香川県で行われた4WDのレースの帰路、ふと訪れた国道沿いのうどん屋
「かな泉」
、なぜ香川県ではうどん屋と同じ位のラーメン屋が存在しないのか?福岡ならラーメン屋と同じ位のうどん屋さんがあるのに、ラーメン屋が無い!ならば饂飩を食うしかない!かな泉のうどんはうまかった。福岡のあの伸びきって腰が無い、食べながらも常に出汁を吸収しながら成長し続け細麺のハズが太麺になってしまうあの饂飩ではなく、柔らかくも腰があり、のど越しが非常に良いうどん。出汁も十分効いていて甘味がほのかに感じられる汁、美味いよ、ほんと美味かった。そして私は「饂飩も美味い」という真理を会得したのです。
香川県まで日帰り出張し、昼食を取る際にも、セルフはちょっときつかろうと、「かな泉」に後輩を誘って昼飯。
行く度に食うさぬきのうどんは美味かった。高松支店に赴いた私の知り合いは「こっちに来てからうどんば食うたら、どこで食うたっちゃ美味かった。一年経ってから、やっとこさ、ここはほんなごつ美味い、ここはそげんでも無か、っちゅうとが分かってきた」と述懐しました。
確かに讃岐のうどんは美味い!だが、この時から私の悲劇は始まったのです。福岡の饂飩は口に合わん!香川の饂飩は食えるが、福岡の饂飩は食えん!最近でこそ、そこそこのうどん屋に邂逅したのですが、美味い饂飩が食いたい!と呪文の様に呟きつつ、四国出張を待ち焦がれる私になったのです。
その私が結婚をし、周囲に香川のセルフを語り始めました。「凄かとですよ、セルフっちゅうとがあってですね、うどんば作りよるトコで、うんこ座りしてうどんば食うとですよ」「普通の家にしか見えんとですばってんが、饂飩ば打って食わせるとですよ。店じゃ無かとです、普通の家ですたい。上がってからですね、、ふつーんトコでうどんば食うとですたい」
九州の人間に幾ら讃岐の饂飩の常識を熱く語ったところで、理解できるハズなど無いのです。香川県の人に福岡の饂飩を語ったところで、理解できるハズなどありません。同じ事です。完璧にネタと思われておりました。
それには理由がある。福岡県でうどんを食ったことのある人間しか理解できない、
福岡独特のうどん文化
が、その原因だ。
論より証拠、まずは食わせねばなるまい!そんな時、「ウンナンの気分は上々」でセルフの饂飩が紹介されました。南原氏は香川県の出身なのでした。そして「どっちの料理ショー」であの「やまうち」が紹介されました。「瓦屋転じて饂飩屋になる!」これは九州では理解できないすさまじい転職です。さすがうどんの聖地、おそるべし。
この恐るべき讃岐饂飩を垣間見た妻はついに饂飩巡礼を同意しました。財布を握る妻の同意が無ければ何もできない私は自腹で讃岐饂飩を食いに出かけるのです!「I did it!」