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■2005年04月04日(月)
U田も無事に4年生に進級し、我が学部で4年生からとなる「研究室配属」も無事に決定し、また新たな生活スタイルが始まりそうな予感です。3月にあちこち行ってきたこともあり、このサイトもちまちまと更新されています(笑) 鹿島線とか太多線とか、ちょこっとした箇所ですが。3月の「遠出」ではいろいろ興味深い場所を見学したりしましたので、何かの機会にご紹介できればいいなと思っています。
▽福岡県西方沖地震
3月20日(日)、前夜2時過ぎまでバイトをしていたU田はコタツで爆睡していた。コタツも点けっぱなし、照明も点けっぱなし、MDラジカセは「ラジオ深夜便」からずっと、N●Kラジオ第一放送を流しっぱなし。いかにもだらしない生活で申し訳ない。枕もとの携帯電話がけたたましい着信音をたてているので目が覚めた。
…誰や? げ、バイト先の先輩!? 今日12時からのシフトやけど…もしかしてもう12時過ぎ!?「…もしもし、U田です」時計に目をやるとちょうど11時。遅刻の連絡ではないらしい。「あ、U田くん!? テレビ見てる、テレビ!?」「へ?」「福岡で地震だって!! テレビ点けて!!」「マジっすか!?」…U田の部屋にはテレビというものはない。別にNH●の受信料を逃れたいから言っているわけではなく、本当にないからしょうがない。見る時間もないし、ラジオとネット環境があれば死にはしない。とりあえずパソコンを立ち上げてネットを開く。ラジオが臨時ニュースになっているのに気付いた。「…震源は福岡県西方沖、震源の深さは10km、地震の規模を示すマグニチュードは7.0と推定されています。津波注意報が出ています。沿岸にいる方は速やかに避難して下さい。各地の震度は次の通りです。震度6弱…」…6弱!? 福岡で、6弱!?
我が実家の大野城市は「5弱」と報道されていた。新潟県中越地震で倒壊した家々の写真が目に浮かぶ。居ても立ってもいられない気分になる。JR九州は九州全土で運転見合わせ、高速道路は福岡県内のほぼ全域で通行止め、津波の到達予想時刻は…。報道では、大規模な都市の混乱は起こっていないように思えたが、災害の初期にそんなことがわかるはずもない。。電話にとびつく。災害用伝言ダイヤル171…は、かけてみてから考えよう。我が家のダイヤル式電話は光ファイバ経由のIP電話も使用可能である。何を血迷ったか実家もADSLでIP電話を入れているので、050ナンバーを回す。通常回線よりはつながる可能性が高いはずだ。果たして、2度目のチャレンジでつながった。
い、生きとーねっ!? 西鉄脱線しとらんねっ!? …母親が買い物に行こうと外に出た時に揺れが襲ってきたらしい。電線が音を立てて空を切り、生きた心地がしなかったとか。幸いにして実家は、食器棚の食器が滑り出て割れたくらいの被害で済んだそうだ。呑気な母親は、「そう言えばイトコの○○くん、福高受かったって!」などと世間話を始めた。いやはや、無事で何より。そのままバイトに出勤した。
バイト先のテレビを見ると、警固公園が映っていた。「こちら、百貨店脇の公園です! 続々と、建物から避難する人が集まっています!」うわわわわ。「中心部の路上には、ガラスが散乱して…」福ビルやん…。後で聞いたのだが、福岡在住の某友人は地震発生時、天神コア前を歩いていたそうである。「死にかけた。いやマジで。」というメールが届いて慄然とした。玄海島の倒壊した家屋が映った。ひどい…。都心部の飲食店では割れた食器や瓶が散乱している様子が映った。ビルがゆがんでいる。知り合いの知り合いが、この3月から大名で小さな飲食店を始めていたそうなのだが、「皿も酒も全滅」だったそうである。気の毒としか言えない。
普段「へー、福岡出身なの?」と珍しがられていたせいもあってか、報道を聞いた友人たちから「実家大丈夫?」とどかどかメールが届く。ありがたいことである。目下のところ無事らしい、と返信しながらもどうも仕事が手につかない(仕事してるのか)。大濠公園が、百道が、博多港が。慣れ親しみ、愛した街が地震の爪跡にえぐられ、恐怖におののいている。そのさまを目にするだけで胸が痛い。強い余震が続いていること、予測が極めて難しい地域での地震であること、などが伝えられる。そらそーだ。福岡都市圏にはつごう13年ほど住んでいたが、地震なんて体験したことないし、まして地震被害なんて聞いたこともない。警固筑紫野断層の存在は阪神淡路のときに話題になったが、「動いた形跡もなく、今後も長く動かないと考えられる断層」と言われていた。
来る来る、と言われている地域には地震が来ず、中越にしても今回の福岡にしても、「予測が極めて困難な」地域で地震が連続している。不気味である。これをきっかけに災害への備えが進めば良い、とは思うものの、何とも言えない恐ろしさが胸に残る。いまだに人と会う度に「福岡大丈夫だったの?」と言われるが「いやいや、宮城はいつ起こるかわからんとよ」と切り返すことにしている。都市災害の教訓として、仙台が学び、備えていくことも多いだろうと思う。最後になりますが、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。残っていた先月分のバイト代を郵便局に持っていって「福岡の赤十字って何番ですか?」と言って局員を困らせたのは私である。仙台川内郵便局のお兄ちゃん、ごめんなさい。
▽アーケード突入事件
全国ニュースで報道されていた。たまたま仙台にいなかったU田は、出先で「仙台市青葉区の…」というニュースの出だしに反応し、映像を目にして戦慄した。「く、クリスロード!?」…なんだかこういうパターンが多いなぁ。4月2日(土)朝、東二番丁通りを走っていた4tトラックが中央通の交差点(でかい横断歩道)で右折、「クリスロード」商店街に侵入して歩行者をはねながらアーケードの端までおよそ500m走行、他のトラックに衝突して停止、自ら火を点けた運転者により炎上、という惨事である。6人がはねられ、うち3人は亡くなっている。
地下街のない仙台は、都心にアーケードが発達している。駅前から西へ延びるアーケードは駅前通りから愛宕上杉通り、東二番丁通りと交差して「一番町」とT字にぶつかる。この「一番町」もまた、南北に延びるアーケードである。休日ともなれば相当の人出があり、七夕まつりの時などはさながら通勤ラッシュの様相を呈する。完全な終日歩行者天国で、一部、市道との交差部を除き自動車の通行は原則禁止。自転車も禁止で、私も早朝・深夜の人通りのない時間帯に通過しようとして警官に怒られたことが何度かある。そこに一人の大馬鹿が突っ込んだのである。亡くなられた方の無念さ、想像に余りある。ヤケになって自殺するのなら、自分だけすればいいのである。それを…。3日付けのニュースでは「殺人罪での立件を視野に入れ」となっているが、行為自体が故意に間違いなく、「業務上過失致死傷」などという生ぬるい罪名にならないことを望みたい。
社会情勢が不安定なのか、こういった事件が頻発するようになってきた気がしてならない。善悪の判断…というか、理性を簡単に失う人が多いのであろうか。変な趣向に走り、自分を抑制できない人も同じである。それで何の罪もない人々が犠牲になる…防止も自衛も困難なだけに、極めて厄介かつたちの悪い犯罪だ。まさかクリスロードを歩いていてトラックにはねられるなど、夢にも思わないはずなのです。人間、時としてヤケに走るときもあるわけだが、そう簡単に理性を失っては、人間生活をやってきた意味がない。理性を持ったサル、それが人間ではないのだろうか。
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方々の一日も早い回復をお祈りいたします。
▽都電荒川線に…
2日(土)、所用で関東に出かけた。本当は1泊の予定だったのだが、抜き差しならぬ人手不足のため日帰りで帰仙しバイトに行った。「土日きっぷ」で行ったので、モトはとれたのだが日曜日の分がもったいない。2時までバイトに精を出した後、翌朝出かける支度をして「6時4分のやまびこ152号で上京し、外房線・内房線を巡って14時56分のはやて19号で帰仙すれば18時からのバイトに余裕で間に合う」という壮大な計画をぶち上げた。が、あえなく睡魔に襲われ、起きたら7時。あきらめの悪いU田は「9時8分のMaxやまびこ106号で郡山に向かい、磐越西線で新潟に抜けて、とき322号とやまびこ59号を乗り継げばまぁバイトには間に合う」計画を立てた。出発は7時半!!
先日先輩に譲ってもらったマウンテンバイクを快調に滑らせ、仙台中央郵便局に寄って出し忘れていた手紙を投函し、仙台駅に着いたのは8時15分。「みどりの窓口」で必要な指定席券を手配し、構内の本屋さんで「おっ」とばかりにお気に入りの小説の続編を購入し、準備万端。「Maxやまびこ106号」東京行きは、下り側のホームである11番線から発車する。向かいの11番線に「はやて・こまち1号」が入線し、発車していった。やがて仙台車両所から回送されてきたE4系Maxがその巨体をホームに横付けする。4号車禁煙自由席、まぁ妥当に2階席である。それほど混雑してもおらず、座席が半分埋まったくらいだったであろうか。2人の小さい男の子を連れたお母さんが乗ってきて、男の子2人が「窓際がいい!!」と言うのだがそれには2列シートを回転させて向かい合わせにする必要がある。私の前と、後ろの2列シートが空いていたが、他は空いていない様子。読みかけの小説をたたみ、飲みかけの「午後の紅茶」を抱えて「あ、オレ移りますから、こことここどうぞ」…いい青年だ(笑)
Maxやまびこ106号は白石蔵王に停車、福島で6分停車して山形新幹線「つばさ106号」をおしりにつなぐ。福島駅の配線は独特だ。2面6線、中央に通過線があって停車線が上り下り1面2線ずつある大きめの新幹線駅なのだが、問題は山形新幹線の存在である。線形の都合か、仙台側から行くと一番右側、下りの側線にあたるようなホームにしか「つばさ」が入って来れないようになっているのだ。「つばさ」と併結する「Maxやまびこ」は、上り下りを問わずこの一番西側のホームに入るわけだ。当然、上り列車は本線を支障して発着せざるをえない。渡り線を越え、電車はその併結ホームに入った。「やまびこ」が9時39分に先着、「つばさ」が4分遅れて入ってきて併結、9時45分発車のダイヤだ。
「…お客様にはお急ぎのところ大変申し訳ございませんが、連結する『つばさ106号』が遅れております関係で、当列車も福島駅の発車、10分ほど遅れる見込みです」…再び読みかけの小説が閉じられた。10分遅れ!? 私の予定では「Maxやまびこ106号」の郡山着が10時ちょうど。磐越西線の会津若松行き快速が10時10分発。会津若松で7分待ち合わせ、新潟行き快速「あがの1号」が発車する。とりあえず10分遅れたら会津若松行きに乗れないし、それ以上遅れるとなると会津若松での接続列車の関係で「新幹線の接続待ち合わせ」もしてくれないだろう。車掌室に足を運び、郡山での乗り換え希望の旨を告げる。30代くらいの車掌氏、「磐越西線の若松行き快速。あぁ、確かに10分ですねぇ」と言って無線を取り上げた。「磐西お乗り換えのお客様が…」云々。話がついたようで、「発車までお待ち下さい」ということになった。やれやれ。
しかし、列車は動かなかった。向こうの上りホームに9時56分発「やまびこ156号」が入ってきてもまだ動かない。10時になっても動かない。「やまびこ156号」に乗ろうとした客だろうか、恐らく「あっちのMaxが先発」と言われたのだろう、停車中に少しずつ乗客が増えてきた。「現在『つばさ』号、車両点検を行っておりまして…」故障かよ。結局、「つばさ106号」は車両不具合のため福島駅で運転打ち切り。「前の『Maxやまびこ』号にお乗り換え下さい…」ひどい話である。しかしのんびりしてはいられない。対向の「Maxやまびこ・つばさ105号」が10時14分福島着と迫っている。ホームで駅員ががなりたて、ようやく列車は発車した。10時07分。22分の遅れである。こりゃぁ…磐越西線、行っちゃうな。郡山着、10時22分。乗り換え改札に走って行って聞いたが、「あぁ、行っちゃいましたね。次の若松行きは11時10分です」…無念。
次の「やまびこ156号」がすぐやって来た。10時25分発。200系リニューアル車である。この列車は定刻に対して12分程度の遅れである。くそぉ、こうなったら東京に行ってやる。上野着、11時55分。遅れは5分まで回復されていた。地下深くのホームから地上に上がり、不忍改札を抜けて京成上野駅へ。12時12分発、普通うすい行き。東京はぽかぽか陽気で、暑いくらいである。着ていたジャケットを荷物に押し込んだ。町屋まで8分、150円。駅を出るとキョロキョロして…あった、都電荒川線町屋駅前停留所。
(都電荒川線乗車記→「会社線>関東地方> 都電荒川線 」コーナーへ)
先ほど三ノ輪橋を出てすぐにすれ違った新型車両を撮影してから次の目的地、東京駅に向かおうと思ったのだが、これがやってこない。3両ほど見送って、あきらめた。既定のダイヤか臨時の続行運転か、荒川車庫前で入庫してしまったに違いない。いやはや。早稲田停留所は都バスの早稲田営業所が近所にある。それはそれとして、私はここから東京メトロ東西線の「早稲田」駅に乗り継ぐつもりでいた。停留所から沿道を見渡してもメトロの「M」マークがない。焦って、ホームにあった地図を見ると、これが結構離れたところにあるのである。リーガロイヤルホテルを回り込んで、早稲田中学・高校の前をてくてく歩いてようやく地下鉄の入口を見つけたような次第である。東葉勝田台行き快速で大手町まで行き、歩くのを面倒くさがって丸の内線に乗り換え、東京駅に着いた。「東京ばな奈」を購入して14時56分発「はやて・こまち19号」に乗り込んだ。わずかな東京滞在であった。
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