このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

第二十八共勝丸乗船記

2日目

 今日も朝から天気がいい。目が覚めたときははるか後方に島影が・・・八丈島(それとも青ヶ島か?)であった。しかし、かなり後方だ。順調な航海が続いているが、これから低気圧が接近するとの情報。時化が予想されていた。

 朝食は7時00分ころだったと思う。食事の用意ができると、客室の扉をゴンゴンと叩き「ごはんだよ」と呼びにくる。


2日目の朝食


 もう完全に太平洋の大海原に達していた。だんだん白波も目立つようになり、船も少々動揺してきた。なにせ317トン。おがさわら丸の6600トン超とはケタが違うのである。潮風に吹かれていると、はるか遠くに須美寿島(スミス島)が見えてきた。その後みえた鳥島同様、一般の人では滅多にみることのできない島だそうだ・・・おがさわら丸は、島より遥か遠くを航行するため、須美寿はもちろん、鳥島をも見ることができないそうである。


一般人は滅多に見ることができない須美寿(スミス)島
なお肉眼でもハッキリ見えます
(双眼鏡にカメラをつけて撮影)


 島影もほとんどないなか、ブリッジに遊びにいったり、ベッドでゴロゴロしたりして過ごすうち、あっという間にお昼となってしまった。ここでおよそ半分の行程である。



2日目昼食(ラーメンだ!みりゃ、わかるか・・・)

 引き続き、うだうだ、ゴロゴロ、ときどきブリッジに遊びに行ったり。本を読んだり、ボーっと海を眺めたり・・・こういう、まったりして過ごすのもたまにはいいですヨ。船員さんは、みな親切だし・・・ブリッジでは航海士さんや船長さんとお話ししたり・・・こういった経験は、共勝丸だからこそでしょう。おがさわら丸では絶対に経験できないことです。

 さぁ、そうしているうち、2日目のメインイベント、鳥島が見えてきました!かなりでかい島です。以前はひとつの村があったそうだが、島の大噴火で、島民が全滅してしまったとの暗い過去がある島だ。(正確には、病気療養のため父島にいっていた一人だけ難を避がれたらしいです)いまではアホウドリの天国として有名です。共勝丸は鳥島から10マイル離れたところを航行していくそうです。私を含め、お客さんは写真を撮りまくっていました。途中から死んでいるおひとりさんを除いて・・・


これまた滅多にみられん鳥島です


 このあたりから低気圧の影響がじわじわと押し寄せてきた。うねりが大きくなり、だんだん揺れが激しくなってきた・・・乗客5名中4名はいたって元気である。ひとりは完全に死んでいる(食事に来ないのだ)船長の話によると、これから、もっともっとゆれは大きくなるだろうとのこと。ブリッジの天気図にはでかい低気圧が接近していることを示している。まぁ、ヒマだから昼寝でもしてすごした。ん〜、ちょうどいい揺れだぁ〜


2日目夕食


 もうここまでくると、テレビは全く映らない。そう、周り何百キロメートルと人の住んでいる島はないのだから・・・こうなったら、同室の人と酒のむしかない。食堂で飲んでいると、機関長さんも話しにのってくる。こういう雰囲気、いいですねぇ。

 こうして2日目の夜はふけて行った・・・



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