちょうかい」の主要要目は下記の通りです。 ◇基準排水量 7250ｔ ◇最大速力 30ｋｔ ◇全長 161ｍ ◇乗員 約300名 ◇主要兵装 イージス装置一式、 VLS装置一式 高性能20ミリ機関砲×2、 SSM装置一式 127ミリ単装速射砲×1 3連装短魚雷発射管×2 電波探知妨害装置一式 対潜情報処理装置一式 | |
 | 方向転換した艦艇が、私が乗る「あぶくま」を先頭にして、次々と後ろにつづき、「あぶくま」の後方にいつのまにか、ずらっと艦艇が縦列に並んで走行していた。 この方向変換（カタログではこう表記してあった）は、確か２回行われたように思う。いくら富山湾沖が広いといっても、大小十数艇の艦艇が、数百ｍ間隔をおいて走るとなると、狭いのであろう。でもそれだけに、見所が沢山あって、観ているものには楽しかった。 日露戦争の対馬沖での海戦も、敵前で大胆な方向転換を実施し、敵艦に次々と砲弾を命中させたといわれるが、このような感じではなかったか、と想像したりもした。 | |
 | ||
| 後ろに並んだ十数艇の各艦艇を撮影した写真。まるで伊豆沖でおこなわれる自衛隊と米軍の合同演習であるリムパックでも観ているような気分になった。天気も爽快で、まことに最高の展示訓練日となった。私のまわりで、感嘆の声をあげている人がまわりにいた。その人も何度も自衛隊の体験航海には参加しているらしい。このようなすばらしい体験航海というか展示訓練は、今までになかったと言っている。私も同感である。今年自衛隊創設50周年ということもあるのだろう。また近年、日本周辺で色々と有事が起こりうる可能性も無視できない事件がおきていることから、自衛隊としても今まで以上国民の理解を得る必要があるのだろう。 私自身は、自国は自国の軍隊で守るべきであるという考えがあるから、自衛隊のこのような訓練に対して異議を唱えるつもりはさらさらない。今後もこのような展示訓練も続けていただければありがたいとも思っている。 | ||
 |  | |
| 洋上でのUターンの後、すれ違うのを撮影しました。輸送艦「しもきた」の主要要目は、下記の通りです。 ◇基準排水量 8900ｔ ◇速力 22ｋｔ ◇約138名 ◇全長 178ｍ ◇主要兵装 高性能20ミリ機関砲×2 ◇特殊装置 輸送用エアクッション艇×2 | この写真は潜水艦「はるしお」である。後方で潜望鏡を出したかと思うと、間もなく先頭の先を突き出すように浮上し、姿を現した。艦橋には、人が２、３人いるのがわかった。 潜水艦「はるしお」の主要要目は下記の通りです。 ◇基準排水量 2450ｔ ◇速力 20ｋｔ ◇乗員 約75名 ◇全長 77ｍ ◇主要兵器 水中発射管一式、シュノーケル装置 | |
| 次頁へジャンプ | ||