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ヴィータの真実?

1.ヴィータって、どんな車? 花粉症フィルター!だけかな?
2.ヴィータは壊れますか? 壊れてしまえば、落ち着きます!
3.ヴィータの弱点って? 結構あります!
4.ヤナセとの付き合い方! 何時か、つけを取り返しにくるだろうな。
5.オペルって?GMって? ちょっと怖い最近の姿勢。
6.維持費って?やっぱ高い? 外車の維持費は?
1.ヴィータって、どんな車?

ヴィータは普通のコンパクトカーです。日本で言えば「ヴィッツ」「マーチ」「スィフト」ってトコでしょうか?維持費がかからない。燃費が良い。結構使えるゲタみたいな車というのが基本的性格でしょう。私が何故にこの車を選んだか。ミニカ・トッポQ坊という、軽自動車から、欧州のコンパクトカーという遍歴は、周囲からの「切れました?」的質問の嵐の遠因ともなりました。そこんトコをぼちぼち語っていきましょうか?遠乗りする事が多かった当時の私は、長距離を走っても疲れそうに無い車が欲しかったんです。
エアバック・ABSが必要最低条件、加えて、ボディがグズグズにならない車が必要でした。国産でも、この条件を満たせば、150万円の予算が必要のようで、トッポのターボモデルのオートマに至っては160万円とか言う値段をつけてきやがった。この時、三菱は選択肢から外れました。
次にタコⅡと言われたトヨタの三モデルは、ディーゼル以外に魅力が無く、グサグサのボディが気に入らず却下。マーチも同様でした。当時のサニーは今のも同様に魅力皆無で候補にも上がりませんでした。
最期まで残ったのは、不思議な事にルノー・トゥインゴです。OHVというローテクなフランス製の四気筒エンジンは、いじれる!魅力に溢れていました。乗り心地は結構良かったし、ナニより安いのも魅力でしたよ。
ところが、ルノーは販売網が壊滅しヤナセさんが泣きつかれて、フランスモータース網を立ち上げ再編に着手したばかり、各地のディーラーは一貫性にかけそうでしたから、断念。ヤナセのディーラー網、「腐っても中野」とは一時期競輪愛好者の合言葉でしたが、「腐ってもヤナセ」と割り切って、オペル・ヴィータにしたんです。

まず、1400にするか、1600にするか。トルク・馬力を考えれば問題は無いでしょう。ナニよりオートマを選択すれば1400しかありません。税金も考えれば1400です。次に、車両重量を調べます。2ドアは980kg、4ドアは1000kgを超えてしまいます。一年で一万近い差が出るのですから、1400の2ドア、スィングを選択するのは論理的必然でした。

さて、そーやって、選択したヴィータがやってきたのは、1996年の1月6日のこと。ドアも、ハンドルも、操作系に必要とされる力が必要な車、それが最初の印象です。パワステは「これ壊れてねぇか?」的重さでした。ドアの開閉は「防弾かよぉ!」的重さ、右下がりの場所に駐車した場合、自動ドア状態で閉まります。ドアに食われた人間は数知れず、付いたあだ名は「人食いドアー」(ドラえもんのドコデモドアー的に読んでいただければ雰囲気が出ます)「ドイツ人って無茶苦茶不器用な国民なんじゃろうなぁ?」と思ってしまいました。

走ってみれば、異常に直進性が良い!1400かよ!的ずったりとした乗り心地、でもウルサイ!びっくりしたのは、ならしでゆっくり走ったのに、リッター当たり10キロしか走らないこの燃費!結局、きっちりラッピングしても通常の使用では12キロを超える事はありませんでした。ドイツ車は燃費が悪かったのです。

でも、雪道でも大丈夫的ABSとスノーモード付オートマは大正解!ただしブレーキフィールは最悪、シリンダーストッパー絶対必要ですね。
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2.ヴィータは壊れますか?
断言しましょう!私のヴィータは壊れました。壊れまくった結果、私の周囲では「オペルは外れバイ!」が定説になってしまった程です。その履歴を語れば、そりゃあモウ大騒ぎは必然です!

1.パワーウィンドウは壊れます。
  対策は「撥水材は使用しない!」「使わない!」しかありません。

2.コグドベルト周りが弱い。
  給排気バルブを駆動するカムを回すコグドベルトが弱いです。
  私、一回切れ掛かりまして、後にここがリコールされたという体験があります。
  その時総換えしたんですが、五万キロで再度異音発生で総換えしました。
  欧州車の場合「イタ車・BMWを除いて」五万キロで総換えです。

3.エンストします。
  走行中に突然エンジンが停まるのです。
  これは、オーナーのほとんどが体験されている様で、原因不明のようです。
  可能性としては、
  ①EGRバルブ固着で排気ガスが全開で吸気に供給されている。
   交換するしかありませんが、ハイオクを使用すれば発生しにくくなるようです。

  ②パーコレーションが発生している。
   バッタモンのアルコール燃料を使用する
   ボンネット裏側の防音材をひっぺがして、放熱を助けてやる。
   ボンネット下ウィンドウ側のパッキンを外し、通風を良くして冷却を助ける。
   夏場にエアコンは使用禁止。(エアコン使うと、エンジンルームは灼熱地獄!)
   エンジンオイルは、高い奴に変更する。

  ③原因不明
   まあ、ヤナセに持ち込んだ場合、メカニックさんの常套句です。

4.鉄板が割れる。
  高張力鋼鈑、炭素量が多い故に、鉄板ではなく鋼鈑になるんです。
  同じ強度を確保するには薄くできるんで、最近流行りですが、曲者です。
  固いので加工が難しい、故に割れが発生する。
  ウチのヴィータのボディには割れが発生しました。
  日本では私の車だけであったそうで、詳しくは販売店にお聞き下さいだそうです。
  ちゃんと、オペルさんから、メール頂きました。転用されるのが恐ろしかったんでしょう。
  なにはともあれ、焼きが入るので溶接も難しい、残留応力もシコタマで、後が怖い。
  福岡市の空港修理工場群の技術力程度では、割れた場合修理出来ないようです。

とにかく、どこかが何故か、壊れます。消耗部品の耐久性は国産の半分以下と思います。
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3.ヴィータの弱点って?
ヴィータの弱点って、言うと、えらく話が難しくなってしまいます。根本的なお話をしましょう。
ヴィータは欧州の車です。キリストさん拝んで、ワインがぶ飲みして、椅子の暮らしをする民族が集結したのが欧州でしょう。モスリムの国家も多いのですが、欧州の車は、基本的に整備しながら長く使う。そして、整備屋さんの既得権を保護する為に、むやみやたらに寿命の長い消耗品は使用しないというのがあるようです。
普通コグドベルトは、10万キロもつというのが、日本の常識です。でも、これは欧州の非常識です。
欧州の車は、普通5万キロしかもちません。一部BMW・フィアットでは、毎年交換が常識です。切れるんです。カムシャフトを回すコグドベルトが切れたら、給排気バルブとピストンが衝突してエンジンは壊れてしまいます。
日本人は、10万キロもたせますが、そうなると整備屋さんの仕事が無くなってしまいます。その為に車検制度が存在し、整備屋さん達の生活を保証していました。
欧州の自動車メーカーは、付き合いの在る整備屋さんの仕事を奪うような事はしません。ほとんど、出来レースです。
部品屋さんも自分達の首を占めるような真似はしません。部品の寿命が短ければ、交換作業が生じて、仕事が生まれます。

だから、欧州車の部品寿命は短い。ワークシェアリングです!
消耗品の価格設定は安い様に見えるけれど、日本では考えられない部品までが消耗品に含まれている。工賃が自動車屋さんの生活手段で、その生活手段を奪うのは、暴力なのでしょう。加えて消耗品以外の部品価格設定は高い。だから、仕方ないんです。
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4.ヤナセとの付き合い方!
「腐ってもヤナセ!」競輪愛好者の「腐っても中野」から来た意味深長な合言葉です。この言葉からも分かる様に、ヤナセは輸入車ディーラーとしては珍しい全国展開に成功した稀有な存在です。ぶっ壊れるのが輸入車の宿命ですから、お出かけする際にはヤナセネットワークが強い味方になります。でも、その分ネットワーク維持経費を支払わなければならないんですから、日ごろからヤナセさんにお金を落としておかねばならなくなります。

だいたい、外車は壊れます。壊れる代名詞のフィアット一門の場合、仕切が五割という噂があります。販売価格の半分はディーラーの利益で、そこからクレーム対策費を出しなさいというトコらしいのです。
ヤナセでの笑えない実話があります。ヤナセで修理が終わり御話していた時の事、「○○さん、オーバーヒートしたらしい!」「ラジエーターから全部交換したばかりだろ?今出たばかりじゃないか?」「行ってきます!」的真剣な会話が傍で展開していました。
つまり、この場合の修理代金はどうなるのでしょうか?考えたくありません。その部品代と対策費を支出するヤナセさんはどうしているんでしょうか?

ヤナセさんも人件費を確保し、利益を確保した上で、成長しなければなりません。ここ数年展開されてきた体質改善の結果はどうでしょうか?でも、予防整備と称する過剰整備のきらいはまだ残っています。
オペル&ヤナセさんとの付き合い方の基本は、無知&アホの振りが基本ではないでしょうか?
まずは、向こうの台詞を鵜呑みにした上で、見積もり額を概算で良いから出してもらいましょう。
ここからが、無知&アホの振りが利いてくるのです。無知&アホの振りが効いてきます。簡単な問いって答えるのが難しいもんなんです。
一つ一つの部品に関して、説明を求めます。コグドベルトにテンショナー、ウォーターポンプに燃料フィルター?5万キロで十分じゃないの?どうしてもたないの?
国産車並みの耐久性じゃなかった?国産車だったら10万キロでしょ?何の為に半年毎点検整備に出しているの?エンジンオイルは一万五千キロ交換ってうたってなかった?

納得の行く説明をしてもらいましょう!ヤナセさんの説明を鵜呑みにしたから、危険です!何故、私のヴィータ、ボディが割れたの?この答えは未だ不明のままです。品質が悪いんです!って答えが正解なんでしょうが、口が裂けても言えないんでしょうね。
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5.オペルって?GMって?
オペルは独逸の車です!稲妻マークのオペルトラックが東部戦線で四苦八苦している第二次世界大戦の写真見た事ありませんか?連合国軍がフォードのトラックで、独逸軍がオペルのトラック、勝敗は当然の様にフォードに上がりました。生産台数が全然違いましたもんね。
オペルは欧州のGMエディションの中核ですから、GMの小型車を担当する今、イングランドにボクスホールを有し、VWを完璧に圧倒しているような伝聞が今も伝えられております。欧州の小型車担当がオペルです。大西洋を挟んで米州には世界のビッグスリーの頂点を極める(世界の頂点を極めた)GMが君臨しています。
小型車に着手したモノの、スズキから小型車の供給を受けたり、トヨタと合弁したり、悪あがきを繰り返しながら、小型車に関する限り、スズキに全部お任せ!としたみたいです。

ここが、重要なんです!
日本で恐怖の乱売合戦に鍛え上げられたスズキの低価格車生産能力は、オペルの及ぶトコじゃありません。そこで人件費の安い東欧生産で価格破壊に着手し、アジア生産にも着手し、価格競争力を得たといえるでしょう。ところが、バッタモンとザフィーラを比較すると、格差があるんです。歪んだフロントウィンドウ問題は、バッタモンの致命傷になり兼ねません。
スズキのワゴンRの欧州生産車がオペルの最低価格帯車両になりました。オペルのヴィータやザフィーラは、人件費の安い東欧やアジアでも生産されています。
GMは全ての方針を決定する権限があります。そして、オペルを最低価格帯のスズキ、特殊四駈担当のスバル、アメリカ専門のシボレー、これが決定された世界戦略ではないでしょうか?

オペルは欧州担当の中間車種専門のようです。従ってヴィータは大型化すると同時に東欧生産&亜細亜生産に移行して価格競争力を持たせる事で、やがて存在意義を失っていきそうな?そんな気がします。
ザフィーラのタイ生産車は、ヤナセ潰しの第一歩でしょう。
しかしスバルが売っても売れません、今度輸入車というのを前面に押し出すそうですか、タイ製ゆーて売るんでしょうか?
シボレーはいすゞでも売り始めました。しかし売れません、いすゞさんトラック専門メーカーになりました。撤退ですぅ。残念でした。
GMの車両に国産車並みの魅力があるとでも思っているなら、GMの経営者は馬鹿集団以外の何物でもありません。ヤナセはGMの何を売って行くのでしょうか?キャデ以外に遺されそうなメイクスは見つかりそうにありません。サーブ沈没は確実でしょう。それまで押し込まれたヤナセさん、大変です。
ハッキリ言ってアメリカ人は、無茶します。ヤナセの未来は暗いようです。
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6.維持費って?やっぱ高い?
国産車と違うのは、ヤナセでの叩き行為は存在しないようです。歳末商戦二割値引きは当然!の国産車に対して、ヤナセは引きません。ですが、オペル販売店の再編を前にしてマツダ並みの値引きがオペルに関して出され始めたと、あちこちで耳にします。
加えて安い部品が流通していないオペル、部品の寿命が国産車の半分程度のオペルです。
同距離走行後の整備&修理代金積算額は、2倍までは行きませんが、国産でうまくやった場合とヤナセでやった場合を比較すれば八割増しでしょう。
購入価格から積算すれば、同程度の性能と装備を有する国産車と比較した場合、2倍を越えてしまいます。
亜細亜生産車の導入で価格破壊し、補修部品のOEM供給が実現した場合にのみ、維持費って国産並になるんじゃないか?って思っていますけれど、日本国内の輸送経費は最後までその実現を阻むでしょう。
結論、維持費ってやっぱり高いんです!気合を入れましょう!諦めましょうね!
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