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2015年3月21日(土) JR最高峰をめぐる旅(2)


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2015年3月21日(土)15時32分



小諸駅の駅舎。
ここは以前、信越本線の駅だったのですが、1997年に長野新幹線が開業したことで、軽井沢ー篠ノ井間が3セク化して「しなの鉄道」となり、今に至っています。

当然、昔ならここからさらにJR線を乗り継げたのですが、現在ではJR線のみでみると盲腸路線となっており、18きっぷを使うだけなら、また小海線を引き返すことになります。
いくら小海線が魅力的だからと言っても、ここから再び2時間以上も引き返すのはもったいないので、JR線以外の手段を使って先へ進みます。





しなの鉄道の小諸駅。
何か、カラーリングがあまりなじめない感じだなぁ。





一度改札を出て、480円きっぷを買って向かうは、軽井沢。





・・・やっぱり、この色彩感覚、私には分からないなぁ。





行き先表示。
雰囲気からすると、元JRの車両の色を塗りなおして使っている感じですね。





時代が変わって会社が変わっても、鉄道は鉄道。
一路、軽井沢を目指します。





車窓から見える景色は、やはり素晴らしいもの。
ああ、かつては18きっぷを使ってこの長大路線(高崎ー新潟)を一気に乗ることができていたのか。
私が生まれてくるのが20年ばかり遅かったのだろうか・・・。

そんな、考えても仕方ないことを考えているうちに、軽井沢駅に到着。





ここ軽井沢は、しなの鉄道の終着地。
昔はここと、隣の横川駅との間にも信越本線が通っていたのですが、今は廃線となっています。
理由は・・・この後登場します。

ちなみに、駅名標の奥に写っている珍しい感じの列車ですが・・・





「ろくもん」という企画物の列車のようです。





「ろくもん」とは、ここ信濃の豪族である真田家の家紋「六文銭」から来ているのだそうで、車体が赤色基調なのは、真田幸村の赤備え(赤色の武具)をイメージしているらしいです。
見るからに値が張りそうなこの列車、軽井沢ー長野が洋食フルコース付で12,800円とのこと。
さらに、軽井沢ー長野は距離わずか74.4kmしかなく、2時間以上かけてこの区間をゆ〜っくりと走行するようです。
何か、速度だけ見ると、都会の地下鉄並みの進行速度だなぁ。
こんなに立派な車体なのに。

・・・まぁ、価値観は人それぞれですからね。色々な意味において。





駅でも大々的にPRされている「ろくもん電車」。
せめて、トワイライトエクスプレスや北斗星のように、長い距離を長い時間かけて雄大に走る電車なら、もう少し魅力があるのだけどなぁ。
並行する新幹線なら、同じ距離を20分程で走破してしまうし・・・。
完全に道楽の世界でしょうね。





改札を出て、軽井沢駅構内の様子。
観光地としても有名なこの場所は、色々な店もあって賑わっていました。

さて、ここから先は電車での移動は不可能なので、別の交通手段を使うことにします。





外に出て山の方を見ると、まだ雪が残っていて、スキーなどをしている人達で賑わっていました。
こういうのって、人工雪とか使っているんでしょうかね。周りの山はもう少し雪が少ないし。
さすがに、2週間前よりは雪がだいぶ減っていますけどね(3月7日旅日記参照)





こちらは、軽井沢駅の信越本線ホーム跡と思われる場所。
軽井沢駅と横川駅の間には有名な碓氷峠(うすいとうげ)があり、JR線内でも最高勾配の66.7‰(パーミル)を誇る難所だった場所です。
ちなみに、66.7‰は、1000メートルの水平移動に対して、鉛直方向へ66.7メートル登る坂の事。
鉄道は、どうしても車輪とレールの摩擦が少ないので、滑ること無く登れる角度に限界がある訳です。

その急勾配ゆえ、この区間では必ず機関車の牽引が必要だった訳ですが、1997年に3セク化した際、難所だった当路線を維持する見通しが立たず、長大な信越本線の中でも、この軽井沢ー横川間11.2kmのみ廃止という結末を迎えてしまいました。

まぁ、商売は慈善事業ではありませんから、割に合わないものは切り捨てられるのは仕方の無いことですけどね。

となると、鉄道が無い今、ここから横川駅へ移動するにはどうするのかというと・・・





バスの登場。
ここでJR完乗の旅としては初めて、鉄道以外の乗り物に乗車することになります。
・・・と言っても、今後も深夜バスを使ったりする予定ですし、「鉄道」だけにこだわる必要は無いんですけどね。
利用できるものは様々利用して、鉄道の旅が快適になればそれでよし。





軽井沢ー横川間で料金510円。
同じJR系列のバスではありますが、青春18きっぷは使用できません。
この区間、距離にして約20kmですが、高低差が何と500m以上もある山道を通るので、510円という料金は決して高くは無いと言えます。

・・・逆に考えると、信越本線時代はよくそんな所を鉄道で通っていたなぁ、と感心します。

さて、バスに乗って少し落ち着いた所で、おやつタイム。





駅の売店が自称していた、「名物」の味噌マカロン。
買おうか悩みましたが、悩むくらいなら買ってみようと思い立ちました。





さて、お味は・・・意外と味噌の味はあまり強くないなぁ。
それよりも、マカロンが結構固めの気がする。
マカロンって、もっとこうふんわりとしたものじゃなかったっけ?

まぁ、気軽に食べるお菓子としては充分でした。





軽井沢を出発するバス。
スキー場の駐車場には、3月にも関わらず多くの車が停まっていました。





バスは山道に入り、長野県と群馬県の県境を通過します。
ちなみに、バスが走っているのは碓氷バイパスという道ですが、ここは碓氷峠ではなく、入山峠という所のようです。





バスはまさに山奥を右へ左へカーブしながら、長い下り坂を走り降ります。
何せ、所要時間25分で500mくらい降る訳ですからね。
となると分速20m、3秒間で1m降下している計算。
遅めのエレベーターで500m下っているようなものか。そう考えると凄いですね。

バスはほぼ時間通りに、目的地の横川駅に到着しました。





鉄道の旅とは少し違うけど、山奥をバスで駆け抜けるのは、鉄道とはまた違った面白さがありました。





ここ横川駅周辺は、静かで落ち着いた雰囲気の良い町でした。
昔、信越本線が通っていた頃はもっと賑わっていたのかもしれませんが、今は人通りも少なく、時間の流れがゆっくりに感じられました。

さて、横川駅と言えば思い浮かぶのは当然・・・





おぎのやの「峠の釜めし」。
全国数ある駅弁の中でも名駅弁として知られています。
前述の碓氷峠を越える際、列車は機関車を接続する為に必ず停車。
連結作業を待つ人達が買いに走ったのがこの「峠の釜めし」という訳です。

写真のおぎのや本店はこの時間、残念ながら閉まっていましたが、駅に併設している売店で普通に買うことが出来ました。





お値段、ちょうど1,000円。
小淵沢駅の所で書いた「アテ」というのは、当然これのことです。
列車の待ち時間に食しても良いのですが、せっかくの駅弁なので、後で乗車しながら食べることにします。





横川駅舎。
「関東の駅百選認定駅」でもあるのだとか。
まぁ、シンプルながら味わいのある佇まいだと思います。





駅構内にあった、アプト式鉄道の模型。
レール中央にある3枚のラックレールで、車体を急坂でも滑らずに走らせることができるとのこと。
日本国内でこのアプト式が使用されているのは、かの有名な大井川鐵道だそうです。
そちらはJRではないものの、いつか乗ろうと決めている路線です。





駅構内に入り、列車を待ちます。





横川駅のどん詰まり。
昔はここから軽井沢駅まで路線が繋がっており、さらに信越本線が遠く新潟まで通じていた訳です。
そう考えると、やむなくここで路線が終わってしまっている事の寂しさすら感じますね。





とにかく、今はここから信越本線の一部が新たにスタートしています。





ここから高崎駅までわずか30kmほどですが、信越本線の旅が始まります。





さて、信越本線に乗り込んだところで、先ほど購入した釜めしを開帳。




釜めしは、当然ながら作り置きではあるものの、保温されているお陰で、暖かい状態の食事をすることができます。

お味は・・・うん、美味い!
さすがに、名駅弁として名を馳せるだけのことはありますね。





美味い駅弁を食しながらの電車の旅は、格別の良さがありますね。
ちなみに、食べ終わった釜の容器は、普通に食器として使えるほか、やろうと思えば1合までの米を炊くことができるとのこと。
米を炊く云々はいいとしても、記念品として大切に保管するとしよう。





やがて日は傾いて、景色を堪能できなくなってしまう夜がやってきます。





今日の旅でも、様々な景色を堪能することができたなぁ。





横川駅から30分程で、終点の高崎駅に到着。





高崎駅前。
群馬県の県庁所在地は前橋市ではありますが、平成の大合併によりここ高崎市が県内で最多の人口を有する都市であるとのこと。
首都圏の大都市からも、湘南新宿ラインや上野東京ラインで直通電車が多く発着しており、北陸・上越地方への玄関口でもあります。
先日、延伸した北陸新幹線も、正式には高崎始発ですしね。





駅には、またもや甲子園出場の祝いメッセージ。
何か、私の行く先々に甲子園の表示が出てくるなぁ。





また、昨年新たに世界遺産に登録された富岡製糸場に関する表示もありました。
ああ、そういやあれって群馬県だったんだ。





富岡製糸場へは、私鉄で35分程かかるようです。
今はJRの旅ということもあり、スルーしますが、ここもまた来てみたい場所の一つ。

・・・ちなみに写真には、ゆるきゃらグランプリで見事優勝した「ぐんまちゃん」も載っていますね。
何だかんだで割と盛り上がっている感じですね、群馬。

さて、既に日没も過ぎていることもあり、早いところ自宅に帰らなければならない所です。
ここから急いで帰るのなら、前述の湘南新宿ラインにのれば、2時間ほどで横浜に至れる訳ですが、せっかくなのでもう2路線を完乗しておきます。





まずは、八王子と高崎を結ぶ「八高線」。
「八」王子と「高」崎だから、「八高線」。
分かり易い事この上ない・・・のですが、本当は八王子ー倉賀野なんですよね。
まぁ、倉賀野も高崎の隣駅ですから、「ほぼ高崎」には違いありませんが。

それよりも、表示盤下の
「←八高線(3番線)は、2番線と4番線の先です。」
という表記が気になります。
私の勘が確かならば・・・





やっぱり。
ホーム上に書かれた、誘導の文字。
2番線、4番線と同じホーム上にある3番線という時点で、追いやられ感バツグンですよね。





100m近くあるいて、ようやく八高線のホームに到着。





八高線は、倉賀野ー高麗川間の「八高北線」と、高麗川ー八王子の「八高南線」とに分かれており、前述の北線のほうは今でも非電化区間とのこと。
完乗の旅をしていると、全国色々なところに非電化路線が残っていることに驚かされますね。





ともかく、八高線直通の列車で高崎駅を出発。





八高線は、前述の通り非電化区間と電化区間が分かれているため、必然的に途中で乗り換える必要が出てきます。





高麗川(こまがわ)駅到着。





ホームから撮った、高麗川駅前の様子。
とても静かで、落ち着いた感じの駅前でした。以上。





なお、ここ高麗川駅は川越線の終着駅でもあるため、もう一度は必ず来ることになる駅です。





高麗川駅で八王子行きの「電車」に乗り換えます。
この辺りは景色が良いとの事ですが、既に夜になってしまっており、単なる睡眠確保の時間になってしまうのが悔やまれます。
自宅から近場でもあるし、「休日おでかけパス」の範囲内でもあるから、もう一回は乗ることになるかな。





すっかり夜となった20時33分、八王子駅到着。
ここから横浜線に乗り換え、橋本駅を目指します。





横浜線の車体に描かれた、古淵駅のイメージ。
そういや、約6年前の試験の際に宿泊したのが、ここ古淵駅近くのホテルだったなぁ。
その点で、私にとっては思い出深い駅。





当列車も当然のことながら東神奈川駅行きですが、今日は橋本駅で下車します。

橋本駅で降りた後、乗り換えるのは・・・





橋本ー茅ヶ崎を結ぶ相撲・・・もとい、相模線
その名の通り、相模川沿いに海側の茅ヶ崎まで至る路線。
「川沿いに走る列車」と聞いただけで、血沸き肉踊るのですが、今日の乗車では景色を見ることはできないので、こちらも次回の乗車を楽しみにするとします。





21時10分、橋本駅を出発。
茅ヶ崎駅へは、50分ほどかかります。





茅ヶ崎駅到着。





ここからは、東海道線にのって、今日のスタート地点である戸塚駅へと至ります。





無事、戸塚駅に到着し、本日の旅終了。
正直、計画段階では今日の旅は、いくつかの路線を乗りつぶす為の消化試合的感覚だったのですが、それに反して風光明媚かつネタ満載の旅となりました。
こういう、事前に予想しなかった発見があるから、旅は面白いんですよね。

次の旅も、割と消化試合の意識でしたが、今日みたいな楽しいものになると期待します。





Next Travel・・・3月29日(日)武豊線


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