このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
「懐かしき昭和の香」 大井川鐵道(2)
前日、コンビニで買っておいたサンドウィッチとコーヒーで 朝食を済ませると、早々と出発。7時過ぎではまだやっと 夜が明けたという感じだった。天気は今日もまずまずと いう感じか。東名高速を目指すが、途中すごい渋滞で なかなか進まない。なるべく早く大井川鉄道に向かい、 朝のシーンを撮ろうかと思っていたが、これではまず そんな時間帯に着くのは無理そうだ。それならそれで、 「まあいいか」とまたまたのんびりムード。高速に入って からは順調に進む。前日、浜松へ向かうときにも目に 入っていたが、「旧東海道石畳」という看板の方へ入って みる。そこは「金谷坂」と表示されていたが、「坂」という よりも「登山道」という感じであった。 しばし昔の街道の雰囲気を楽しんだあと、金谷市街に 先を進む。金谷駅の上を通過するときブルートレインが 駅を通過するのが見えた。時間からすると「さくら・はや ぶさ」だろう。どうせ、遅れたついでに大井川鉄道の 本拠地である、「新金谷駅」にも寄ってみる。駅には 旧型客車がとまっていた。ここだけ見てみると完全に 何十年も前の雰囲気。なかなかよいものだ。 | |
新金谷駅からまた大井川鉄道の線路に沿って道路は 走る。昨日通った道をまた進み始める。今日の最初の 目的地は昨日の第一橋梁近くの笹間渡駅とした。昨日 も気になっていたのだが「SLの見える丘公園」なるもの に立ち寄る。そこからもなかなかよい景色が広がって いた。俯瞰気味に第一橋梁を渡る列車を撮ることが できそうだ。笹間渡駅は第一橋梁からすぐのところにあり 駅から少し離れたところから駅に到着する列車や発車 する列車を撮影。その後、地名駅へ行ってみる。ここは 「日本一短いトンネル」がすぐ近くにある。確かにそれは あったが、地元の人が言うには「トンネルじゃないよ、 あれは。」とのこと。昔は今のように道路も整備されて いなかったので、山から農作物などを下ろすための 索道のところに作られたいわゆる「防護」するためだけ の覆いだとのこと。「それをトンネルなんていうんだから ねぇ」とのことだった。昔の大井川の様子なども話されて いた。今は川の水が少なく、川原が広いが昔は今川原 だったところもすべて水が流れていたとのこと。左の写真 はすでに上が取り壊された「短いトンネル」。駅をはさんで 反対側にはまだ上の残った「短いトンネル」がある。 | |
少し撮影をしているとだんだんとSLが来る時間が近づいて きた。昨日ロケハンをしておいた抜里駅へ向かう。 駅に車を置き、数分歩いて築堤へ行く。ちょうど築堤上に 向かい階段がある。何のためにこれがあるのかは不明 だが、ちょうどよいところにちょうどよいものがあるものだ。 そこへ三脚をセットして、少し早い昼食タイム。昼食と 言っても撮り鉄の時にはいつもコンビニなどで買ってくる おにぎりだ。最近自分にとってはコンビニのおにぎりは 「撮り鉄の味」となりつつあるのが悲しい。何もすることが なく、ただぼんやりと列車を待つこの時間がとても好きだ。 何がよいのかと聞かれてもよくわからないが、とても のんびりとした時間が流れていくのだ。やがてSLがやって きた。と、その瞬間。いきなり携帯が鳴った。「おい!! 待ってくれよ!!」携帯を見ると職場の同僚から。 すぐさま携帯に出て「すみません。今SL来るから切りま す!」と。(笑) まあなんともタイミングよく電話をかけて くるものだ。もちろん、仕事の話だったのだが。 なんとか撮影を終了し、こちらから電話をかけて丁重に あやまる。携帯電話は便利だが時として、不便なものだ。 この後しばらく抜里駅周辺で撮影し、再び地名駅へ向か う。地名駅で駅を発着する列車を撮ったりしてすごしたあ と、また抜里方面へ戻る。今度は抜里駅ではなく、抜里 駅から少し離れた踏切へ向かう。 | |
ここはバックでやってくる折り返しである102列車を 後追いで撮ることに決めていた。ただし、完全な 逆光状態。それに夕方になり風が強くなってきた。寒風 吹きすさぶ中、列車を待つ。地元の人が踏切を渡って いくたび「寒いなか大変だねぇ」と声をかけてくださる。 やがてSLがやってきた。「あれ?バックじゃない!正面 だ!」なぜか今日はSLが正面からやってくる。2台のカメラ を用意しておいて正解だった。一台はすでに後追いを 撮ろうと三脚に固定してしまっているから、もう一台で 正面の西日を浴びた機関車を撮る。そして、後追いで と思ったら、風により巻かれた煙が充満していて、カメラ のオートフォーカスが利かない!!必死だった。とにかく あきらめずにシャッターを押し続けると一瞬煙が途切れた のだろう。フォーカスが合い、シャッターが切れた。 去り行くSL列車は何か物悲しい雰囲気を残していった。 | |
このSLを追いかけようと思えば追いかけられたのだろう が、それはやめた。のんびりと金谷方面へ戻る。 途中、なんとなく福用駅に立ち寄る。だいぶ辺りも暗く なってきた。「さて、そろそろ戻るか。」車を静岡方面へ 走らせた。大井川鉄道。今でも「昭和」という時代の香 を感じさせてくれるそんな路線だった。 |
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