このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


鳥取2003年「最後の夏の国鉄色」その1



毎度おなじみのパターンとなってきたが、朝の羽田空港は
いつも混んでいる。いつもこれぐらいの人がいないと航空
会社も苦しいのだろう。沖縄と札幌や北海道各地の便は
ほとんどが満席のようだ。まだまだ夏休みを楽しむ人は多い
のだなぁ。今回搭乗の全日空鳥取行きはほとんどがスーツ
姿のサラリーマン。出張か。定刻より10分ほど遅れて離陸。
今日は少し遅れた乗客がいたようだ。
767−300は順調に飛行を続けるが、前線の影響で多
少の揺れがあった。1時間ほどの飛行の後、着陸態勢に
入り、雲の下に出ると、飛行機の小さな窓にも雨粒が当たり
飛んでいく。空港に着くと、これもいつもどおりにレンタカー
の手続き。予定通り、泊〜松崎間の有名撮影ポイントに
向かう。



雨は間欠ワイパーが必要な程度の降りだ。予報ではもっと
激しい降りを想像していたので、まずは一安心。コンビニで
飲み物などを購入し、泊駅の前を通過。しばらく行き左折す
るとポイントに到着した。ここへの到着は9:30を予定して
いたが、列車の運行のように正確に9:30に到着した。
しばらくして雨がやんだ。時折、薄日も射すなかなかの
コンディションとなってきたが、明るくなると暑くなってくる。
ここでキハ58+キハ52の「とっとりライナー」を中心に
撮影した。国鉄色が残るところは数少ない。春に花輪線
で見たことがあるが、他のところにはもうないのではない
か。私が幼いころからお世話になっていた急行型気動車
である。
しばらくして場所を移動。泊〜青谷間に移す。インターネット
で「山陰本線」を検索するとほとんどが海をバックに入れた
ものが出てくる。しかし、鳥取周辺は線路が海から離れて
いるために、海をバックに撮影した画像はほとんどない。
そんな中よく調べてみると、泊〜青谷間に「長和瀬」という
集落があり、その山の上からのものがかろうじて海をバック
に撮れるようだ。国道から長和瀬集落に入り、その場所に
行こうとするが、よくわからない。集落の人に聞くと「そこの
山に沿って登っていけばいいんじゃないですか」ということ
でふもとに車を置き、道なき道を登る。が、やがて線路から
離れたところに行き着く。場所的には余裕だと思っていたが
「とっとりライナー」が通過する時間がどんどん近づく。もう
すでに汗だくて息もゼイゼイ。「これはだめかな・・・」とあき
らめかけて車で走り出すと山陰本線の線路の下に車が一
台通れるか通れないかの大きさのトンネル。行こうか行く
まいか迷っているところにちょうど人が通りかかる。たずね
ると車はどうにか通れる様子。しかし、抜けてもまもなく道路
はなくなるということ。あと5分もない。とりあえずトンネルを
くぐり抜けてみる。すると「立入り禁止」という一応の表示の
ある急坂があった。どうやら「山陰道」の建設のために使っ
た道のようである。見上げれば真新しい山陰道の高架橋
が。「ここを登るしかない!」車をとめると、三脚とカメラを
取り出し坂道を駆け登った。すると突然目の前に視界が
開ける。山陰本線の線路と集落。そしてその向こうには
海を臨むことができた。金の観音様もある。しかし、先ほど
よりもさらに汗はダラダラ、息はゼイゼイ。ファインダーを
のぞくと自分の熱気でファインダーが曇ってしまうほど。
時間がもうない・・・。どうにかこうにかセッティングが終わる
とタイフォンが聞こえた。そして、軽やかなジョイント音。
「とっとりライナー」は通過した。撮ることはできたが、露出
を合わせている時間はなく、海の色が飛んでしまった。
ここで上下合わせてさらに2本撮影し、急坂をゆっくり下り、
車の中にて朝コンビニで買ってきた昼食をとる。


次は泊駅での普通列車ととっとりライナーの交換風景の
撮影を考えていた。時刻表を見ると泊駅発が上下どちら
も12:55とある。さきほど来た国道を戻り、泊駅に到着。
なるほど話には聞いていたが、小さな駅だ。が、長大編成
の列車も止まれるだけのホームがあった。昔はそのような
列車も止まったのだろう。しばらくホームのあたりをうろうろ
していると、まずは米子方面行きの快速「とっとりライナー」
が到着。しばらくして鳥取行き普通列車が到着。12:55に
同時に両方向へ出発していく。これにて今日前半の予定は
終了。多少のトラブルはあったもののここまで、めずらしく
予定通り消化した。

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