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2015年3月8日(土) 秘境めぐり!飯田線の旅(2)


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2015年3月8日(日)10時11分



とある駅で私を含め3人を降ろし、電車は去っていきます。
その駅とは・・・





秘境駅の定番、小和田駅。
鉄道ファンの間では有名な秘境駅探検家「牛山隆信」氏が初めて訪れた秘境駅が、ここ小和田駅であったとのこと。
現在(2015年3月8日)、氏のホームページの全国秘境駅ランキングでは、第3位にランクされている程の選りすぐりの秘境駅です。
http://hp1.cyberstation.ne.jp/hikyoueki/
(ちなみに、先ほど訪れた為栗駅は第19位)

ただ惜しむらくは、あまりにも有名になってしまい、秘境駅には似つかわしくないほど訪問者が増えてしまったこと。(私もその一人なので、人のことは言えませんが)
この日も、先に駅に降り立っていた2人を含め、私の滞在中に5人が駅周辺にいました。
・・・人が何人もぞろぞろいる駅って、「秘境」という気がしねぇな。

とにかく、せっかく来たので、ホームから散策を始めます。





ホーム端から、豊橋側を眺めたところ。
向かいのホームには、数年前まで反対車線のレールがあったようですが、今は撤去されて、完全に単線になっています。





反対の端から、天竜峡側を見たところ。
駅に通ずる道は無く、民家も人が住んでいる家は皆無です。
この外界から断絶した感じ、まさに秘境駅ですね。





ホーム上にある、県境の標識。
・・・なんか、「フレミング左手の法則」みたいな3次元的案内だな。
三県の境目なのは分かるけど、これだけだとイマイチ状況が分からないので、駄目もとでスマホの地図機能を使ってみます。





あ、簡単に位置検索ができた。
そういや、位置検索はGPSを使っているから、携帯の電波が届くとか届かないとかは、全く関係ないんだな。
要は衛星からの電波が届けば良い訳なので、屋外なら山奥であっても、むしろ受信しやすいんですね。
全く期待してなかったので、意外だった。

さて、表示を見ると、まず天竜川沿いに県境が小和田駅付近まで伸びており、さらに駅から川を挟んだ向かいにある小山のちょうど真ん中に県境がそれぞれ走っているようです。





つまり、天竜川より手前のこちら側が静岡県、向こうに見えている山の右半分が長野県、左半分が愛知県ってことか。
この標識の存在はネットで知っていたけど、実地で検証できたのは、意義ある事でした。





ホームから、駅舎方面へ歩きます。





駅舎前の水道には
「この水は止めないで下さい」「つまり防止のため」
と書いてありましたが、私が訪れた時には止まっていました。
まぁ、水を使う用事は無いので良いですけど。





時代を感じさせる駅名標。
実際に使用されていたこともあったのでしょうか?





駅舎の入り口。





駅舎内の机には、旅の日記ノートが何冊も置いてあり、他にも訪問者が置いていったと思われる小物がいくつかありました。
う〜ん、「秘境」って人の気配を感じさせないような場所だと思うんだけどなぁ。
やっぱり、「秘境駅」が妙にファッション化してしまったのだろうか。





駅舎全景。
こちらは秘境駅と呼ぶにふさわしく、歴史があって味のある佇まいです。





駅からの風景。
為栗駅とはまた別の景色で、見ごたえがあります。





駅から川へ降りる遊歩道。





その途中にある小屋。





中にある、怪しい「」の椅子。
そもそもこの小和田駅、現在の皇太子妃である旧名・小和田(おわだ)雅子氏の苗字と漢字が同じことから、1993年の成婚の際にブームとなった経緯のある駅です。
この怪しい椅子もその時に作られたもので、20年を経過した今では、時代を感じさせる建造物となっています。

そういや、先ほどの為栗駅といい、「恋」とか「愛」を全面に押し出しているなぁ。
確かに、わざわざこんな山奥まで電車を乗り継いで到達する暇で忍耐力のあるカップルであれば、そこそこ長続きできる保障があると言えるのかも。





駅の近くにある廃屋。
ダム建設前は、この家以外にもいくつも民家があったんだろうなぁ。





集落と橋の案内板。
集落は片道1時間なので遠すぎですが、橋は片道25分とのことなので、可能であれば後で行ってみることにします。





廃屋の下は、天竜川の流れる川原。。
天竜川は為栗駅でも堪能したけれど、間近で見るとまた迫力がありますね。





何故か転がる廃車。
ずっと昔からあるようで、鉄道マニアの間では、「小和田駅」で「廃車」と言えば、こいつのことだとすぐ分かるようです。
(ダム完成の頃からあるのでしょう。ダムは昭和31年完成とのことなので、約60年前?)





足を滑らせないように斜面を降り、近くで川を撮影。
ここでも川の流れは非常に穏やかで、鳥の鳴き声以外は全く音の無い世界です。

ここからしばし、川の様子を紹介。

















やっぱり、大いなる自然の前では言葉は不要ですね(決して、書くことが思いつかないから、では無いですよ)。

さて、このまま電車が来る時間までずっと川を眺めていてもよいのですが、せっかくなので、先ほどの標識にあった「高瀬橋」を目指します。





川沿いに続く道。





振り返れば、先ほどとはまた違った山と川の景色。





こんな絶景なら、ずっと歩いていても全然苦ではないですね。





歩いているうちに、林の中に突入。





その後、何だかんだで15分ほど歩き続けました。





その後、出会った表示。

この先400m(高瀬橋)
通行できません

実はこの「高瀬橋」、木でできた吊り橋で、もうとっくの昔に朽ち果てて崩れてしまっているのです。
もちろん、その事は承知の上で、渡れずとも一目見たくてやってきたのですが、ここからあと400m程あるようなのです。





こんな感じの山道をあと400mか・・・。
帰りの時間も考えると、この辺が潮時か。
万が一、電車を逃してしまうと、次の電車はもう2時間後になってしまうし・・・。

残念だけれど、ここで引き返すことにします。





目当ての橋は見れなかったけど、座ってばかりの電車の旅において良い運動になったし、景色の良いところを散策できただけでも意味はあったかな。
もし次に来る際、電車の待ち時間に余裕があれば、今度は見てみたいですね。









それにしても、今日は晴れて本当に良かった。
もし1日ずれて昨日だったら、多分雨の訪問になっていたなぁ。
まぁ、それもそれで味のある景色にはなっていただろうけど。

そういえば、目の前にある山って、さっきホームで確認した県境の山だな。
ということは・・・





山の右半分側であるあっちが長野県で・・・





左半分側であるこっちが愛知県ということか。
・・・何か、現実味が全く無いな。




そろそろ電車の時間も近くなってきたので、ホームに上がります。





滞在時間は為栗駅と同じ68分間。
実に充実した時間でした。





秘境駅との別れ。
今度は、なるべく人が少なそうな時期を狙ってくるとしよう。





電車は天竜峡方面へ向けて走ります。
途中、先ほど堪能した為栗駅も通り、さらに山の中を進みます。





金野駅名標。
ここもなかなかの秘境っぷりとのことで、今後ぜひ下車したい駅の一つ。
他にも、大嵐や田本などにも下車したいので、18きっぷが余ってしまったときなどに選択肢として持っておくことにします。





飯田線の中間地点にあたる天竜峡駅に到着。
飯田線のいわゆる秘境ゾーンはここで終わり、この先は見渡しの良い高原の景色の広がる、ここまでとはまた違った趣のある路線になっています。

実は、ここからがある意味、飯田線の本領発揮。
ここから飯田線の終点である辰野駅までは、距離にすると80km程しかないのですが、駅数が43もあります。
駅間平均距離は2km未満ということで、頻繁に停車する都会の地下鉄を思い浮かべてもらうとイメージし易いでしょうか。
所要時間は、約3時間。
(今回乗車する電車はその先の茅野行き、乗車時間4時間)
当然ながら結構疲労するので、ここで多少の休息をとることにします。





天竜峡駅の駅舎。
今、気付きましたが、駅入り口前の床にタイルで「天」って表現しているんですね。
点字ブロックに隠れて、イマイチな完成度になってしまっていますが。





駅前の様子。
車の交通量もそこそこあり、みやげ物店もいくつかあったりと、静かな観光地の様相を呈しています。

ちなみに、ここ天竜峡駅付近からは「天竜ライン下り」という、川下りが体験できるとのこと。
下るのは一つ手前の唐笠駅付近までではありますが、川を下りながら飯田線沿線の景色を堪能できるというのも、面白そうです。
今回はもちろんその余裕は無いのですが、これもいつか体験してみたいですね。





さて、ちょうど昼時ということもあり、ここらで食事をしておきたいところ。
と言っても、乗り換え猶予は24分間しかないので、店に入って食事するだけの余裕はありません。
とりあえず駅弁などを購入し、車内で食そうと思ったのですが・・・

弁当を売っているところが無い!

何か地元名産のりんごとか売っている店はあるものの、簡単な食事を買えるような店が皆無です。
もちろん、コンビニなどという便利なものも近くには無し。

・・・仕方ない。非常食で済ませるか。

近くの自販機で糖分補給用の炭酸飲料を買い、非常食のカロリーメイトを流し込みます。
今日は午前中から秘境駅2つでそこそこ歩いたので、しっかりした物を食べたかったなぁ。





ついでにみやげ物店で買った、りんごのお菓子。
食事代わりにはならないけど、これはこれで美味しかったです。

食事(のようなもの)も終了したので、飯田線の旅後半戦スタート。





天竜峡駅以降の飯田線は、大体こんな感じの景色が続きます。
前半の秘境に入っていくドキドキ感のある感じとは違い、落ち着いて景色を見ていられるゆったりとした旅です。





刻々と変化のある、のどかな風景。
乗車時間4時間は長いかな、と思っていましたが、それほど飽きることはありませんでした。





伊那大島駅。
駅の看板によると、ここは南アルプス登山の際の下車駅とのこと。
駅の向こう側には、南アルプスを眺望することが出来ました。





時どき目にする、天竜川。
今日は、この川の色々な表情を見ることができました。





高原の風景。





再び、天竜川。
ここから、為栗や小和田のあの流れに通じている訳か。
あまり想像がつきませんけど。

さて、ボーッと景色を眺めていると、車内アナウンスにより、次の駅で15分程停車するとの案内がありました。
近くにいた学生の話によると、駅の近くには店があって買い物ができるとのことなので、休憩も兼ねて下車することにしました。





駒ヶ根駅名標。
飯田線終着の辰野の手前30km程の場所にあります。
ここまで来たら、飯田線完乗も目前ですね。





駅舎の様子。
こじんまりした感じですが、清潔感があって好感が持てる駅舎です。





駅全景。
この駅からは、ロープウェイを使って木曽駒ケ岳への登山が可能とのことで、駅前には獲物を狙うかのようにタクシーが行列しています。

さて、お目当ての買い物、学生の言う店というのは普通のスーパーでした。
駅弁のようなものは・・・無いか。
さっき、そこそこお腹に物を入れたので、がっつりしたものは食べられないしなぁ。
悩んだ挙句、おやつ代わりのチップスターを買って戻ってきました。





ホームの様子。
こういうのんびりした雰囲気、良いですね。





再び電車の旅、再開。
空に雲が広がり、だんだんと薄暗くなってきました。
それでも、予報では雨にはならないとのこと。
写真がすこしぼやけているのは、電車の窓の汚れでぼやけてしまっているからです。





飯田線の最後まで近くを流れている天竜川。





豊橋を出発して10時間弱(途中下車等あったけど)、終着の辰野駅に到着しました。





駅の入り口にある駅名表示。
ちなみに、駅舎そのものの撮影を忘れてしまったので、完乗の証拠写真代わりです。





駅前の様子。
・・・うん、まぁ賑やかすぎず落ち着いていて、いい所だよ(困惑)。





ここ辰野駅は中央本線の駅でもあり、都心からここへ来る場合には中央本線を乗り継いで来ることになります。
中央本線は、各地方へ行く際にもしばしば利用するので、ここ辰野駅にも何度か立ち寄ることになるでしょう。

きょうの目的である飯田線を無事完乗したので、ここからは自宅に帰る旅が始まります。

まず、今乗ってきた電車に引き続き乗車し、終点の茅野駅まで行きます。





4時間の乗車を終え、茅野駅到着。





駅では、登山帰りと思われる人が何人もいました。
わざわざ重い荷物を背負い、わざわざ高い山に登るとは、ご苦労な事です。
・・・まぁ、私もわざわざ金を払って、どこへ行く訳でもないのにわざわざ長時間電車に乗っている訳なので、人のことは言えませんが。
趣味は人それぞれですよね。





ここ茅野駅からは、中央本線で東京方面へ向かいます。
まずは、小淵沢行きの普通電車に乗ります。

表示盤には、新宿行きの特急列車の案内もあります。
う〜ん、西側へ行くのに速さを求めるのならそもそも東海道線や新幹線を使うだろうし、この特急を利用することはあまり無いだろうな。





小淵沢行きの電車、到着。





沿線には、まだ雪が残っています。
体感的にはあまり寒い感じはなかったので、雪の溶け残りなのかな。





「すずらんの里」駅から望む山々。

・・・ん?
何か山の上の方にだだっ広い空間があって、何か動いているような。





ああ、スキー場だったのか。
こんなに遠くからでも見えるとは思わなかった。
北陸地方に行った時にも雪はありましたが、山の上はまだまだ雪深そうですね。





およそ20分後、小淵沢駅到着。
ここ小淵沢は別路線の乗換駅にもなっていますが、そちらも近日中に乗車予定。
(もったいぶってはいますが、写真に答えが写ってしまっていますね)





夕方になり、あたりも薄暗くなってきました。
夜になると景色が見られないので、日記も単調になってしまうんだよなぁ・・・。





甲府駅到着。
すっかり暗くなってしまったので、ここからはひたすら乗車記録の報告となります。





次に乗車するのは、高尾行きの電車。
甲府ー高尾間って80kmもあるんですね。
中央本線のこの辺りに来たのは初めてだったので、距離感が全くありませんでした。





高尾行き普通列車到着。
各駅停車って、「電車に乗ってる」感がかなり強いですよね。
・・・私だけの感覚かもしれませんが。





約90分後、高尾駅到着。
80kmを90分で走る訳ですから、飯田線と比べてしまうと相当な速さですよね。

ホームに降り立ち、乗り換えの案内を見ようと思ってホームを見渡すと・・・





何コレ?
まぁ、天狗なのは見て分かりますが、何故こんなところに?

調べてみると、高尾山は天狗にまつわるいくつもの逸話があるようで、それにちなんで天狗像、なのだそうです。
これ、向かいのホームから遠目で見ているからいいけど、何も知らない人が初めて間近で見ると、ビックリするだろうなぁ。
何気に、女性専用車の停車位置すぐそばだし・・・。





とにかく、先を急ぎます。
東京行きの中央特快に乗り換えて、2駅先の八王子で下車します。





「東京」の文字が出てくると、「ああ、帰ってきたなぁ」という実感がありますね。





6分後、八王子到着。
ここで横浜方面へ乗り換え。





横浜線で東神奈川駅まで向かいます。
この路線、名前は「横浜線」なのに「横浜駅」を通っていないのは有名で、何故か横浜駅の1つ手前の東神奈川駅が終着というのも有名な話。
その東神奈川駅に何があるかと言うと特に何も無く、京急線の乗り換えはできるけど、それなら隣の横浜駅でいいじゃねぇかというツッコミも即座に入ります。
とにかく横浜方面に向かう際、東神奈川駅で強制的に乗り換えを強いられることに疑問を持っているのは、多くの人に共通でいえる事でしょう。





横浜線の車体にデザインされた「YOKOHAMA LINE」のロゴ。
これに掛ける費用を、横浜・根岸線常時直通運転の費用にできないものだろうか?
(まぁ、電車の運行管理はそう簡単な話ではないのだろうけど)





車体にあった、根岸線内の「山手駅」のイメージデザインのステッカー。
これに掛ける費用を、横浜・根岸(略)





約1時間後、東神奈川駅到着。
すぐさま京浜東北線に乗り換えます。





数分後、今日の終着地である桜木町駅に到着しました。
2日間に及ぶ充実した旅を終えて戻ってきました。





今回の旅、2日がかりの旅であるがゆえに、ホテルを予約はしたけど仕事の関係でふいにならないかとか、前回みたいに頭痛に襲われないかとか、山中で冬眠明けの熊に襲われないかとか(割と冗談でなく)心配でしたが、計画通り無事に終えることが出来ました。

来週は仕事の関係もあって旅は休みなのでその分、体を充分に休めて、また再来週には新たな旅に出ようと思います。





Next Travel・・・3月21日(土)身延線



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