このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
「さようなら新潟交通、蒲原鉄道、ニッポニア・ニッポン隊」
4日目は「名鉄」だ。まず長良川鉄道で美濃市駅へ行き、それから徒歩で名鉄美濃駅まで行った。そこから廃止になる新関駅まで乗車する。この美濃駅も「新潟交通」の東関屋駅同様、人でごった返していた。廃止記念切符を買おうと思ったが切符売場にまだ本社から届いていないとかで(最終日なのになぜ?)、電車を一本遅らせて待ったが、とうとう間に合わず買えずに終わった。廃止の数日前というのは人も多く記念グッズを買おうにも行列に並んだり、売り切れていたりするし、また写真を撮るのにも同業者(マニア)の誰かが写ってしまい、なんかいやだ。鉄道会社の人に話を聞くこともできないので、それらのことをしたければ、廃止の1ヶ月は前に訪れるべきだ。そして、廃止日に乗りたいという人は乗ることだけを目的にした方がいいようだ。
東急世田谷線の緑色のボディーもよかったが、真っ赤なボディーの名鉄カラーの市電は春の緑とのコントラストがとても美しい。廃止記念のヘッドマークを付けた590形は美濃駅を出発、道路横の専用軌道上にはえた雑草をかき分けながら進む。この姿が見られるのも今日限りなのか。ん〜、やっぱり最終日に乗車するのもいいな〜。
沿線のあちこちには「新潟交通」と同様、別れを惜しむファンがいて、シャッターチャンスを狙っていた。新関駅から旧札幌市電のローレル賞受賞車両の870形などに、2回程乗り換えをして岐阜市内へと向かう。軌道は道路の真ん中を走る併用軌道タイプになり、せまい道路を自動車をよけながら進むといった感じだ。そのためか、名鉄岐阜市内線の市電はどれも横幅が短く、面長の印象がある。徹明町からはVVVFの770系の急行黒野行きへ乗る。VVVFの加速音も心地よく市電は一気に加速し、時速90kmも出すのでわたしたちは驚いた。すっかり市電のイメージが変わった。黒野駅に着くと私たちを510形が待っていた。よく雑誌にも取り上げられるこの車両は前面の5枚窓や側面の丸い窓、リベットむき出しのボディーが特徴の大正機だ。
そして、われわれは谷汲(たにぐみ)線に乗車。この谷汲線は山間部を走る珍しい市電だ。市電が山を登っていくというのは想像しにくいかもしれないが、だんだんと深くなる緑に真っ赤なボディーが映えてきれいだ。ここでもまた市電のイメージが変わった。また、ホーム1本だけの小さな駅を桜が覆うように咲いたりしてとてもきれいだった。本当に名鉄の市電はマニアだけでなく乗る人を喜ばせてくれる。いつまでも残してほしい路線だ。黒野に戻り今度は揖斐(いび)線に乗り換えた。終点本揖斐駅までの景色もすばらしく、3日連続の車中泊で疲れていたことを忘れさせてくれた。この黒野から分岐する2線の乗車率は低く、いずれ廃止になるのかもしれないと思った。本揖斐駅からバスで近鉄揖斐駅に移動、近鉄養老線で大垣へと向かった。初めて乗車する近鉄電車が養老線というのもマニアックでなかなかいい。
それから私たちは大阪のホテルまでいったん移動し、そこで自由行動とした。ホテルでゆっくりとお風呂に入って、ベッドに横になる。やっぱり、休息も必要だ。翌日はのんびりと、一直線に博多を目指した。今年入会してきた新1年生は早くも「まごころツアー」に行きたいと言っているが、休息もちゃんと入れたプランを作らなければならない。今度はどこに行こうかな。そのころには北方、衛藤、藤井に次ぐ恐ろしい新人が入ってきているかもしれない。また、珍道中を繰り広げるだろう。
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